業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当事業年度の末日現在において判断したものであります。

 当社は、2021年10月1日付で完全子会社であった日本データビジョン株式会社を吸収合併(簡易合併・略式合併)いたしました。これにより、2022年3月期第3四半期累計期間より従来連結で行っておりました開示を単体での開示に変更いたしました。

 なお、当事業年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、遡及処理後の数値で比較分析を行っております。

 

(1)経営成績の状況

① 全般的事業の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、原材料価格高騰によるコスト高の懸念が継続して高まっているものの、好調なIT需要を背景とした生産用機械や汎用機械等の改善を中心として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響緩和の期待から改善基調を維持しております。

 また、設備投資は下方修正となりつつも過去平均を上回る伸び率を示しており、景況感の大きな崩れには至っていません。

 しかしながら、半導体不足の改善の進捗が遅く、インフレ傾向は原材料価格の高騰に伴いマクロ的に好ましくない状況にあり、併せてエネルギーや食料等を主に世界経済への悪影響が大きくなってきたウクライナ情勢も長期化の様相を呈しているなど、先行きの極めて不透明な状況で推移いたしました。

 当社の事業領域である人材ビジネス市場の状況は、2022年2月の完全失業率(季節調整値)は2.7%(前年同月2.9%、前月2.8%)、有効求人倍率(季節調整値)は1.21倍(前年同月1.09倍、前月1.20倍)、新規求人倍率(季節調整値)は2.21倍(前年同月1.88倍、前月2.16倍)の国内雇用状況であり、短期的な景況感により振れ幅はあるものの、引き続き緩やかな上昇傾向にあります。

 このような環境の下でも、求人企業と求職者に最適なマッチング機会を提供する人材ビジネスの社会的意義は引き続き極めて高いものと認識しております。当社は、「WORKS for your dreams!(楽しく活き活きと働き、夢を実現できる社会を)」というビジョンの下、「人と企業の可能性を具現化し、幸せを追求する。」というミッションを掲げて事業を運営してまいりました。

 なお、当事業年度においても、「持続的成長のための構造改革」に継続して取り組むと共に、コロナ禍の収束後の事業環境の変化に合わせた事業体質の強化を鑑み、「事業構造改革」に取り組んでおります。

 主力事業であるメディア&ソリューション事業におきましては、主な顧客層である製造業が引き続きコロナ禍からの緩やかな回復基調を継続維持しました。

 前述の通り、今後の不確実性が高い状況は懸念されるものの、当期については受注が概ね順調に推移しました。

 人材紹介事業におきましては、国内経済の動向と同調して労働市場の緩やかな回復傾向が継続しております。

 また、KPIマネジメントやセクター別チーム戦略等によるコンサルタントの早期戦力化とレベルアップ及び生産性向上への取り組みの浸透が相乗効果となって現れております。

 採用支援事業におきましては、前年度のコロナ禍を通して、新卒採用市場におけるイベントの開催自粛、オンライン化の進展、顧客の採用活動予算の圧縮などの事業環境の変化が顕在化しており、顧客向けサービスの一部見直しを行っております。

 また、国内経済の回復基調が新卒採用市場へ反映されるまでにはタイムラグが存在する傾向にあります。

 なお、コロナ禍の収束後の事業環境の変化に合わせた事業体質の強化を鑑みた事業構造改革を継続して推進しております。

 これらの結果、当事業年度の業績は、売上高2,525,924千円(前年同期比 96.0%増)、営業利益332,123千円(前年同期は、営業損失361,746千円)、経常利益371,482千円(前年同期は、経常損失218,040千円)、当期純利益268,264千円(前年同期は、当期純損失154,938千円)となりました。

 

② 事業部門の営業概況

 セグメント別の経営成績である各事業部門の営業概況は次のとおりであります。

 なお、当事業年度より非連結決算へ移行した事から、セグメント別の業績についての前事業年度との比較は行っておりません。

 

 

(イ)メディア&ソリューション事業

 主力事業であるメディア&ソリューション事業におきましては、主な顧客層である製造業が引き続きコロナ禍からの緩やかな回復基調を継続維持しました。

 これに伴い、主力サービスである「工場WORKS」における引き合い及び受注が概ね順調な回復となりました。

 しかしながら、半導体不足の改善の進捗が遅く、インフレ傾向は原材料価格の高騰に伴いマクロ的に好ましくない状況にあり、併せてエネルギーや食料等を主に世界経済への悪影響が大きくなってきたウクライナ情勢も長期化の様相を呈しているなど、先行きの極めて不透明な状況でもあり、回復基調は下振れリスクによる不安定さを伴っています。

 なお、中長期的な事業の効率化やサービスのセキュリティー強化を目的とした新基盤(システムプラットフォーム)への開発投資等の戦略的投資を継続しつつ、適宜適切な費用投下による事業体質の強化を継続しました。

 これらの結果、同事業の当事業年度の業績は、売上高1,264,980千円、セグメント利益109,456千円となりました。

 なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております(以下同様)。

 

(ロ)人材紹介事業

 人材紹介事業におきましては、国内経済の動向と同調して労働市場の緩やかな回復傾向が継続しており、受注や成約が順調に回復及び増加傾向を示しました。

 また、従前から継続的に取り組んでいるKPIマネジメントやセクター別チーム戦略等により、コンサルタントの早期戦力化とレベルアップ及び生産性向上への取り組みの浸透が進み、業績に相乗効果を及ぼしています。

 これらの結果、同事業の当事業年度の業績は、売上高1,095,355千円、セグメント利益223,680千円となりました。

 

(ハ)採用支援事業

 採用支援事業におきましては、前年度のコロナ禍を通して、新卒採用市場におけるイベントの開催自粛、オンライン化の進展、顧客の採用活動予算の圧縮などの事業環境の変化が顕在化しており、顧客向けサービスの一部見直しを行っております。

 また、国内経済の回復基調が新卒採用市場へ反映されるまでにはタイムラグが存在する傾向にあります。

 これに対し、既存顧客等からの受注の獲得の徹底を図っており、適宜適切な費用投下による経費節減等のコロナ禍の収束後の事業環境の変化に合わせた事業体質の強化を鑑みた事業構造改革を継続して推進しております。

 なお、採用支援事業については、当社の完全子会社であった日本データビジョン株式会社が担当してまいりましたが、採用市場動向に伴う事業環境の変化を鑑み、これまで以上に当社内における事業の選択と集中を推し進めて収益性の向上を図るために、経営意思決定や決定事項の事業反映の迅速化や事業運営の効率化とリスク対応力の強化を目的として、2021年10月1日付で、日本データビジョン株式会社を当社へ吸収合併しております。

 これらの結果、同事業の当事業年度の業績は、売上高165,588千円、セグメント利益36,786千円となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産の部)

 当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて352,556千円増加し、2,458,709千円(前期末比16.7%増)となりました。

 これは主として、配当金の支払及び自己株式取得の支出があったものの法人税等や消費税等の還付や経営成績を反映した結果、現金及び預金が386,945千円増加、売掛金が99,554千円増加、事務所整備により有形固定資産が10,952千円増加、持続的成長投資に伴う開発に伴い無形固定資産が83,107千円増加、完全子会社であった日本データビジョン株式会社の吸収合併に伴い関係会社株式が254,798千円減少したことによるものです。

 

 

(負債の部)

 当事業年度末における負債合計は、前事業年度に比べて327,374千円増加し、463,066千円(前期末比241.3%増)となりました。

 これは主として、経営成績を反映して未払法人税等が92,721千円増加、賞与引当金が33,728千円増加、未払消費税等が50,139千円増加したことによるものです。

 

(純資産の部)

 事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて25,181千円増加し、1,995,643千円(前期末比1.3%増)となりました。

 これは、譲渡制限付株式(RS)の付与等に伴い資本剰余金が16,465千円減少、配当金の支払や経営成績等を反映して利益剰余金が121,286千円増加、自己株式の取得と譲渡制限付株式(RS)の付与等を反映して自己株式が79,639千円増加したことによるものです。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当事業年度より非連結決算へ移行した事から、キャッシュ・フローの状況について、前事業年度との比較は行っておりません。

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、1,348,916千円となりました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は659,590千円となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益298,627千円、未払消費税等の増加79,693千円によるものです。主な減少要因は、売上債権の増加76,397千円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は206,085千円となりました。主な要因は、無形固定資産の取得による支出162,851千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は247,310千円となりました。要因は、配当金の支払額147,320千円、自己株式の取得による支出99,989千円によるものです。

 

 (参考)キャッシュ・フロー関連指数の推移

 

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

自己資本比率

93.4%

93.6%

81.2%

時価ベースの自己資本比率

146.3%

188.9%

152.9%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

インタレスト・カバレッジ・レシオ

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも個別(単体)ベースの財務数値により計算しております。

(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注4)キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、有利子負債が存在しないため記載しておりません。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」の「注記事項」(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

(5)生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

 当社は、生産に該当する事項がないため、記載する事項はありません。

 

② 受注実績

 当社は、提供するサービスの関係上、受注実績の記載に馴染まないため記載しておりません。

 

③ 販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

メディア&ソリューション事業(千円)

1,264,980

人材紹介事業(千円)

1,095,355

採用支援事業(千円)

165,588

合計(千円)

2,525,924

(注)1.金額は、外部顧客への売上高を示しております。

2.当事業年度より非連結決算へ移行した事から、前年同期比については記載しておりません。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

(6)経営成績等の状況に関する分析・検討内容

① 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。具体的には「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

 当事業年度の売上高は、2,525,924千円となりました。

 主力事業であるメディア&ソリューション事業におきましては、主な顧客層である製造業が引き続きコロナ禍からの緩やかな回復基調を継続しました。これに伴い、主力サービスである「工場WORKS」における引き合い及び受注が概ね順調に回復し、売上高1,264,980千円となりました。

 人材紹介事業におきましては、国内経済の動向と同調して労働市場の緩やかな回復傾向が継続しており、受注や成約が順調に回復及び増加し、売上高1,095,355千円となりました。

 採用支援事業におきましては、前年度のコロナ禍を通して、新卒採用市場におけるイベントの開催自粛、オンライン化の進展、顧客の採用活動予算の圧縮などの事業環境の変化が顕在化しており、顧客向けサービスの一部見直しを行っております。また、国内経済の回復基調が新卒採用市場へ反映されるまでにはタイムラグが存在する傾向にあります。これらの事から、売上高165,588千円となりました。

 なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。

 

(売上総利益)

 当事業年度の売上総利益は、1,967,213千円となりました。売上総利益率は77.9%となりました。

 これは主に、適宜適切な費用投下による原価抑制を含む事業体質の強化を鑑みた事業構造改革等の効果により、原価が558,710千円と、売上高に対して原価を適切に抑制できたことによるものです。

 

(営業利益)

 当事業年度の営業利益は、営業利益332,123千円となりました。営業利益率は13.1%となりました。

 これは主に、順調に売上総利益を獲得できたことによるものです。

 また、持続的成長のための戦略投資を引き続き行い、広告費の増額等も行いつつも、原価と同様に適宜適切な費用投下による原価抑制を含む事業体質の強化を鑑みた事業構造改革等の効果により、販売費及び一般管理費が1,635,089千円と、売上高に対して販売費及び一般管理費を適切に抑制できたことによるものです。

 

(経常利益)

 当事業年度の経常利益は、経常利益371,482千円となりました。経常利益率は14.7%となりました。

 これは主に、営業利益となったことによるものです。

 なお、第2四半期累計期間までは採用支援事業を子会社であった日本データビジョン株式会社が担当しており、同社が負担していたグループ経営の為の受取事務手数料等が発生しております。

 

(当期純利益)

 当事業年度の当期純利益は、当期純利益268,264千円となりました。当期純利益率は10.6%となりました。

 これは主に、経常利益となったことによるものです。

 なお、2021年10月1日付で完全子会社であった日本データビジョン株式会社を吸収合併した事に伴い特別損失として抱合せ株式消滅差損62,404千円を計上しております。

 

(収益性の分析)

 当社では、「目標とする経営指標」について利益目標(営業利益、経常利益、当期純利益)に加えて、株主資本の有効活用及び資産の効率的な活用を測る指標としてROE(自己資本当期純利益率)を重視しております。

 ROE(自己資本当期純利益率)を指標として重視する意図は、当該指標が株主の持分に対する投資収益率を表し経営者が株主に対して果たすべき責務を表した指標と見ることができること、また、株主に帰属する配当可能利益の源泉となるものであり配当能力を測定する指標として使われること、これらのことから株式の投資尺度としても重要であると認識するからであります。

 当事業年度のROE(自己資本当期純利益率)は、当期純利益となった事に伴い、13.5%(前事業年度△7.1%、前年同期比20.6ポイント増)となりました。

 なお、ROE(自己資本当期純利益率)は下記の計算式により算出しております。

ROE(自己資本当期純利益率) =

当期純利益

(期首自己資本 + 期末自己資本) ÷ 2

(7)資本の財源及び資金の流動性に係る情報

① 資本の財源

 当社の主たる財源は営業キャッシュ・フローです。運転資金及び設備投資資金については、全額自己資金でまかなっており外部からの調達は行っておりません。

 

② 資金の流動性についての分析

 当事業年度末現在、流動比率等の指標は下記のとおりであります。

 

2021年3月期

2022年3月期

流動比率(%)

912.7

365.3

固定比率(%)

44.0

38.4

売上債権回転日数(日)

55.97

42.94

流動比率    :流動資産/流動負債

固定比率    :固定資産/株主資本

売上債権回転日数:(売上債権/売上高)×365日

(注) いずれも個別(単体)ベースの財務数値により算出しております。

 

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