業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の概要

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度における我が国経済は、期初において都心部を中心に発令されていた新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が2021年10月以降全面的に解除されたものの、変異株の流行に伴い2022年1月中旬から再びまん延防止等重点措置が発令されるなど、周期的に感染者数の増減が続き、当社の事業も大きく影響を受けました。

 一方で、ワクチン接種が進むにつれ感染者が減少し、通常の生活に戻る兆しが見え始めておりますが、先行きは不透明な状況となっております。

 この様な経営環境の下、当社は、引き続き新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から感染防止措置を講じながら「machicon JAPAN」掲載イベントの強化・拡大をしてまいりました。また、コロナ禍におけるオンラインでの出会いを提供するマッチングアプリ「CoupLink」の運営についても引き続き積極的に展開しております。

 以上の結果、当社の当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(財政状態)

 当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ253,078千円減少し、1,689,661千円となりました。

 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ46,119千円増加し、296,197千円となりました。

 当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ299,197千円減少し、1,393,464千円となりました。

 詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ③ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a)財政状態」をご参照下さい。

 

(経営成績)

 売上高は765,083千円(前期比14.2%増)となり、また、損益面では、売上原価、販売費及び一般管理費の合計が1,069,255千円(前期比8.3%増)となった結果、営業損失は304,171千円(前期は営業損失 317,469千円)、経常損失は300,104千円(前期は経常損失 313,290千円)、当期純損失は312,197千円(前期は当期純損失 376,038千円)となりました。

 なお、当社はインターネットサイト運営事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。サービスごとの取り組みは以下のとおりであります。

 

(イベントECサイト運営サービス)

 2022年9月末でリンクバルID会員数は237万人を突破し、この結果、当事業年度におけるイベントECサイト運営サービスの売上高は539,162千円(前期比11.1%増)となりました。

 

(WEBサイト運営サービス)

 「CoupLink」及び「KOIGAKU」につきましては、積極的なマーケティング投資を行い、当事業年度におけるWEBサイト運営サービスの売上高は225,921千円(前期比22.3%増)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末から267,045千円減少し、1,563,228千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において、営業活動により支出した資金は269,295千円(前年同期は149,244千円の支出)となりました。これは主に、未払金の増加額が56,709千円あったものの、税引前当期純損失が300,323千円となったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において、投資活動から得られた資金は3,081千円(前年同期は41,941千円の収入)となりました。これは主に、関係会社貸付金の回収による収入が3,333千円となったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において、財務活動により支出した資金は831千円(前年同期は120,000千円の収入)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

 当社の主たる事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b 受注実績

 受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c 販売実績

 当社は「インターネットサイト運営事業」の単一セグメントとしておりますが、当事業年度における販売実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。

サービスの名称

当事業年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

前期比(%)

イベントECサイト運営サービス(千円)

539,162

11.1

WEBサイト運営サービス(千円)

225,921

22.3

合計(千円)

765,083

14.2

(注)当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2020年10月1日

至 2021年9月30日)

当事業年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

Apple Inc.(注)

85,384

12.7

100,885

13.2

株式会社シャン・クレール

125,997

18.8

81,312

10.6

(注)相手先は決済代行事業者であり、ユーザーからの代金回収を代行しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。

 その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 また、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、「第5 経理の状況 重要な会計上の見積り」に記載しております。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

 当社は、事業運営上必要な流動性を常に確保し、高い財務健全性を担保することを基本方針としており、必要な運転資金については自己資金によることを基本としており、自己資金で補うことができない場合は、金融機関からの借入を行うことを基本としております。

 なお、当事業年度末における借入残高は119,169千円であります。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,563,228千円であります。

 

③ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a)財政状態

 (資産合計)

 当事業年度末における資産合計は1,689,661千円となり、前事業年度末に比べ253,078千円減少いたしました。これは主に、売掛金の増加が16,693千円あったものの、現金及び預金の減少が267,045千円あったことによるものであります。

 

 (負債合計)

 当事業年度末における負債合計は296,197千円となり、前事業年度末に比べ46,119千円増加いたしました。これは主に、未払費用の減少が28,656千円あったものの、未払金の増加が56,709千円、預り金の増加が6,772千円あったことによるものであります。

 

 (純資産合計)

 当事業年度末における純資産合計は1,393,464千円となり、前事業年度末に比べ299,197千円減少いたしました。これは主に、当期純損失の計上による利益剰余金の減少が312,197千円あったことによるものであります。

 

 b)経営成績

(売上高)

 当事業年度における売上高は765,083千円となり、前事業年度に比べ95,026千円増加いたしました。当社は、顧客満足度と企業価値の向上を目指し、イベントECサイト「machicon JAPAN」イベント掲載の強化・拡大を進めておりました。また、オンラインでの出会いを提供するマッチングアプリ「CoupLink」への積極的なマーケット投資等により増加いたしました。

 

(売上総利益)

 当事業年度における売上総利益は728,852千円となり、前事業年度に比べ100,958千円増加いたしました。新型コロナウイルス感染症拡大防止措置を講じながら「machicon JAPAN」イベントの掲載の強化・拡大等により売上高が伸長した影響により売上総利益も増加いたしました。

 

(営業利益)

 当事業年度の営業損失は304,171千円(前事業年度は営業損失317,469千円)となりました。

 売上高は増収でしたが、マーケティング投資への強化等により販売費及び一般管理費が1,033,024千円となり、前事業年度に比べ87,660千円増加した結果、営業損失となりました。

 

(経常利益)

 当事業年度において、営業損失となった結果、経常損失は300,104千円(前事業年度は、経常損失313,290千円)となりました。

 

(当期純利益)

 当事業年度において、営業損失となったことや繰延税金資産の取崩等により、当期純損失は312,197千円(前事業年度は、当期純損失376,038千円)となりました。

 

c)新型コロナウイルス感染症の影響

 新型コロナウイルス感染症拡大によるイベント自粛が当社の業績に与える影響は大きいものの、イベント掲載企業と協力し衛生管理の徹底等の感染拡大防止策を講じ、徐々に業績は回復しております。しかし、新型コロナウイルス感染症の収束時期が不透明な状況があり、経済活動や人々の暮らしに変化が出てくることが予想されるため、今後の経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 これらの経営成績に重要な影響を与えるリスクに対応するため、組織体制の更なる強化等を行ってまいります。

 

 

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