文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「すべての人に働くよろこびを」の企業理念のもと、雇用の拡大により社会に貢献することを使命とし、「日本一親身な人材サービスカンパニー」を目指して求職者の方々に多様な就業の機会を提供していくことを経営の基本方針として、顧客の多様なニーズに対して的確な人材及び役務をタイムリーに提供するとともに求職者の方々に多様な就業の機会を提供することで、彼らが将来に亘って希望が持てる人生を送れるよう支援することを通して社会的貢献を果たしてまいります。また、当社グループは、人材サービス企業として、コンプライアンス及び経営管理体制の一層の強化を図るとともに、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループは、自治体向け及び民間企業向けの企画提案型大型BPO案件の受注拡大並びにコンタクトセンターの活用を中心としたCRM関連及び一般事務マーケットにおける競争力強化を図り、事務系人材サービス事業の一層の業容拡大を推進してまいります。
また、製造系人材サービス事業及び営業系人材サービス事業の受注拡大を推進し、事務系人材サービス事業に次ぐ事業に成長させ、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上並びに企業としての社会的責任及び社会的貢献に努めてまいります。
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続いており、また、原油を始めとする資源価格の高騰などにより個人消費並びに企業収益の回復は鈍く、国内景気の見通しは、依然として不透明な状況でありました。また、世界経済についても、新型コロナウイルス感染症の影響から立ち直りつつあるものの、原油を始めとする資源価格の高騰などにより世界経済の先行きは不透明な状況が続いております。
そのような状況下、我が国人材サービス業界を取り巻く環境は、有効求人倍率は好転の兆しを見せてはいるものの、新型コロナウイルス感染症の影響並びに原油等の資源価格の高騰や円安の進行等により、雇用環境は引き続き厳しい状況にあります。
このような経営環境の中、当社グループでは、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおり、事務系人材サービス事業では、引き続き自治体、BPO事業者からの大型案件の受注に取り組むとともに新規取引先開拓及び新規業務に努め、また、製造系人材サービス事業では、関東、東海地方などの営業拠点を増設するなど営業基盤の拡大を積極的に推進してまいりました。
上記(1)会社の経営の基本方針及び(3)中長期的な会社の経営戦略を実行する上での当社グループが優先的に対応すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
① 企業価値の向上と社会的貢献の推進
当社グループの企業理念である「すべての人に働くよろこびを」の実践により、さまざまな求職者及び就業スタッフのライフスタイルやキャリアパスにマッチした就業機会の提供など親身な就業支援並びに顧客企業の業務効率化等を実現する企画提案型の業務処理請負及び人材派遣を引き続き積極的に推進し、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上並びに持続可能な社会を実現するための社会的責任としての雇用の創出及び拡大を図ってまいります。
② BPO関連事業の全国展開
当社グループが主力事業とするBPO関連事業では、今後とも、自治体における公的業務の外部委託が進展していくほか、民間企業においても、コア事業への経営資源の集中に伴う周辺業務の外部委託が進むものと予想されます。このようにBPO市場が拡大傾向にある中、当社グループはこれまで培ってきた効率的業務処理並びにその品質管理を含めたBPO業務の運用技術を活かし、引き続き受注拡大に注力してまいります。特に、自治体向けBPO関連事業については現状の首都圏及び関西圏中心の受注活動から、全国展開へと積極的に拡大してまいります。
③ 労働者派遣法、労働契約法及び労働基準法等の労働法制改正への準拠
2020年4月から施行された同一労働同一賃金制度並びに2022年10月から施行される社会保険制度の適用拡大等について、今後とも、適正に対応してまいります。
④ 経営基盤の強化、成長速度に適した人材確保及び情報システムの充実
a.人材の採用・育成と組織体制の充実
人材サービス事業を営む当社グループの一番の経営資源は“人”そのものであるとの認識から、人材の採用と教育・育成を重要な経営課題として捉え、優秀な人材の採用並びに教育研修制度の充実による人材の育成に注力するとともに、人事制度の一層の充実を図り、社員の質的向上に努めてまいります。特に、BPO関連事業を中心とした事業規模の拡大に適した中核人材の採用・育成を重要課題として取り組んでまいります。
また、外部環境、内部環境の変化に応じて組織を機動的に変更するなど、組織の隅々まで統制の取れた企業統治、経営管理を実現するため、当社グループの成長度合いに即した組織体制の充実を図ってまいります。
b.情報システムの充実
BPO関連事業を中心とした事業規模の拡大に伴い、請負案件の業務処理にシステム導入等ITをいかに活用するかが重要な課題であることから、情報システム部門の強化により情報システムの有効的活用を一層推進するとともに新しい情報技術を今後とも積極的に取り入れることにより、受注活動の強化及び顧客満足度の向上、就業スタッフ支援システムの充実並びに働き方改革に取り組んでまいります。
c.女性の活躍推進等
当社グループは女性活躍推進法に基づき、一人ひとりの女性がその個性と能力を十分に発揮し、活躍することを目指し、具体的には、雇用における男女の機会均等はもとより、配置・育成・教育訓練における男女間の格差ゼロ、出産・子育てを含め充実した家庭生活と仕事が両立できる環境整備や長時間労働の是正、職種又は雇用形態の改善、性別にかかわりなく公正な評価を行い、女性の取締役への登用及び女性の管理職比率の向上並びに外国籍、中途入社の社員の登用等を推進してまいります。
⑤ コンプライアンスの重視
人材サービス業は“人”を介して役務を提供するものであり、その運営には高い倫理性の保持とコンプライアンスの徹底が重要であります。当社グループは、事業規模が拡大していく中、労働基準法、職業安定法、労働者派遣法及び関連諸法令の遵守を始めとして、事業運営に関わる全ての法令・ルールを遵守することが、当社グループが果たすべき社会的責任の基本であると強く認識してまいります。
当社グループは、労働基準法等関係法令に則った社内諸規程及び業務マニュアルを整備し、代表取締役社長を委員長とするコンプライアンス委員会を毎月開催するなど、コンプライアンスの状況を監視する体制を整えて、コンプライアンスの徹底管理を推進しておりますが、今後ともコンプライアンス体制の実効性を確保するための適切な運営を継続してまいります。
<コンプライアンス体制図>
2022年6月24日現在
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