課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「新たな価値創造を通じて社会に貢献し、一人ひとりが輝けるより豊かな未来を実現する」を経営理念とし、射出成形機及びダイカストマシンの製造・販売に即した健全な事業活動を通じて、環境と調和し、社会の進歩発展に貢献することとしております。また、株主・取引先・社員などの会社を取り巻くすべての人々の信頼と期待に応えるとともに、共存共栄を図ることを基本理念として活動しております。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、中期経営計画“TOYO GO CHALLENGE 2023”において、売上高、売上高営業利益率及び資本に対する収益性である自己資本利益率(ROE)を重点指標として位置付けております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、2021年度からスタートした3ケ年の中期経営計画“TOYO GO CHALLENGE 2023”の基本方針である①顧客が抱えるモノづくりの領域の課題を解決し、顧客の付加価値向上に貢献する「Customers' Value Up」②自社・顧客・社会が持続的に成長できる仕組みと体制を整備する「持続的成長に向けた新たな取組み」③経営管理基盤と人財育成の仕組みを再構築し、コーポレート・ガバナンス体制のさらなる強化を進める「経営基盤刷新と強化」に関する各種諸施策を全社一丸となって取組み、中長期的な収益向上への事業活動を推進しております。

 特に「経営基盤刷新と強化」では、2022年度4月26日付けでサステナビリティ委員会を設置し、その後サステナビリティ基本方針を定めました。当委員会を中心にESGの重要課題への対応を通じたサステナビリティへの取組みを推進してまいります。

 さらに、環境マネジメントシステム国際規格である「ISO14001」に基づき、環境に配慮したグループ企業経営を推進しております。また、国連が定めるグローバルな社会課題を解決し持続可能な世界を実現するための国際目標であるSDGsへの貢献に向けた活動を推進しております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の経済見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大が世界各地で続き、ロシアによるウクライナ侵攻及びロシアに対する各国政府の経済制裁に対する影響は、国内外の経済活動に大きく影を落としており、直近の急速な円安の動向も見通せず、これまでにも増して先行きは不透明な状況が続くことが予想されます。

 一方、当社の事業に関連する市場におきましては、EV化、軽量化に向けた自動車関連の需要や5GでのスマートフォンやタブレットなどのIT関連、コロナ禍における医療機器関連や消費者のライフスタイル変化の影響から生活用品関連の需要の増加が見込まれ、受注環境は堅調に推移するものと予想されます。

 そのような状況のもと、当社グループで優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題につきましては、以下のとおりであります。

①販売

 主要な需要先であるIT・電子機器や自動車関連のみならず、多くの需要先業種で既存市場はもとより、新規地域・新規顧客の開拓を積極的に進めるため、国内外の営業拠点の拡充やビジネスパートナーとの連携強化を含めたグローバル営業力を強化してまいります。

②製品

 顧客の商品価値を高める当社独自技術とカスタマイズ対応力を活かし、環境にも配慮した社会のニーズに応える新製品の開発を行い、製品競争力の強化を図ってまいります。

③コスト低減

 明石本社工場の拡充で生産操業度の増加を図るとともに、原価低減プロジェクトによる原価管理体制の整備とコスト削減施策、スマートファクトリーの実現に向けたDX化を推進し、コスト削減に努めてまいります。また、常熟現地法人の新工場増設で地産地消を拡大し、中国工場の生産増強や部品・材料のグローバル調達を強化してまいります。

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