業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、設備投資に持ち直しの動きがみられるものの、新型コロナウイルス感染症や半導体をはじめとする物資の世界的な供給制約などにより、依然として厳しい状況が継続しております。

 このような環境のもと、当社グループにおきましては、感染拡大防止策を徹底し、設備部門では、既受注プロジェクトの着実な遂行、お客様のカーボンニュートラルへ積極的に貢献するとともに、拡販に取り組んでまいりました。

 自動車部品部門では、コロナ感染防止を図り供給責任を果たしながら大幅な需要変動を柔軟に対応するとともに、また設備部門・自動車部品部門の最新技術を結集し品質・生産性の向上、CO2を大幅削減したカーボンニュー

トラルを目指した塗装ラインの立ち上げに取り組んでまいりました。

 その結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は341億6千1百万円と前年同期に比べ12億円(3.4%減)の減収となりました。

 営業利益は19億3千2百万円と前年同期に比べ4億4千5百万円(18.7%減)の減益、経常利益は23億3千5百

万円と前年同期に比べ8千8百万円(3.7%減)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は18億1千3百万円と前年同期に比べ1億9千3百万円(11.9%増)の増益となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。
 ・設備部門

 設備部門は、塗装設備納入等の減少により売上高は267億4千4百万円と前年同期に比べ4億8千7百万円(1.8%減)の減収となったものの製品構成の改善等により、営業利益は36億1千3百万円と前年同期に比べ1億1千9百万円(3.4%増)の増益となりました。

 ・自動車部品部門

 自動車部品部門は、内装部品及び外装部品の生産・販売の減少により売上高は74億1千7百万円と前年同期に比べ7億1千2百万円(8.8%減)の減収、営業利益は4千7百万円と前年同期に比べ4億6千2百万円(90.7

%減)の減益となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、110億6千4百万円となり、前連結会計年度末より2億3千2百万円(前年同期比2.1%増)増加となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は21億8百万円(前年同期比0.2%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益25億5千5百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は13億1千9百万円(前年同期比84.8%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出11億5千8百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は6億9千1百万円(前年同期比14.3%増)となりました。これは主に、配当金の支払額5億9千万円によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

設備部門

26,744,558

△1.8

自動車部品部門

7,417,141

△8.7

合計

34,161,700

△3.4

(注)1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 当社は受注生産を主としておりますので、本表は販売実績と同一のものを掲げております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

設備部門

27,414,947

23.2

6,516,880

8.7

自動車部品部門

7,417,141

△8.7

-

-

合計

34,832,089

14.6

6,516,880

8.7

(注)1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

設備部門

26,744,558

△1.8

自動車部品部門

7,417,141

△8.7

合計

34,161,700

△3.4

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

豊田通商株式会社

6,761,477

19.1

6,968,705

20.4

株式会社豊通マシナリー

4,184,649

11.8

5,002,198

14.6

トヨタ自動車株式会社

404,467

1.1

380,302

1.1

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予想等に反映させることが難しい要

素もありますが、現時点における入手可能な情報をもとに検証等を行っております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

 当連結会計年度末における総資産は、0.8%減少し、387億8千6百万円となりました。要因については、次のとおりであります。

(資産)

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて5.1%減少し、254億6千万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が18億8千1百万円減少したことによります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて8.6%増加し、133億2千6百万円となりました。これは主に、長期貸付金が4億1千万円増加、機械装置及び運搬具が3億5千6百万円増加したことによります。

 

(負債)

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて9.1%減少し、97億2千7百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が8億1千4百万円増加した一方、電子記録債務が8億2千8百万円減少、その他が3億7千8百万円減少、契約負債が3億5百万円減少、未払法人税等が2億9千1百万円減少したことによります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて37.7%減少し、15億1百万円となりました。これは主に、退職給付に係る負債が9億9千1百万円減少したことによります。

 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて14.3%減少し、112億2千9百万円となりました。

 

(純資産)

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて6.0%増加し、275億5千7百万円となりました。

 

b.経営成績の分析

 事業全体の状況

 当連結会計年度の売上高は341億6千1百万円と前年同期に比べ12億円(3.4%減)の減収となりました。

 営業利益は19億3千2百万円と前年同期に比べ4億4千5百万円(18.7%減)の減益、売上営業利益率は5.7%となりました。

 営業外収益は、前年同期に比べ持分法による投資利益が1億9千3百万円増加となったことなどにより、前年同期に比べ2億6千9百万円(180.5%増)増加し4億1千8百万円となりました。

 営業外費用は、前年同期に持分法による投資損失が9千3百万円発生したことなどにより、前年同期に比べ8千7百万円(84.7%減)減少し1千5百万円となりました。

 以上の結果、経常利益は23億3千5百万円と前年同期に比べ8千8百万円(3.7%減)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は18億1千3百万円と前年同期に比べ1億9千3百万円(11.9%増)の増益となりました。

 

c.資金の財源及び資金の流動性についての分析

1)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

2)資金需要

 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資などの長期資金及び製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金であります。

3)財務政策

 当社グループは長期資金、運転資金ともに内部資金により充当し、不足が生じた場合は借入により資金調達することとしております。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、株主重視の視点、経営効率の評価基準として総資産利益率(ROA)や株主資本利益率

(ROE)、売上高営業利益率を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における「総資産利益率(ROA)」は4.7%(前年同期比0.4%増加)、「株主資本利益率(ROE)」は6.9%(前年同期比

0.3%増加)、「売上高営業利益率」は5.7%(前年同期比1.1%減少)となりました。引き続きこれらの指標

につきましては、改善されるよう取り組んでまいります。

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