当社は、半導体等電子部品製造装置メーカーで、薄膜形成・加工装置の製造及び販売を事業としております。
当社の製品は、薄膜を形成するCVD(Chemical Vapor Deposition=化学的気相成長)装置、薄膜を微細加工するエッチング装置、基板表面などをクリーニングする洗浄装置、その他装置等に区分されます。
(1)各々の装置分類毎の概要は次のとおりであります。
装置区分 |
概 要 |
CVD装置 |
反応性の気体を基板上に供給し、化学反応によって薄膜を形成する装置で、一般に半導体、電子部品製造のための半導体膜、絶縁膜、金属膜などを形成するために使われます。当社が開発したLS(Liquid Source)-CVD装置では、引火爆発性のあるガスを使用せず安全性に優れた液体原料を用いて、低温で均一性に優れた薄膜を高速で形成することが可能であります。 2015年12月から販売を開始した原子層堆積装置(ALD=Atomic Layer Deposition)はCVD装置に分類しております。ALD装置は、反応室に有機金属原料と酸化剤を交互に供給し、表面反応のみを利用して成膜を行う装置であり、高い膜厚制御性と良好な段差被覆性を実現することが可能であります。 |
エッチング装置 |
各種半導体基板上の半導体薄膜、絶縁膜をはじめ微細加工が必要な材料をドライ加工する装置で、反応性の気体をプラズマ分解し、目的物と反応させて蝕刻いたします。当社独自のトルネードICP(Inductively Coupled Plasma=高密度プラズマ)を利用するエッチング装置では、高密度プラズマを安定して生成し、高速で高精度の微細加工が可能であります。 |
洗浄装置 |
実装基板や各種半導体基板などを溶液を用いずドライ洗浄する装置で、減圧下で反応性の気体をプラズマ放電させて処理する装置や紫外線と高濃度オゾンの併用で処理する装置などがあります。当社のドライ洗浄装置は、ウエット洗浄では難しい超精密洗浄を高効率で行うことが可能であります。 2016年9月より販売を開始した水蒸気(H2O)を用いたプラズマ処理装置であるAqua Plasma(アクアプラズマ)洗浄装置は、金属酸化膜の還元、有機汚れの洗浄、樹脂接合、超親水化などの表面処理を、安全で環境に優しく行うことが可能であります。 |
その他装置 |
上記装置には含まれない特別な装置であります。 |
その他 |
部品、保守メンテナンスなどであります。 |
(2)当社事業の用途別区分は次のとおりであります。
用 途 |
概 要 |
オプトエレクトロニクス分野 |
主に化合物半導体から作られるLED(Light Emitting Diode=発光ダイオード)やマイクロLED、LD(Laser Diode=半導体レーザー)、面発光レーザー(VCSEL)などの発光デバイスのほか、電気信号を光信号に変換したり、逆に光信号を電気信号に変換したりする光通信用デバイスなどに関する分野であります。 |
電子部品分野 |
パワーデバイス・高周波デバイス・各種センサー・MEMS(Micro Electro Mechanical Systems=微小電気機械素子)・SAW(Surface Acoustic Wave=弾性表面波)デバイス・量子デバイスなどに関する分野であります。 |
シリコン分野 |
三次元LSI(Large Scale Integrated circuit)・三次元パッケージやウェハー欠陥解析などに関する分野であります。 |
実装・表面処理分野 |
ICのパッケージングの洗浄や表面処理に関する分野であります。高密度実装に対応するために基板はますます小型化、薄型化、多ピン化しており、高度な洗浄機能が要求されております。 |
表示デバイス分野 |
有機EL(Electro Luminescence)、LCD(Liquid Crystal Display=液晶表示素子)、VR(Virtual Reality)ディスプレイなどに関する分野であります。 |
その他分野 |
上記以外の分野であります。 |
部品・メンテナンス |
部品・メンテナンスに関する分野であります。 |
当社の装置の製造に関しては、自社の設計企画により協力会社に製造を委託し、製品出荷の前に独自のプログラムソフトを入力し、仕様検査・出荷検査を経て販売しております。販売に関しては営業所を通じて行うとともに、海外については一部現地販売代理店に委託しております。
当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであり、以上述べた関係を図示すると次のとおりであります。
(業態系統図)
(注)台湾を中心とする保守サービス業務は現地法人「莎姆克股份有限公司」へ委託しております。
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