当社の事業展開上、財政状態等や投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスク要因は以下のとおりです。これらのリスク要因を認識したうえで、当該リスクの発生に伴う影響を極力回避するための努力をしてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 市場環境について
当社は、日本、アジア、欧州、米州等の様々な国・地域に商品を供給しております。従って、これら国・地域の経済状況の変化や、対象市場での当社商品に対する需要変化の影響を受けます。その対策として、海外市場に注力する一方、特定の国・地域に偏ることのない案件毎の営業活動に取り組んでまいります。
② 製品特性について
当社製品は、生産部門、研究開発部門で使用する装置等に設置されるポンプ・送風機等が主力であるため、景気動向はもとより各企業の設備投資動向の影響を受けます。その対策として、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」における「1. 新たな営業戦略」、「2. 新製品開発の推進」に記載の取組みを行い、新たな顧客の確保、付加価値の高い真空ポンプ、ブロア及び修理の拡販を重点的に推進してまいります。
③ 受注残について
当期末における製品受注残高は2,400百万円(前年同期比987百万円増)を確保しておりますが、期中における受注の確保が不可欠となっております。その対策として、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1. 新たな営業戦略」に記載の取組みを行い、受注の確保を図ってまいります。
④ 製品・機種別売上構成について
当社は多くのユーザーのニーズに応えるため多品種の真空ポンプ・送風機を製造販売しておりますが、採算性は機種別に大きく異なります。採算性の高い機種を重点商品として取り組んでおりますが、採算管理の不備により受注段階で計画した利益を確保できないことも想定されます。また、当社全体として計画した売上高を確保しても、機種別売上構成によっては想定した利益を確保できないことも想定されます。その対策として、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」における「1. 新たな営業戦略」、「3. 工場生産能力増強策の推進」、「4. 生産体制の見直し」に記載の取組みを行い、想定した利益の確保に努めてまいります。
⑤ 製品価格について
当社は「真空ポンプのウノザワ」としてドライ真空ポンプ等の高付加価値商品の投入で競合企業との差別化を図ってまいりましたが、国内のみならず海外の競合先から当社類似製品や低価格製品が市場投入されており、競争が激化しております。その対策として、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」における「2. 新製品開発の推進」、「3. 工場生産能力増強策の推進」、「4. 生産体制の見直し」に記載の取組みを行い、製品競争力の強化を図ってまいります。
⑥ 原材料等について
当社製品では鋳物を主材料として使用しており、原材料や電気料金などの高騰や為替相場の変動などにより、資材の仕入価格が上昇し、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、国内鋳物業者数の減少により、原材料の安定的な調達に支障をきたす可能性があります。また、モーターやその他の電気・電子部品も多く使用しており、地政学リスクの高まり等様々な原因によるサプライチェーンの混乱により、安定的な調達に支障をきたすリスクが発生しております。その対策として、海外も含めた調達先の多様化を図ってまいります。
⑦ 品質管理、納期管理について
当社はISO9001の認証取得を含む品質保証体制を確立し、高いレベルのサービスを提供しておりますが、予期せぬ不良が発生して対応を余儀なくされる場面も想定されます。また、大口顧客に対するロットの大きい製品が出荷されていること、大口の海外ユーザーもあることから、万一の不良が発生した際の影響が大きくなることが想定されます。大型で仕様の複雑な製品においては、納期管理の不備に伴うペナルティの負担が発生することも想定されます。その対策として、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」における「3. 工場生産能力増強策の推進」、「4. 生産体制の見直し」に記載の取組みを行い、不良の発生の低減及び納期管理を徹底し、追加コストの発生回避を図ってまいります。なお、製品納入後に発生する保証費用に備えるため、製品保証引当金を計上しております。
⑧ 与信管理について
同業他社との競争激化に対応すべく、国内外ともに営業活動を強化しております。海外ユーザーの割合が増加すること及び新規取引先の増加が見込まれますが、販売先の与信管理が不十分で回収懸念や貸倒れが発生した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。その対策として、取引先の与信枠を設定するとともに、海外についてはL/C決済等により貸倒れリスクの低減を図ってまいります。
⑨ 人材の確保と育成に係るリスク
当社は、「ブロワ・真空ポンプのプロフェッショナルとしてお客様信頼度No.1の企業を目指します。」というビジョンのもと、プロフェッショナル人材の育成に注力しております。しかし、今後、従業員の安全・健康の確保、高齢化対策、技術や技能及びノウハウの継承、多能工化、事業拡大のための人材の確保・育成等に課題が生じた場合は、業績及び財政状態に影響が出る可能性があります。その対策として、新規採用を通じて人材の確保を図るとともに、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」における「5. 働き甲斐のある職場の実現」に記載の取組みを行い、人材の確保、育成に努めてまいります。
⑩ 災害等について
大規模な地震、津波、台風等の自然災害により、工場等への物理的な損害、従業員への人的被害並びに顧客への被害等があった場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。その対策として、震災対応マニュアルを定め、物理的、人的被害の低減を図るとともに、損害保険に加入し、被害による金銭的負担を担保しております。
⑪ 新型コロナウイルス感染症について
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染の拡大により、販売活動が制約されております。感染拡大への対応策として、マスク着用、手指消毒等による衛生面の予防に努めております。
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