課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、多様化・個性化する市場ニーズのなかでお客様満足度の向上をめざし、「常に使う人の身になって考えた誰にでも“もっと使いやすく、もっと心地いい”水まわり商品を通して、環境にやさしい、快適な水まわりを提案し、人々の生活を豊かにする。」という基本理念のもと、株主、取引先、ユーザー、地域社会、社員などステークホルダー(利害関係者)からの信頼と期待に応えられるよう企業価値の向上に努めております。

 

(2) 経営戦略

 当社グループは、中長期的には<収益構造改革><成長戦略><基盤強化>の3つの柱を基本戦略として経営方針の実現に取り組んでおります。

<収益構造改革>

①市場環境に対応した営業推進

・営業エリア別の取引シェアの維持・向上

・川上営業(水工店・デベロッパーなど)の推進

②ユーザーの豊かな生活に貢献する付加価値の高い商品の開発

・お客様起点で開発・生産・営業が密に連携し、商品づくりに取り組む

③QCD+E(環境配慮)の追求による利益を生む生産体制づくり

・変種減量に迅速・柔軟に対応できる最適生産体制づくり

・営業・生産・物流の連携強化による効率化

・自働化への推進

・SDGsを見据えた環境保全活動

<成長戦略>

④海外市場の販路拡充

・中国・アジア市場の顧客基盤の拡充

<基盤強化>

⑤次世代を担う人財育成

・中長期的視点での人事戦略・教育制度

⑥技術力の強化

・中長期的視点に立った技術開発

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、外部環境の変化にあっても、経営効率を高め安定した収益を確保していくことが、企業価値の増大と株主利益の向上につながるものと考え、ROEを重要な指標として10%を目標としております。また、売上高、営業利益を経営成績における重要な指標と考えております。当連結会計年度につきましては、売上高30,000百万円、営業利益2,520百万円を目標といたしました。

 

(4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上の課題

 国内では、少子高齢化や世帯数の減少により、新設住宅市場は将来的に縮小していくことが避けられない状況にあります。

 当社グループは、中国とフィリピンに子会社を有していることから為替相場の変動リスクを負っており、また、原材料の値動きにより製造コストが大きく変動し自社で吸収しきれない場合は、製造コストを販売価格に転嫁し、利益を確保できるような体制を確立していく必要があります。

 新設住宅市場が縮小傾向にある一方で、コロナ等による住環境の変化による新たなニーズによるリフォームの潜在需要があります。政府も住生活基本計画において住宅ストック活用型市場への転換を謳い、これを後押ししております。また、住環境においては、お客様の価値観やライフスタルが多様化し「健康で快適な生活」「環境との共生」の視点から、新たな市場が生まれております。地域に密着したきめ細かな営業に努め、お客様とのコミュニケーションを深めることで、こうしたニーズを捉え、常にお客様から選んでいただけるような商品・サービスを提供してまいります。徹底した生産効率の向上と、日本・中国・フィリピンの3拠点による最適生産・最適調達体制の確立により、多様なニーズにマッチした、多様な商品を、安価でタイムリーにお届けできるよう取り組んでまいります。

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