当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及びそれに対する主な対応策は以下のとおりです。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない、又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。当社グループではこのような経営ないし事業リスクを最小化するために様々な対応を行ってまいります。
(1)外部環境リスク
当社グループの事業においては、新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」といいます。)による影響からの回復はみられるものの、その収束時期等の見通しは立っておらず、予断を許さない状況が続いております。さらに、世界的な半導体等の部品不足、感染症の影響によるサプライチェーンの混乱や生産調整といった市場環境が当社製品の受注に与える影響につき注視し、対応する必要があります。また、為替市場の大幅な変動は、グローバルに展開する当社業績にとってはリスクとなり得ます。
加えて、絶え間なきグローバルな価格競争やEV化の進展に伴う当社既存事業領域の市場規模縮小等の長期的なリスクを抱えております。
ウクライナ情勢については、原材料価格や資源価格等の高騰、ポーランドに所在する子会社等の想定されるリスクにつき必要な対策を行います。
(2)経営プロセスリスク
製造業である当社グループにおいて、製造現場における効率化の遅延は価格をはじめとする製品競争力の低下につながります。間接部門においてもIT化の遅延は効率的な経営の妨げとなり、適時的確な経営判断の障害となる危険性があります。この対応として、ITシステムの適時の更新及び構築を進めております。
また、当社グループは多くの海外関係会社を有し、様々な法制の下企業運営を行っておりますが、言語の問題や十分な人員配置が困難なことも要因となり、グループ全体に対するガバナンスが不十分となるリスクを有しております。
(3)支援プロセスリスク
当社グループが必要とする各種の優秀な人材の採用は容易ではない状況になっております。
また、当社グループは事業活動における法令遵守に努めておりますが、『NITTAN Challenge 10』に よる新規商品の開発においては知的財産権に関するリスクを十分に考慮して進める必要がある他、製造物責任、独占禁止法等の法的手続に関する当事者になるリスクがあります。
その他、外部からのサイバー攻撃や、内部からの機密情報の漏洩のリスクが考えられます。
(4)基幹プロセスリスク
革新技術の出現による当社グループの既存製品の競合先に対する製品競争力の低下、リコール・品質不良による顧客への損害の発生及び費用求償、工場火災、機械設備の故障等による生産停止、納入遅延・不能による顧客への損害の発生及び費用求償、これらによる社会的評価の低下等を通じて、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性がございます。当社グループでは、継続的なコスト削減活動や顧客ニーズに沿った製品開発を進めることに加え、「品質優先に徹し、顧客の信頼に応える」という品質に関する基本方針の実現の為、ISO9001及びIATF16949規格に基づく品質マネジメントシステムの徹底による取り組みを推進しております。
また、取引先が限られる特定材料の調達が困難になることによる生産への影響等が考えられますので、該当取引先との綿密な情報交換及び動向把握に基づく早期対応により、本リスクが顕在化した場合の影響を可能な限り軽減して参りたいと考えております。
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