業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1) 業績

当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に減少の傾向が見られたものの、引き続き感染者数が増減を繰り返しており、依然予断を許さない状況が続いております。そのため引き続き経済活動回復に向けた動きは鈍く、国内経済の先行きは不透明な状況であります。

また、世界経済については、新型コロナウイルス感染症の影響に加え、ロシアのウクライナ侵攻により、グローバル企業のロシアでの事業撤退や世界的なエネルギー価格高騰といった影響が発生しており、世界経済の先行きも不透明な状況であります。

この様な状況の中で、首都圏を中心とした人材不足及び働き方改革への関心の高まり、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進の加速、地方創生の促進といった需要を背景に、当社のプロフェッショナル人材向けサービス事業は、様々な事業会社を中心に新規受注を拡大し、事業活動を推進しており、売上高は成長を続けております。

当社では、プロフェッショナル・エージェント事業を主軸事業とし、近年ではWebプラットフォーム事業、ソリューション事業を展開しております。

プロフェッショナル・エージェント事業においては、顧客企業と当社で業務委託もしくは人材派遣の契約を締結し、当社はその業務を、当社案件紹介サービス「FreeConsultant.jp」に登録のあるプロフェッショナル人材へ再委託、あるいは当社で有期雇用をして顧客企業へ人材派遣を行っております。また、顧客企業より依頼があれば、有料職業紹介サービスとして正規雇用の採用支援も行っております。

Webプラットフォーム事業においては、社会課題である東京一極集中の是正を目指した副業・転職プラットフォームサービスの提供を行っております。副業イノベーションプラットフォーム・サービス「Skill Shift」においては、地方金融機関や自治体と業務提携を行い、都市部人材の持つ業務スキルで地方中小企業の経営課題の解決を目指し、地方へ副業人材を供給しております。地方求人メディア・サイト「Glocal Mission Jobs」「Glocal Mission Times」においては、都市部プロ人材の地方転職を目的に、地方での働き方や地方企業に関する情報発信を通じ地方への興味喚起を行い、魅力ある地方優良企業の経営幹部ポジションなどの転職先を紹介しております。また、転職力を上げるキャリア情報サイト「FIND CAREERS」を運営しており、人生100年時代におけるみらいの働き方を支えるプラットフォームとなることを目指しております。

ソリューション事業においては、プロフェッショナル・エージェント事業及びWebプラットフォーム事業により蓄積されたノウハウとビッグデータを活かしたソリューションの提供を、地域金融機関や大企業・自治体を中心に進めております。現在、人材紹介事業の立ち上げ支援のため地域金融機関向けに「人材紹介伴走サポート」・45歳以降のセカンドキャリア構築支援のため企業人事向けに「HRソリューション」・社内外の人材を活用することで企業自治体が進めるイノベーションの推進を支援するため「イノベーション・サポート」・起業を志すプロフェッショナル人材や成長段階にある企業に対し資金面を含めた総合的な支援を行う「みらいインキュベーション」以上4つのソリューションをそれぞれ提供しております。

これら事業推進の結果、当事業年度の業績は、売上高6,352,796千円(前年同期比29.5%増)となりました。

一方で、利益面に関しては、営業利益は112,526千円(前年同期比51.7%減)、当期純利益は39,252千円(前年同期比72.5%減)と減少しました。これは、プロフェッショナル・エージェント事業において、中長期的な成長を最大化するべく契約数を伸ばすことに注力したため、売上総利益率が全社で25.0%(前年25.5%)とやや減少したこと、また、計画通り販売管理費の投資を行ったことによります。

なお、当社は、プロフェッショナル人材向けサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

(注) サービス名は商標又は登録商標です。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ309,458千円減少し、824,727千円となりました。

また、当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況とその要因は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動により獲得した資金は、210,973千円(前事業年度は218,324千円の収入)となりました。これは主に、売上債権の増加315,843千円による資金の減少があった一方で、税引前当期純利益85,849千円、仕入債務の増加420,882千円による資金の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動により使用した資金は、525,815千円(前事業年度は13,253千円の支出)となりました。これは主に、子会社株式の取得による支出370,150千円、有形固定資産の取得による支出94,179千円、敷金の差入による支出54,418千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動により使用した資金は、76,037千円(前事業年度は16,795千円の収入)となりました。これは、自己株式取得による支出77,387千円、ストックオプションの行使による収入1,350千円によるものであります。

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

(2) 受注実績

当社の事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社はプロフェッショナル人材向けサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

プロフェッショナル人材向けサービス事業

6,352,796

129.5

合計

6,352,796

129.5

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。

 

(2) 経営成績の分析

(売上高)

当事業年度の売上高は6,352,796千円(前年同期比29.5%増)となりました。この主な要因は、プロフェッショナル人材向けサービス事業が堅調に推移し、顧客数が増加したことによるものであります。

(売上総利益)

当事業年度の売上総利益は1,585,264千円(前年同期比26.7%増)となりました。

(販売費及び一般管理費)

当事業年度の販売費及び一般管理費は1,472,738千円(前年同期比44.6%増)となりました。この主な要因は、営業人員増加による人件費や広告宣伝費、採用費が増加したことによるものであります。

(営業外損益及び特別損益)

当事業年度の営業外損益は、営業外収益が14,691千円となり、営業外費用が537千円となりました。営業外収益の主な内訳は、受取保険金11,276千円、雑収入の3,409千円、営業外費用の主な内訳は、支払手数料の537千円であります。

また当事業年度の特別損益は、特別損失に投資有価証券評価損19,759千円、抱合せ株式消滅差損19,659千円、固定資産除却損1,410千円を計上したことにより40,830千円となりました。

 

以上の結果、当事業年度における業績は、売上高6,352,796千円(前年同期比29.5%増)、営業利益112,526千円(同51.7%減)、経常利益126,679千円(同41.2%減)、当期純利益39,252千円(同72.5%減)となりました。

 

(3) 財政状態の分析

(資産)

当事業年度末における資産の残高は、2,187,693千円となり、前事業年度末に比べ363,657千円増加しました。これは主に、売掛金が333,182千円、建物が56,229千円、敷金が30,666千円、のれんが246,933千円増加し、現金及び預金が309,458千円減少したことによります。

(負債)

当事業年度末における負債の残高は、1,250,762千円となり、前事業年度末に比べ399,904千円増加しました。これは主に、買掛金が420,882千円増加し、未払法人税等が42,220千円減少したことによります。

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、936,930千円となり、前事業年度末に比べ36,246千円減少しました。これは主に、自己株式が76,849千円増加し、当期純利益の計上により利益剰余金が39,252千円増加したことによります。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 (業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

当社は、今後もプロフェッショナル人材向けサービス事業に注力してまいります。プロフェッショナル・エージェント事業においては、Webの力を活用した人材獲得や、主要ターゲットである大手企業の開拓・深掘りといった施策を進め、人材・企業双方の輪を広げることにより、引き続き事業拡大を図ってまいります。Webプラットフォーム事業においては、地方中小企業と都市部で働く人材のビジネスマッチングを進めるためプラットフォームサービスとしての魅力を高め、自らのスキルを地域貢献に活かしたいというプロフェッショナル人材と、外部人材を受け入れて労働力不足を解消したいという地方中小企業をマッチングすることにより、関係人口の創出・増加、人材流動化やスキルシェアにつなげ、日本経済の活性化に貢献してまいります。ソリューション事業においては、近年需要の増加しているリスキリング領域のコンサルティングも視野に入れつつ、当社が培った既存事業のノウハウやビッグデータを活用することで大企業や自治体が抱える課題の解決を目指してまいります。これら3事業のポートフォリオを最適化し、売上高と利益の最大限の成長を図ってまいります。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(7) 経営者の問題認識と今後の方針

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得