研究開発活動

5 【研究開発活動】

当連結会計年度におきましては、当社は以下のような研究開発活動に取り組み、当社製品の主要ユーザである金型関連メーカーにおける金型製造の効率化、高度化への貢献を目指しました。

当連結会計年度の研究開発費の総額は565百万円であり、全額CAD/CAMシステム等事業によるものであります。

 

当連結会計年度の主な研究開発活動は以下の通りであります。

① CAM-TOOL V17.1

金型5軸制御マシニングセンター対応CAD/CAMシステム、CAM-TOOL 「V17.1」を2021年4月にリリースしました。

本バージョンでは機械特性に応じ、CL制御点(直線補間されている工具軌跡の直線端点)を曲率に応じて指定値で再配列する機能を搭載しました。制御点の不均衡による送り速度の加減速が原因で発生する加工面の切削痕を抑制します。例えば、自動車ボディーの大物アウター金型などで、切削痕の製品への転写を防ぐために要する磨き作業の工数を大幅に低減します。

その他、工程途中でストック(工程間の形状)のメッシュ幅を調整可能とし、工程間のストック演算精度を最適化することで、演算時間の短縮とデータ容量の圧縮を図りました。

また「演算工程ツリー」に機械構成に関する設定を新設し、演算時にオーバートラベル(XYZ軸、傾斜軸の稼働領域を超えた動作)の検出を可能にしました。これにより、シミュレーションによる干渉の誤検出を回避し、エラー箇所の確認などに要するオペレータの負荷を軽減しました。

② CAM-TOOL for NX V2.1

Siemens Digital Industries Software社が開発するハイエンド3D CAD/CAMシステム「NX」の操作に準拠した、金型/金属部品加工向け5軸対応CAMモジュール「CAM-TOOL for NX」の最新バージョンV2.1を2021年7月にリリースしました。

本バージョンでは、加工完成形状と前工程の削り残し形状(IPW〔インプロセスワークピース〕)を使用し、効率的で安全なツールパスに最適化するため「エアカット削除」や「自動クリアランス」機能を搭載しました。また切削負荷変動による送り速度自動調整「負荷コントロール」機能を搭載し、急激な工具負荷変動時の工具の折損・異常摩耗を防止することを可能にしました。

さらに3Dの設定に「ツール軸」の傾斜設定を行うことで、干渉を回避した同時5軸ツールパスの生成を可能にしました。独自のロジックにより、工具姿勢が急激に変化する箇所においては軸動作を滑らかに制御し面品質低下を抑制します。さらに、パス計算後のトレース表示や工具軸修正をはじめ、同時5軸のマニュアル変換、部分削除、移動・コピーなどの編集が行える「同時5軸編集」機能を搭載します。

その他、微細形状・小径工具向けの高精度モード、パス計算時の形状隅部へのフィレット付加機能、工具の径方向/刃先方向の残り量の個別コントロール機能等を搭載しました。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得