課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「社会を、地球を、未来を豊かに。」という企業理念に基づき、配電・制御機器の総合メーカーとして築いてきた伝統のもと、社会と共に発展する企業としての新しい責任を自覚し、人々の快適な生活と環境の保全に貢献することを経営の基本方針としております。

 また、「お客さまが最大に満足される商品を提供します」という品質方針のもと、創業以来長年にわたって培ってまいりました総合技術力を駆使し、「お客さまが必要なモノを、必要なときに提供できる」よう、チャレンジ精神による創造的な商品・サービスの開発に積極的に取り組んでおります。

 さらに、企業の社会的責任を果たすため、当社グループは、コンプライアンスを基本とした透明かつ公正な企業経営を実践し、株主やお客さまをはじめとするステークホルダーの皆さまのご期待に応えられるよう、企業価値の向上に努めてまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、「柔軟な発想と活力にあふれた活き活きとした企業グループ」像をベースにし、創業以来蓄積してきたコア技術をさらに強化・発展させ、将来にわたる持続的な成長を目指して中期経営計画を策定しております。

 経営基盤の強化としましては、市場環境の変化に即応できるよう、各種システムや諸制度の抜本的な改革と人財活性化、並びに経営効率の最大化を図るため、グループ会社との連結経営体制を強化してまいります。

 事業戦略としましては、コア商品の市場競争力強化、次世代を担う新技術・新商品の開発、海外情勢の変化に伴う海外戦略及びサプライチェーンの再構築、利益最大化にむけた工場・建物の再編、電力関連の設備投資動向に過度に左右されない事業ポートフォリオの構築等を実施してまいります。

 これらのことを2025年3月に迎える創業100周年、またその先の未来に向け、確実かつスピーディーに取り組んでまいります。

 

(3)会社の経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の世界経済の見通しは、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和され、持ち直しの動きが期待されるものの、ウクライナ情勢の緊迫等による地政学的リスクの高まりにより、先行き不透明な状況が続くと予測されます。

 また、我が国におきましても、感染症対策を徹底することで、社会経済活動が正常化に向かい、景気が持ち直していくことが期待されますが、世界情勢の不安定化によるインフレやサプライチェーンの寸断等が懸念され、先行きを見通せない状況が続くものと予測されます。

 一方、当社グループの主要な市場におきましては、2020年4月に実施された「発送電分離」を背景に電力会社による設備投資抑制の動きが継続するものと予想されます。

 このような事業環境のもと、当社グループは、「世界一質の良い商品の提供と社会貢献」を通じてお客様との共存関係を深め、社会から必要とされ、信頼される企業グループを目指し、中期経営計画を基本として、以下の重点施策に取り組んでまいります。

① スピーディーな開発と設計品質の向上

 プロアクティブな製品開発を目標に、スピーディーな開発と設計品質の向上に努めてまいります。具体的には、モノづくり革新プロジェクトが中心となり、技術部門と製造部門が設計段階から連携し、営業や品質保証も一体となって、設計・開発の革新に挑戦してまいります。

② 最適生産体制の確立

 「TPW(Togami group Production Way)」の原点にもどり、より高い生産性、より良い品質を目指したモノづくり革新に取り組みます。また、フロントローディングを推進し、さらなるコストダウンや生産体制の最適化を進めてまいります。

③ 海外展開の加速

 既に参入している米国及び東南アジア市場において、売上の拡大を目指してまいります。また、海外向け商品における要素技術の確立やグローバル人材の育成も併せて取り組んでまいります。

④ 収益基盤の多角化とコア事業の再構築

 新たな分野における製品開発を積極的に推し進める一方で、既存事業である配電盤事業やソフトウェア開発等のITサービス事業を再構築し、グループ連携のさらなる強化を図り、収益拡大に努めてまいります。

⑤ 次世代を担う人財育成の強化と業務の効率化

 技術・技能の伝承が途切れることのないよう、行動力・成長力・創造力・基礎力・共有力の5つの力を身につけた自律した「人財」の育成に努めてまいります。また、働き方改革への対応のため、ITを活用した業務の効率化、テレワークやweb会議の環境整備にも取り組んでまいります。

⑥ コーポレートガバナンス体制の充実

 当社グループの持続的な企業価値向上のためには、効率的かつ迅速な意思決定を行う一方で、経営監視機能を強化し、経営の透明性を高めることが重要と考えております。また、コンプライアンス意識の高揚とリスクマネジメントのさらなる拡充にも努めてまいります。

 

 なお、新型コロナウイルス感染症対策につきましては、早い段階で対策本部を設置しており、お客様、お取引先様、当社グループ従業員及びその家族の安全確保を最優先に考え、社内外への感染被害抑止及び事業活動の継続に努めてまいります。

 

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