課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは以下の4項目を基本方針と定め、事業の安定化と成長を目指しております。

・絶え間ない技術の研鑽に努め、技術革新に果敢に挑戦し続け、技術優位性の確立により、技術で社会に貢献していく。

・顧客満足の限りなき追求により、お客様のニーズを逸早く具現化し、常にお客様の信頼と期待に応え続け、安定した経営基盤の構築を図る。

・その対価を更なる技術力強化の糧とし、技術優位性の向上を図っていくとともに、全てのステークホルダーへの確実なる還元を可能とすべく好循環サイクルを確立していく。

・好循環サイクルを着実に進化させ続け、全世界に技術で貢献するグローバル企業として、利益ある持続的成長、発展していく。

 

(2) 目標とする経営指標

世界の経済情勢は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進むことで、世界的に経済活動の制限が緩和されるなど、景気の持ち直しの動きに期待がされていますが、一方で、サプライチェーンの混乱による半導体など様々な部品の調達難、価格高騰に加え、今回のロシアのウクライナ侵攻がもたらす資源価格をはじめとした過度の物価上昇によるインフレが世界経済への悪影響を及ぼすことが懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況となっております。

このような状況下において、当社グループの事業領域におきましては、受注について回復の兆しが見られ、既に多くの受注済み物件を確保している状況ではありますが、サプライチェーンの混乱による影響は今後も続くと予想され、収束の時期も見通せないことから、製造・生産のリードタイムの長期化や原価の上昇など、業績への影響が懸念される状況となっております。

当社グループは、こうした状況の中、部品選定の見直し、調達先の多様化に取り組む一方で、取引価格の見直し・改定を進めるなど、サプライチェーンの混乱による影響を最小限に留めるための施策を継続して参ります。併せて、メーカーとしての基本である製品競争力のさらなる強化はもちろん、更なるコスト構造の改善による企業体質の強化、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進など、ウィズコロナ、アフターコロナ下でのニューノーマルへの対応を加速することで、売上・利益の確保に努め、持続的成長と企業価値向上を目指して参ります。

2023年3月期の通期連結業績の目標とする経営指標は、現時点において以下のとおりです。

(単位:百万円)

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属

する当期純利益

21,000

400

350

250

 

注意事項

上記の業績見通しは、当社グループが現時点で合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績は重要なリスク要因や不確実な要素等により異なる可能性があります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループを取り巻くビジネス環境は、中長期の視点では国内外での4Kシステムの需要増加と、更なる高精細を目指した8Kシステムへの期待、放送のデジタル化投資や、安心・安全の確保によるセキュリティー需要、医療用映像機器の高画質、高精細化需要、品質、安全性の確保による検査工程の自動化要求等が高まっていくことが見込まれます。

しかしながら、いまだ新型コロナウイルス感染症による経済活動への影響が継続し、半導体を始めとした原材料の供給不足やコストの上昇など、世界的なサプライチェーンの混乱、さらにはウクライナ情勢の長期化による影響など、依然として先行きは不透明な状況となっております。

 

こうした状況の中、部品選定の見直し、調達先の多様化に取り組む一方で、取引価格の見直し・改定を進めるなど、サプライチェーンの混乱による影響を最小限に留めるための施策を継続して参ります。併せて、メーカーとしての基本である製品競争力のさらなる強化はもちろん、更なるコスト構造の改善による企業体質の強化、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進など、ウィズコロナ、アフターコロナ下でのニューノーマルへの対応を加速することで、売上・利益の確保に努め、持続的成長と企業価値向上を目指して参ります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

①サプライチェーンの混乱への対応

新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、サプライチェーンの混乱による半導体など様々な部品の調達難、価格高騰は今後も続くと予測され、依然として先行き不透明な状況となっております。

こうした状況の中、製造・生産のリードタイムの長期化や原価の上昇による業績への影響を最小限に抑制するため、以下の取り組みを進めて参ります。

■部品入手難対策の徹底

□部品選定の見直し

□調達先の多様化

□取引価格の見直し、改定

②放送システム事業の先進的取り組み加速

放送システム事業は、MoIP対応製品の開発を強化するとともに、次世代新技術の習得・活用により高度なトータルシステムソリューションの提案強化に取り組むことで、お客様の更新需要を確実に取り込み、全社の基盤事業として事業の安定化を確立して参ります。

③成長事業として事業の強化・拡大

MS(メディカルソリューション)事業は、コスト競争力強化、販売機会増出に向けた更なる差異化戦略の追求を加速して参ります。また、超高精細映像技術(8K)を用いた先進的な製品の早期市場投入を目指した実用化試作の加速、新領域技術へのチャレンジにより新たな医療分野への参入も推進して参ります。

IS(インスペクションソリューション)事業は、医薬品市場におけるシェア拡大を目指し、医薬品の品質向上と安定した生産に寄与して参ります。また、産業市場向けに前年度製品化したハニカム構造体検査装置を始めとした表面・構造体検査装置の販売を促進し、併せてアライアンスを含めた他社との効果的連携により新たな検査領域の開拓を継続することで事業拡大を図って参ります。

④安定事業として更なる業績向上

SS(セキュリティーソリューション)事業は、「安全保障」 「安全安心」 「環境」を主題とした新市場展開とハイエンドニッチ市場への経営資源の集中により、事業の持続的安定化を図って参ります。また、既存製品のOEM展開と販路拡大による更なる売上高の拡大を目指して参ります。

⑤海外事業の安定化と事業拡大

放送システム事業は前年度製品化した次世代4Kカメラシステム「UHK-X700/750」の販売促進により、シェア拡大と事業の安定化に努めて参ります。また、MS事業の拡大に向けて、好調を維持している中国市場やEU市場におけるOEM事業の更なる深耕、北米市場における医療機器の認証申請を加速させ、事業の拡大を図って参ります。

⑥働き方改革への取り組み加速

ニューノーマルにおける働き方の実現に向けたDXを推進して参ります。ライフワークバランスの更なる充実のため、テレワークや育児休業・出生時育休等の仕組みの定着を推進いたします。

⑦ESG経営の推進

省電力設備への入替えによる電気使用量の削減と、再生可能エネルギー利用への移行、開発製品の省電力化を推進して参ります。放送機器のリユース販売により、資源の再利用・有効活用を推進して参ります。住み続けられる社会を実現するためのソリューション提案と、全ての人の健康のために医療・検査技術の向上を目指して参ります。透明性、遵法性、誠実性を基本とするガバナンス強化に努めて参ります。

 

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