当社グループの研究開発活動は、将来を見据えた基礎的な計測制御技術の研究と、ユーザのニーズに応じた新製品の開発活動を並行に進めていくことを基本方針としております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は
当連結会計年度におけるセグメントごとの主な研究開発成果は、次のとおりであります。
<計測機器>
当社グループでは従来より多岐にわたる機械・物理特性を計測する計測器を開発しており、その対象は各種センサ類、回転・速度、寸法・変位、音響・振動、トルク、自動車関連、ソフトウェア等の分野に広がっております。当連結会計年度においても、新しい計測ニーズに対応するためのシーズ技術の研究、計測・解析技術の高度化のためのアルゴリズムの研究、センシングの高精度化、高分解能化のためのハードウェアの開発等に取り組みました。
当連結会計年度の主要な成果としましては、新領域の製品として多チャンネル同期無線温度計システムを年度末に販売開始しました。本製品は業界最小クラスのコンパクトな計測モジュールを最大200CHまで同時に接続できる構成となっており、設置や配線が困難な場所でも煩雑な作業を行わずに温度計測が可能となっています。音響・振動計測分野においては前連結会計年度末に発売開始した主力製品であるO-Solution、DS-5000の継続的なバージョンアップを行い、トラッキング解析機能やオクターブ解析機能を追加しました。また、小型3軸加速度センサも発売し、計測対象への影響を最小限とした振動計測を可能としました。速度分野においては新型レーザ面内速度計を販売開始しました。業界トップクラスのスペックであると共に安全性を両立し、2CH同時計測により高精度なねじれ振動挙動の計測も可能となっています。更にトルク分野では、新たに小型高剛性トルク検出器RHシリーズを発売し、車載モータのような小型モータにおける高周波数領域までのトルク挙動解析を可能とすると共に、高剛性フランジ型トルク検出器TQシリーズの後継機種を発売し、高負荷時における過渡的なトルク計測を可能としました。自動車性能分野においては従来よりもワイドレンジで高分解能に計測できる流量検出器のFP-5000シリーズを発売し、既に発売されているFM-3000シリーズ流量カウンタとFDシリーズ小型密度計と組み合わせる事で高精度な質量流量計測を実現しました。
当社グループにおいては、常に品質向上を目指して開発プロセスにCMMI(Capability Maturity Model Integration)、ISO9001を適用すると共に、高品質なものづくりを可能とするような製造プロセスを実現するための地道なプロセス改善も続けております。今後もこれらの活動を継続し、翌連結会計年度も複数の分野においてユーザニーズに応えるような新製品開発(センサ、カウンタ、計測器及びソフトウェア)を継続して実施し、完成次第順次市場投入する予定としております。
当セグメントにおける研究開発費の金額は、
<特注試験装置及びサービス>
特注試験装置の主なユーザは自動車メーカ及びその関連メーカ、関連機関となります。当連結会計年度では、カーボンニュートラル対応のための各種パワートレーン開発に寄与するべく、様々な台上試験機(駆動系、EV/HEV、FCV、内燃機関等)の制御性改善を実現すると共に、ベースとなるプラットフォーム製品(FAMS-R5シリーズ)のバージョンアップを行いました。それと同時に台上試験サポートアプリケーションソフトウェアであるExFlowerのバージョンアップも実施しています。特注試験装置に関しても継続して開発を行い、試験機やアプリケーションソフトウェアの機能を順次追加、改善を図り、販売を開始していく予定です。
また、自動車試験用の実験棟(栃木県宇都宮市)においては、継続して自動車開発における各種試験の受託業務を実施し、そこで得られる各種情報のフィードバックも取り込みながら新たな付加価値の創造を目指したシーズ技術の研究や、計測・制御技術の高度化のための研究開発を実施しております。
当セグメントにおける研究開発費の金額は、
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