研究開発活動

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、「独自のアナログ・デジタル技術をベースとしたシステムLSI及び当該製品を利用したソリューションを提供すること」を方針として掲げ、積極的に研究開発活動を進めております。

技術革新の著しい成長機器市場において、競争優位性を確保し維持するため、この分野におけるLSI開発の知識とアプリケーションの知識を併せ持つ技術者が顧客やマーケットの要求をいち早く的確に把握し、独創的なアルゴリズム(データの処理手順あるいは手続きや処理方法)やアーキテクチャ(アルゴリズムを実現するためのソフトウェアやハードウェア構成)を開発することにより、製品の競争力と独自性の確保を図っております。

また、経営戦略上、特許権等の工業所有権による知的所有権の保護を重視しております。当連結会計年度末における工業所有権の所有状況並びに工業所有権のうち特許権の国別の所有状況は、次のとおりであります。

 

工業所有権所有状況

 

2022年3月31日現在

 

特許権

商標権

合計

取得済み件数

719

36

755

出願中件数

49

1

50

合計

768

37

805

 

 

特許権地域別所有状況

 

 

 

2022年3月31日現在

 

日本

北米

アジア
(日本を除く)

EU

その他

合計

取得済み件数

361

295

42

21

719

出願中件数

26

11

3

3

6

49

合計

387

306

45

24

6

768

 

 

当社グループでは従業員の過半数が研究開発に従事しており、当社及び子会社の開発部門において、他社製品との差別化を実現するアナログ・デジタル技術をベースとしたシステムLSI、システムLSI向けIP(設計資産)などに関連する以下の課題を中心に研究開発を進めております。

・LSI製品の開発   :ゲーム機等エンターテインメント機器向けLSI、オーディオ・ビジュアル機器向けLSI、デジタルカメラ向け等画像処理用LSI、画像処理システムLSI用IP、光通信向けデータ処理LSI、有線通信向けLSI、アナログフロントエンドLSI

当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,537百万円となりました。研究開発の主要テーマ、研究開発成果については次のとおりであります。

なお、当社は単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

① 任天堂㈱製ゲーム機向けゲームソフトウェア格納用LSI

任天堂㈱製ゲーム機向けの、大容量、低消費電力を実現したゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)を、引き続き多品種開発いたしました。

② 有線(撚り対線、同軸線、電源線)マルチホップ通信向けLSIの開発

本製品の特徴である、電力線を含むあらゆる既存配線を活用した通信のIP化、高速化、長距離化、セキュリティの強化に対する業界での認知度・理解が進み、産業・業務用途向けで採用が益々進んでおります。新たな分野として、交通監視システムやエネルギーマネージメントシステムなどにも展開されております。

③ 光通信向けIP、LSIの開発

光通信ネットワークのアクセス方式で、5G等次世代無線網でも重要な役割が期待されているPON(Passive Optical Network)の次世代システムに向け、最新の低消費電力16nmプロセスを採用した10Gbps(毎秒100億ビット)超高速SerDes(Serializer/Deserializer)IPを搭載した顧客ASICの開発が完了し、量産移管しております。本IPを集積した次世代高性能PONシステムASIC製品が複数の通信メーカーで採用されました。

 

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