課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針

(経営理念)

 ―共創と革新―

 HARADAはベストを追求するプロフェッショナル集団であり続けます。

 

(経営基本方針)

 1.HARADAは、永遠に存続・発展し続けます。

 2.HARADAは、顧客満足を第一義とした経営を実践し続けます。

 3.HARADAは、常に社会的貢献を追求し続けます。

 4.HARADAは、プロ社員が活躍できる場を常に提供し続けます。

 5.HARADAは、活力あふれる組織風土を持ち続けます。

 常に顧客、社員、株主、取引先、地域社会に必要とされる存在価値をもって時代を超えて永遠に存続、発展していくことを基本とし、株主の投資に報い、市場・顧客との共創と独自の技術力、創造力によって、顧客の真のニーズに応え続け、取引先との共存、共栄を図り、地球環境と人にやさしく、安全性の高い商品・サービスを開発し、常に社会的貢献を追求していくこと、また、各従業員に対し能力が発揮出来る場を提供し、一流のチームワークにより主体的、創造的に革新に挑戦する活力あふれる組織風土を持ち続けることを基本方針としております。

 

(行動指針)

 明るく、楽しく、真剣に!

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは経営目標として売上高の増加、売上高営業利益率など成長性及び収益性の改善はもちろんのことでありますが、当社グループの課題である経営の安全性を高めるため財務体質を改善すべく、有利子負債の削減、棚卸資産の圧縮、自己資本の充実等に努めてまいります。

 2020年3月期から2023年3月期の4か年を期間とする中期経営計画「NEW GROWTH」では、財務体質の健全性の確保、経営資源の最大限の有効活用、利益の最大化、企業価値・株主価値の向上を目指し、現状の資本コストを上回るROE10%以上の安定的な確保を目標としております。

 また、2022年3月期の業績目標は売上高360億円、営業損失9億60百万円、経常損失8億円、親会社株主に帰属する当期純損失9億50百万円と設定いたしました。

 

(3) 経営環境、経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の世界経済は、ワクチン接種等により新型コロナウイルスとの共生が進む一方、変異株の感染急拡大によるロックダウンや外出行動の抑制等、経済への影響の長期化が懸念される中、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格上昇等もあり、先行きの不確実性が極めて高い状況となっております。

 当社グループの属する自動車業界におきましても、感染再拡大による世界経済の回復鈍化や、世界的な半導体及び部品の不足に加え、ロシアのウクライナ侵攻による更なる部品不足も懸念され、世界の自動車生産台数も回復には一定の時間を要すことが見込まれております。

 このような外部環境の変化に鑑み、当社グループは足元における収益確保及びコスト競争力の強化を目的とし、2020年4月に策定した「第二次コスト構造改革計画」を強力に推進し、材料費の削減、徹底した経費の削減、製造コスト削減等、事業活動に係る全てのコストに関し、抜本的な構造の改革を断行し、車載アンテナビジネスの収益力の向上に取り組んでおります。

 一方、中長期的な視点では、車載通信の多様化、自動運転の普及、自動車の所有から共有へといった自動車価値の変化等、自動車業界を取り巻く環境も大きく変化しており、このような環境の変化に鑑み、当社は次のとおり中長期経営の方向性を定め、コネクテッドが実現する豊かなカーライフに貢献することを目指し、2019年4月~2023年3月までの中期経営計画「NEW GROWTH」を推進してまいります。また、自動運転や5G分野への対応力強化、コスト構造改革の一層の進化等による収益力の向上を図ってまいります。

 

 中期経営計画「NEW GROWTH」の概要は以下のとおりであります。

(中長期経営の方向性)

<目指す姿>

 当社は、車載アンテナのトップ企業であり続けます。加えて、事業の幅を広げることにも挑戦し、成長性・収益性・安全性の高い企業を目指します。

 

<組織風土のあり方>

 変化に対応できる企業であるために、チャレンジ精神を尊重し、コミットメントを重視したスピード感のある業務運営を行います。

 

<基本戦略>

 新たな成長への挑戦

 

(中期経営計画)

 中期経営計画「NEW GROWTH」では、次の3つの戦略を掲げ、財務体質の健全性を確保すると共に、限られた経営資源を最大限有効活用し、利益の最大化、企業・株主価値の向上等を目指し、現状の資本コストを上回るROE10%以上の安定的な確保に努めてまいります。

① 車載アンテナビジネスの強化

 既存事業強化の源泉として「5Gなど高度通信時代を牽引する製品開発の強化」、「自動運転時代到来に向けたものづくりの高度化」、「コスト構造改革の更なる進化」を行い、「シェア拡大への弛まぬ挑戦」をとおしてその強化を推進してまいります。

 

 各施策の取組み事項は下記のとおりであります。

 

「5Gなど高度通信時代を牽引する製品開発の強化」

・イノベーション創出型開発の推進

・グローバル開発の最適化

 

「自動運転時代到来に向けたものづくりの高度化」

・製造現場を支える現場管理強化

・次世代技術に適応した高品質水準の確立

 

「コスト構造改革の更なる進化」

・材料費削減活動の活性化

・工場の生産性改革の推進

 

「シェア拡大への弛まぬ挑戦」

・顧客・販路拡大

・車1台当たりの搭載製品の増加

 

② 新しい価値づくり、新しい顧客創造

 「車載アンテナ発展ビジネス」として、技術資源を応用し、車載通信の高度化に貢献する製品の提供と「新規ビジネス」として、保有技術や組織能力を活用した新たなビジネスの確立を目指します。

 

③ 更なる成長の土台となる組織基盤の強化

 「環境変化に対応するための企画機能の強化」、「新たな目標管理手法の導入によるスピード感のある企業風土の醸成」、「将来を見据えた人材確保と人材育成強化のための新たな教育体系の構築」、「本社とグループ各社の連携等によるグループ総合力の強化」、「経営を促進する経営管理手法確立のための管理会計の高度化」、「事業拡大を見据えたグローバルガバナンス体制の強化」を推進してまいります。

 

 特に重要な施策の取組み事項は下記のとおりであります。

「環境変化に対応するための企画機能の強化」

・情報収集・企画機能の強化

 

「新たな目標管理手法の導入によるスピード感のある企業風土の醸成」

・目標管理手法の刷新、変化やチャレンジを評価する企業風土の醸成

 

「将来を見据えた人材確保と人材育成強化のための新たな教育体系の構築」

・戦略的な人材補強

・教育体系の見直し並びに教育、研修形態の充実及び多様化

 

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

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