業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績等の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比較して391,112千円減少し5,524,378千円となりました。これは主に、現金及び預金が207,502千円、収益認識会計基準の適用に伴い、従来の検収基準から履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識する方法に変更したことにより売掛金及び契約資産が508,449千円増加した一方、仕掛品が1,111,660千円減少したことによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末と比較して220,896千円減少し349,916千円となりました。これは主に、投資有価証券が19,870千円増加した一方で、繰延税金資産が133,407千円、建物及び構築物(純額)が58,589千円、敷金及び保証金が56,443千円減少したことによるものであります。

  この結果、資産合計は5,874,294千円となり、前連結会計年度末と比較して612,008千円減少致しました。

 

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末と比較して1,248,118千円減少し1,398,549千円となりました。これは主に前受金が1,125,380千円減少したことによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末と比較して4,254千円減少し4,884千円となりました。これは主にリース債務が3,848千円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は1,403,433千円となり、前連結会計年度末と比較して1,252,373千円減少しました。

 

(純資産)

純資産は前連結会計年度末と比較して640,364千円増加し、4,470,860千円となりました。これは主に利益剰余金が600,460千円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は75.7%(前連結会計年度末は59.1%)となりました。

 

② 経営成績の状況

当社グループはグランドビジョンに「21世紀で最も感動を与えた会社になる」を掲げ、ITフリーランスのデータベース、グローバルで活躍するITエンジニア育成など人材インフラを活かし、インターネットの普及によりめまぐるしく変化する人々の生活や企業の行動を積極的に捉え、変化対応力を強みに、提供サービスの創造・進化を通じて常に成長し続けることで、永続的な企業価値向上を目指しております。当社グループは子会社3社を含む全4事業で構成されており、各事業セグメントは「IT人材事業」、「ゲーム事業」、「x-Tech事業」、「Seed Tech事業」の4つに分類されております。

当連結会計年度より、従来の「IT人材育成事業」から「Seed Tech事業」へとセグメントの名称を変更しております。なお、当該セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う度重なる緊急事態宣言の発出や、まん延防止等重点措置の実施により、経済活動が停滞するなど大きな影響を受けました。さらに、資源価格の高騰やロシアのウクライナ侵攻の影響も加わり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

新型コロナウイルスの影響が長期化する中での急速なデジタルトランスフォーメーションに伴い、IT人材や個人のITスキル強化のニーズはますます高まっていると認識しております。

このような状況下、当社グループは、2021年5月14日開示の中期経営計画「G100」(2022年3月期~2025年3月期)で掲げた方針に基づき、各種施策に継続的に取り組んでまいりました。デジタルシフトを進める企業と、新しい働き方を模索する個人それぞれのニーズを捉え、技術リソースシェアリングプラットフォームとして役割を果たすべく事業体制を構築してまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は5,388,647千円(前期比57.2%増)、営業利益は1,133,696千円(同53.5%増)、経常利益は1,135,706千円(同59.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は705,194千円(同54.1%増)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は544,209千円、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益は228,068千円増加いたしました。

 

セグメント別の業績は次の通りであります。

 

<IT人材事業>

IT人材事業におきましては、事業は好調に推移いたしました。企業側からの需要が引き続き高い中で、リモートワークによる首都圏と地方とのマッチングが増加し、ITフリーランスの新規登録者数も順調に増加しております。また、企業向け広告投資の拡大やセールス・イネーブルメント強化によって、新規取引企業数が通期で大幅に伸長いたしました。

この結果、当連結会計年度における当該事業分野の売上高は1,814,443千円(前期比25.6%増)、セグメント利益は996,534千円(同21.0%増)となりました。

 

<ゲーム事業>

ゲーム事業におきましては、株式会社バンダイナムコオンラインが配信する「アイドリッシュセブン」や株式会社バンダイナムコエンターテインメントが配信する「僕のヒーローアカデミア ULTRA IMPACT」等の6本のタイトルの運営と、3本の新規タイトルの開発を行っております。開発ラインが増加していることから、フリーランスを活用した適切なリソースコントロールに注力しております。当第4四半期連結会計期間においては、既存運営タイトルの海外版の運営を開始いたしました。

この結果、当連結会計年度における当該事業分野の売上高は3,153,713千円(前期比95.1%増)、セグメント利益は584,016千円(同116.2%増)となりました。

なお、「収益認識会計基準」等の適用により、売上高は544,209千円、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益は228,068千円増加いたしました。

 

<x-Tech事業>

x-Tech事業におきましては、最先端の技術や手法を活用し、「テクノロジー×データ」で、ビジネスモデル変革のテクノロジーパートナーを目指し、主に最先端のAR(拡張現実)などの技術を活用したアプリや動画制作、ゴルフ等のスポーツ領域のデジタルマーケティング支援やD2C支援を行っております。

この結果、当連結会計年度における当該事業分野の売上高は304,296千円(前期比14.3%増)、セグメント利益は15,054千円(前期はセグメント損失12,187千円)となりました。

 

<Seed Tech事業>

Seed Tech事業におきましては、オンデマンド型プログラミングスクールサービスとオフショア開発受託事業を行っております。加えて、来期サービス提供開始予定の法人向けSaaS型のDX/IT人材育成サービス「ソダテク」の準備を進めてまいりました。

この結果、当連結会計年度における当該事業分野の売上高は116,194千円(前期比12.2%増)、セグメント損失は26,880千円(前期はセグメント損失15,615千円)となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ207,502千円増加し、3,357,198千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加額は、369,207千円となりました。これは主に収益認識会計基準の適用に伴い、従来の検収基準から履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識する方法に変更したことによる棚卸資産の減少額1,111,603千円、売掛金及び契約資産の増加額507,949千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は、68,653千円となりました(前年同期は48,908千円の支出)。これは主に、投資有価証券の取得による支出49,950千円、有形固定資産の取得による支出23,103千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により支出した資金は、91,339千円となりました(前年同期は22,588千円の支出)。これは主に、配当金の支払額104,561千円によるものであります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金需要は、売上原価であるITフリーランスの集客費や受託開発にかかる外注費、販売費及び一般管理費である人件費であります。これらの資金需要に対して、短期の運転資金につきましては、自己資金により充当し、長期の運転資金や設備投資につきましては、銀行借入や新株発行による調達資金により充当することとしております。

 当社のキャッシュ・フローにつきましては、「(1) 業績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。現時点において重要な資本的支出の予定はございません。

 なお、当社は資金の機動的かつ安定的な調達に向け、2021年7月に取引銀行2行との間にコミットメントライン契約を締結いたしました。なお、当連結会計年度末における借入実行残高はありません。

 

⑤ 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」に記載しております。

 

 

⑥ 生産、受注及び販売の実績

当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

a.生産実績

生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

ゲーム事業

1,431,550

26.8

636,494

3.0

合計

1,431,550

26.8

636,494

3.0

 

(注) IT人材事業、x-Tech事業、Seed Tech事業は提供しているサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

IT人材事業

1,814,443

25.6

ゲーム事業

3,153,713

95.1

x-Tech事業

304,296

14.3

Seed Tech事業

116,194

12.2

合計

5,388,647

57.2

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.当連結会計年度の期首より収益認識基準を適用しております。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 相手先

 第14期連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

  第15期連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

 金額(千円)

割合(%)

 金額(千円)

割合(%)

株式会社バンダイナムコエンターテインメント

647,182

18.9

2,249,499

41.7

株式会社バンダイナムコオンライン

432,466

12.6

 

(注) 1.当期の株式会社バンダイナムコオンラインについては、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

 

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