業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a 財政状態

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ20億67百万円増加し383億52百万円(前連結会計年度末比5.7%増)となりました。

流動資産は12億21百万円減少し137億39百万円(同比8.2%減)となりました。これは主に、現金及び預金が15億47百万円減少したことなどによるものです。

有形固定資産は80百万円減少し4億24百万円(同比16.0%減)となりました。

無形固定資産は32億73百万円増加し234億1百万円(同比16.3%増)となりました(注)。

投資その他の資産は96百万円増加し7億86百万円(同比14.0%増)となりました。

固定資産の総額は32億89百万円増加し246億12百万円(同比15.4%増)となりました。

(注)無形固定資産のうちCurves International, Inc.買収時に発生したのれん・商標権の資産価額が、毎期の償却により米ドル建てでは減少しているものの、対米ドルの期末為替換算レートが前連結会計年度に比べ、1ドルにつき26.10円円安となったことにより、円換算では30億44百万円の増加となっています。

(

前連結会計年度末 169,697千ドル 1ドル=110.58円 円換算  187億65百万円
償却による減少  △10,131千ドル
当連結会計年度末 159,566千ドル 1ドル=136.68円 円換算  218億9百万円 

)

 

 

(負債)

流動負債は3億78百万円増加し93億7百万円(同比4.2%増)となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が2億円および預り金が1億62百万円増加した一方、未払金が2億41百万円減少したことなどによるものです。

固定負債は15億3百万円減少し166億88百万円(同比8.3%減)となりました。これは主に、長期借入金が23億73百万円減少したことなどによるものです。

負債の総額は11億25百万円減少し259億96百万円(同比4.1%減)となりました。

 

(純資産)

純資産は31億92百万円増加し123億55百万円(同比34.8%増)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益22億47百万円の計上と配当金7億97百万円の支払いにより利益剰余金が14億50百万円増加した一方、株式給付信託(J-ESOP及びBBT(=Board Benefit Trust))制度の導入に伴い当社株式を取得したことで自己株式が△12億47百万円となったことにより株主資本は2億2百万円増加し88億68百万円(同比2.3%増)となりました。

また、円安進行により為替換算調整勘定が30億10百万円増加いたしました。

 

 

b 経営成績

当社グループ(当社及び連結子会社)は主力事業である「女性だけの30分健康体操教室 カーブス」などを通じて健康寿命の延伸に寄与し、社会課題の解決に貢献する「地域密着の健康インフラ」として、顧客サービス強化による会員の満足度向上、会員数拡充に努めております。

また当社グループは2022年12月末までのゴールとして「コロナショックからの事業回復と新しい経営環境下でのビジネスモデル確立」を目指しており、当連結会計年度である2022年8月期(2021年9月1日~2022年8月31日)は、これを確実なものとする年度と位置付け戦略を遂行してまいりました。

事業回復の最重要指標である会員数は、前連結会計年度末69.3万人から6.0万人純増し、75.4万人(オンライン会員を含む)となりました。

サービス産業生産性協議会が実施する日本版顧客満足度指数(JCSI)調査において8年連続第1位(フィットネス部門)となるなど顧客満足度の一層の向上により、月次退会率は低減をし続けておりコロナショック前の水準以下に抑えることができております。また年3回の新規入会募集キャンペーンを行い、特に重点施策として位置付けているヤング層(50~64歳)の入会増において着実な成果を上げることができました。しかしながら、オミクロン株の感染拡大などによって社会活動が停滞した影響を受け、回復しつつあったシニア層(65歳以上)の新規入会が低調となったことにより当連結会計年度末の会員数は想定であった76万人を6千人弱下回りました。

会員向け物販においては、プロテインの定期契約者数増加及び高機能新商品による客単価向上等により、年度を通じて好調に推移した結果、当連結会計年度の会員向け物販売上高は過去最高となりました。

なお、コロナショックの影響が大きい店舗の統廃合を進めてまいりましたが、統廃合店の会員様のうち約70%の方は他店に移籍をして運動を継続いただいています。

これらによって、当連結会計年度末の国内カーブス(メンズ・カーブスを除く)店舗数及び会員数は次の通りとなりました。

 

国内カーブス(メンズ・カーブスを除く)店舗数・会員数

 

前連結会計年度末

(2021年8月31日)

当連結会計年度末

(2022年8月31日)

 

※ご参考:コロナ前実績

2020年8月期

第2四半期末

(2020年2月29日)

 

前連結会計年度末比

店舗数

1,958店舗

1,947店舗

△11店舗

△0.6%

 

2,014店舗

 内、直営店舗数

75店舗

75店舗

 

65店舗

   フランチャイズ(以
   下、FC。)店舗数

1,883店舗

1,872店舗

△11店舗

△0.6%

 

1,949店舗

会員数

69.3万人

75.4万人

6.0万人

8.7%

 

83.2万人

 

(注)1.当連結会計年度の新規出店数は15店舗、閉店・統合数は26店舗となっております。

2.国内カーブス会員数には、オンライン体操教室「おうちでカーブス」の会員数を含んでおります。

 

男性向け運動施設「メンズ・カーブス」は当連結会計年度に5店舗出店し、総店舗数は12店舗となりました。

海外事業は、2019年7月にFC本部事業を買収いたしました欧州を重点地域と位置付けています。当連結会計年度末(2022年6月末(決算期のずれにより、2ヵ月遅れでの連結取り込み))の欧州カーブス(イギリス・イタリア・スペイン・他5ヵ国)店舗数は151店舗(全店FC店舗)となりました。

 

販売費及び一般管理費においては、早期会員数回復のため広告宣伝費を費やしたこと、株式給付信託(J-ESOP及びBBT(=Board Benefit Trust))制度の導入に伴う引当金繰入等により人件費が増加したこと及び円安進行に伴いのれん・商標権償却額が増加したこと(注)等により、前連結会計年度比 4億67百万円 増加いたしました。

(注)のれん・商標権は、Curves International, Inc.買収時に発生した米ドル建てのものであり、定額法により毎期10,131千ドル償却しております。対米ドルの期中平均為替換算レートが前連結会計年度に比べ、1ドルにつき11.18円円安になったことにより円換算の償却額が113百万円増加しております。

 

以上の結果、当連結会計年度における売上高は、275億9百万円(前年同期比11.5%増)、営業利益は、27億42百万円(前年同期比69.1%増)、経常利益は、為替変動によりCurves International, Inc.においてキャッシュの増減には影響しない為替差益が発生した結果、33億11百万円(前年同期比92.9%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税を11億73百万円計上したこと等により、22億47百万円(前年同期比99.0%増)となりました。

また、当社グループはカーブス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較して18億16百万円減少し、79億43百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果、32億73百万円の資金増加(前連結会計年度32億40百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が31億34百万円、商標権償却額が11億8百万円だった一方、法人税等の支払額が13億38百万円だったことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動の結果、9億43百万円の資金減少(前連結会計年度△7億33百万円)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が7億17百万円、有形固定資産の取得による支出が2億18百万円だったことなどによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動の結果、42億18百万円の資金減少(前連結会計年度△23億9百万円)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が31億73百万円、自己株式の取得による支出が12億47百万円、配当金の支払額が7億97百万円だったこと等によるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産の実績

 該当事項はありません。

 

b.仕入の実績 

 

金額(千円)

前期比(%)

カーブス事業

6,371,693

109.4

合計

6,371,693

109.4

 

(注)  1.当社グループは「カーブス事業」の単一セグメントであります。

 

c.受注の実績

 該当事項はありません。

 

d.販売の実績

 

金額(千円)

前期比(%)

カーブス事業

27,509,600

111.5

合計

27,509,600

111.5

 

(注)  1.当社グループは「カーブス事業」の単一セグメントであります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日時点において判断したものであります。

 
①  重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表を作成するに当たり、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益及び費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りは、その性質上判断及び入手し得る情報に基づいて行いますので、実際の結果がそれらの見積りと相違する場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

 

(繰延税金資産)

繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得が減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用を計上する可能性があります。

 

(固定資産の減損処理)

減損の兆候のある資産又は資産グループについて、回収可能価額に基づき減損の判定を行っております。回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のいずれか高い方により測定しております。回収可能価額は、事業計画や市場環境の変化により、その見積り金額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、追加の減損処理が必要になる可能性があります。見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。


②  経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高275億9百万円、営業利益27億42百万円、経常利益33億11百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は22億47百万円となりました。

当連結会計年度における売上高及び営業利益の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりで あります。

また、連結ROA(総資産経常利益率)は8.9%、経常利益成長率は92.9%の増加となりました。これは、
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載の通り、コロナショックの影響を最小限にとどめ、会員向け物販売上高も好調に推移したことによるものであります。

 

③  当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金、設備資金については、主に自己資金を充当しております。当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は79億43百万円となっており、将来に向けて十分な財源と流動性を確保しております。

 

 

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