業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

また、当社グループは、「フィットネスクラブ運営事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ335,722千円増加し、21,429,276千円となりました。これは主に、法人税等の還付により未収還付法人税等が減少したこと等により流動資産が55,582千円減少したこと、並びに直営店の出店に伴い建物及び構築物、工具、器具及び備品が増加したこと等により固定資産が391,304千円増加したことによるものです。

(負債)

負債は、前連結会計年度末に比べ1,198,125千円減少し、11,766,655千円となりました。これは主に、買掛金が46,268千円減少したこと、並びに借入金の返済により1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金が1,560,027千円減少したことによるものです。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ1,533,847千円増加し、9,662,620千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,702,185千円を計上したことによるものです。この結果、自己資本比率は45.1%となりました。

 

b.経営成績

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、直営店15店舗出店に伴う会費収入の増加及びFC店85店舗出店に伴うロイヤリティ収入の増加により13,097,200千円(前年同期比17.3%増)となりました。

(売上総利益)

連結子会社が運営する店舗の収益構造は労務費や賃借料等の固定費の負担が大きいため、直営店15店舗の出店に伴い売上原価が前年同期比957,046千円増加した一方で、会費収入及びロイヤリティ収入等の売上高が増加し、当連結会計年度の売上総利益は、 5,509,904千円(前年同期比21.5%増)となりました。

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は、広告宣伝費等の経費増加により販売費及び一般管理費が前年同期比324,566千円増加したものの、売上総利益の増加により、2,945,599千円(同28.4%増)となりました。営業利益率は22.5%となりました。

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は、前年同期比での営業利益の増加に加え、受取保険金等の営業外収益が前年同期比29,484千円増加したこと及び出店資金の借入に伴う支払利息等の営業外費用が前年同期比6,935千円減少したことにより、2,943,861千円(同30.5%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、1,702,185千円(同84.9%増)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ123,963千円増加し、9,457,430千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の収入は3,346,343千円(前連結会計年度は1,949,913千円の資金の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が2,690,710千円、減価償却費が1,041,040千円あったのに対し、法人税等の支払額962,528千円及び売上債権の増加58,362千円があったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の支出は1,467,238千円(前連結会計年度は2,167,907千円の資金の支出)となりました。これは主に、直営店の出店等に伴う有形固定資産の取得による支出が1,369,037千円、敷金及び保証金の差入による支出が121,540千円あったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の支出は1,755,141千円(前連結会計年度は4,842,071千円の資金の収入)となりました。これは主に、長期借入による収入が6,634,000千円、長期借入金の返済による支出が8,194,027千円、配当金の支払額が150,910千円あったことによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産、受注の状況

当社グループは、生産、受注活動は行っていないため、該当事項はありません。

b.販売実績

当社グループは、「フィットネスクラブ運営事業」の単一セグメントでありますが、以下では、より詳細な区分に分類し開示を行っております。

当連結会計年度の売上高を各区分別に示すと、次のとおりであります。

 

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

FC売上

5,177,354

113.9

店舗売上

7,328,013

125.6

その他営業の収入

591,833

75.6

合計

13,097,200

117.3

 

(注) 主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため

記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化により、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言が断続的に発令され、社会・経済活動が影響を受けたことにより、国内消費は伸び悩んだものの、2021年10月の緊急事態宣言解除以降、一部持ち直しの動きも見られました。しかしながら、年明け以降、オミクロン株など変異株の発生によりまん延防止等重点措置が再発令され、ウクライナ情勢等の地政学リスクの高まりに伴いエネルギー価格が上昇する等、先行き不透明な状況が続いております。

当社グループを含むフィットネスジム業界におきましては、新しい生活様式の実践が進み、テレワークの定着やプライベート時間の増加を背景に、心身の健康を保つための運動の意義や重要性が更に注目されております。

当社グループでは、企業理念である「ヘルシアプレイスをすべての人々へ!」を「Withコロナの時代」にも実現することを目指し、当期においては、このコロナ禍だからこそ運動を続けることの重要性を提案するために、「いまこそ運動をつづけよう」というメッセージを発信してまいりました。さらに2022年1月からは、会員の皆様とともにエニタイムフィットネス自らもアップデートし変化することで、明るく次のステージに向けて前進し、より良いジムへと成長していくという決意を込め、「Update YOURSELF さあ、自分をアップデートしよう。」という新たなメッセージを発信し、「安全」「安心」「清潔」「快適」な店舗クオリティの維持・改善・向上に努めつつ、会員満足度の向上や新規会員の獲得を着実に推進しております。

このような経営環境の中、当社グループは、新規FC加盟店の募集を加速させるなど積極的な新規出店に努め、2022年3月31日の4店舗同時グランドオープンにより、2010年10月の第1号店の出店からわずか11年半で店舗数1,000店舗を達成しました。これらの活動により、2022年3月末時点の店舗数及び会員数は以下のとおりとなりました。

 

1.エニタイムフィットネス店舗数

 

前連結会計年度末

2021年3月31日

当連結会計年度

当連結会計年度末

2022年3月31日

出店数

退店数

店舗数合計

※  907

100

4

1,002

 内、直営店舗数

※  151

15

0

165

   FC店舗数

756

85

4

837

 

※2021年3月31日付で退店した店舗1店舗を含んでおります。

 

2.エニタイムフィットネス会員数

 

前連結会計年度末

2021年3月31日

第2四半期

連結会計期間末

2021年9月30日

当連結会計年度末

2022年3月31日

増減率

(前年同期比)

会員数合計

56.5万人

62.2万人

  64.5万人

14.1%

 内、直営店会員数

8.9万人

9.5万人

9.9万人

11.1%

   FC店会員数

47.6万人

52.7万人

 54.6万人

14.6%

 

以上の結果、当連結会計年度の売上高は13,097,200千円(前年同期比17.3%増)、営業利益は2,945,599千円(同28.4%増)、経常利益は2,943,861千円(同30.5%増)となりました。

また、第4四半期におきまして、新型コロナウイルスの影響等により業績改善までの期間の長期化が見込まれる8店舗に関する減損損失237,305千円を計上したこと等により、特別損失253,371千円を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は1,702,185千円(同84.9%増)となりました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載しております。

 

 

④ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要は、主に直営店の新規出店に伴う設備投資資金となります。財政状態等を勘案しながら、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等による資金調達を考えております。流動資産と流動負債のバランスを注視し、財政状態の健全性を評価しており、当連結会計年度末時点で健全な財務体制であると判断しております。

 

⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは、継続的に事業を拡大していくために成長性と収益力を重視しており、成長性を示す指標として出店数、会員数及び売上高対前年比を、収益力を示す指標として売上高営業利益率を重視しております。

出店数に関しては、FC店の出店を中心に着実に出店を継続したことにより、当連結会計年度の出店数は100店舗となりました。当連結会計年度に4店舗の退店があったことから、2022年3月末の店舗数は、2021年3月末の907店舗(内、1店舗は2021年3月31日退店のため、店舗数に含めております。)から96店舗増加の1,002店舗となっております。会員数は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による減少傾向から、2022年3月末のFC店を含む会員数は、前年同期末比8万人増加し、64.5万人まで回復しました。直営店全店の会員数は、前年同期末比1万人増加し、9万人となりました。

当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案し、これら経営指標の改善及び向上を行う事を経営上の目標として、企業価値を高めるべく努めております。

 

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