業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社は、2021年10月1日にフルサト工業株式会社及び株式会社マルカが、共同株式移転の方法により両社を完全子会社とする株式移転設立完全親会社として設立されました。設立に際し、フルサト工業株式会社を取得企業として企業結合会計を行っているため、当連結会計年度(2021年4月1日から2021年12月31日まで)の連結経営成績は、取得企業であるフルサト工業株式会社の連結会計年度(2021年4月1日から2021年12月31日まで)の連結経営成績を基礎に、株式会社マルカの2021年12月1日から2021年12月31日までの連結経営成績を連結したものであります。

なお、当連結会計年度は第1期となるため、前連結会計年度との比較は行っておりません。

 

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和され、景気に持ち直しの動きがみられました。一方で、先行きにおいては、変異株による感染症の再拡大や、半導体などの供給面での制約、原材料価格の動向などによる景気の下振れリスクに注意が必要です。

このような経済状況にあって、製造業では鉱工業生産が4月以降緩やかな回復傾向を示し10-12月は前年同期比1.2%の微増となり、工作機械受注はコロナ禍前2019年の水準を上回り10-12月は内需で同57.3%増、外需で同78.6%増となりました。一方、建設関連では、建築着工床面積が10-12月で同16.7%増、新設住宅戸数が10-12月で同10.8%増となりました。

以上のような環境において当社グループは、“「その手があったか」を、次々と。”をスローガンに掲げ、国内外の製造業に対する機械工具分野、主に国内の建設に関連する建設資材と建設機械の分野、防犯監視のフィールドに展開するセキュリティ分野を主な事業領域として、お客様に最適な価値を提供するために必要な機能や領域を補強し続けるプラットフォーム戦略を展開しております。

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

1)財政状態

(資産合計)

当連結会計年度末の総資産は、108,594百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金24,172百万円、受取手形及び売掛金29,347百万円等の流動資産が78,378百万円、有形固定資産20,484百万円、無形固定資産2,541百万円、投資その他の資産7,189百万円の固定資産が30,215百万円であります。

 

(負債合計)

当連結会計年度末の負債は41,233百万円となりました。主な内訳は、支払手形及び買掛金17,057百万円、電子記録債務14,761百万円等の流動負債が39,513百万円、固定負債が1,720百万円であります。

 

(純資産合計)

当連結会計年度末の純資産は67,361百万円となりました。主な内訳は、株主資本が64,778百万円、その他有価証券評価差額金1,545百万円等のその他の包括利益累計額が1,901百万円であります。

 

2)経営成績

当連結会計年度の売上高は、74,292百万円となりました。利益につきましては、営業利益1,465百万円、経常利益2,033百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,037百万円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(機械・工具セグメント)

自動車業界をはじめとする製造業において環境が上向き、機械、工具ともそれぞれ堅調に推移した結果、売上高は42,698百万円、営業利益は191百万円となりました。

 

(建設資材セグメント)

建築需要の増加および鋼材市況の上昇などにより、建築、配管は堅調に推移しましたが、住設機器は商品欠品などが影響し苦しい展開となりました。売上高は28,880百万円、営業利益は1,269百万円となりました。

 

 

 

(建設機械セグメント)

建設機械事業は株式会社マルカの2021年12月単月の業績となりますが、受注から売上への転換が少なく、稼働日数も少ないという12月特有の原因により、売上高は425百万円、△32百万円の営業損失となりました。

 

(セキュリティセグメント)

前期の新型コロナウイルス感染対策需要分が剥落した結果、売上高は2,287百万円、営業利益は0百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、新規連結に伴う増加、営業活動、投資活動及び財務活動における資金の減少により、当連結会計年度末には22,872百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、853百万円となりました。この主な要因は、売上債権の増加2,596百万円、仕入債務の増加1,008百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、112百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出434百万円、無形固定資産の取得による支出131百万円、有価証券の償還による収入300百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、541百万円となりました。この主な要因は、配当金の支払額516百万円、長期借入金の返済による支出28百万円等によるものであります。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標

 

第1期

(2021年12月期)

自己資本比率(%)

61.4

時価ベースの自己資本比率(%)

56.1

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

自己資本比率=自己資本÷総資産

時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債÷営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー÷利払い

 

(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

4.2021年12月期は、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオの記載は省略しております。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2021年12月31日)

機械・工具(百万円)

265

建設資材(百万円)

3,166

建設機械(百万円)

セキュリティ(百万円)

610

合計(百万円)

4,042

(注)1.金額は、製造原価で表示しております。

2.セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

 

2)商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2021年12月31日)

機械・工具(百万円)

37,909

建設資材(百万円)

21,498

建設機械(百万円)

385

セキュリティ(百万円)

1,029

合計(百万円)

60,823

(注)1.金額は、仕入価格で表示しております。

2.セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

 

3)受注実績

当社グループは、一部受注生産を行っておりますが、販売実績に占める受注販売実績割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。

4)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2021年12月31日)

機械・工具(百万円)

42,698

建設資材(百万円)

28,880

建設機械(百万円)

425

セキュリティ(百万円)

2,287

合計(百万円)

74,292

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度における財政状態及び経営成績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析  (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。なお、2021年11月16日に公表しました2021年12月期通期連結業績予想数値(2021年4月1日~2021年12月31日)と実績との比較を行っております。

(売上高)

売上高は計画と比べ792百万円超過(計画比1.1%増)し、74,292百万円となりました。事業セグメントごとの構成比は以下のとおりです。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2021年12月31日)

構成比(%)

機械・工具(百万円)

42,698

57.4

建設資材(百万円)

28,880

38.9

建設機械(百万円)

425

0.6

セキュリティ(百万円)

2,287

3.1

調整額(百万円)

合計(百万円)

74,292

100.0

機械・工具セグメントでは、コロナ禍による落ち込みから回復傾向にあり、製造業の実需回復で工具販売は上向きに推移いたしました。

建設資材セグメントでは、製造業の設備投資が再開し、建築需要の増加、鋼材市況の上昇により堅調に推移いたしました。

建設機械セグメントは株式会社マルカの2021年12月単月の業績であるため売上高は僅少となっております。

セキュリティセグメントはサーマルカメラ特需が一巡しましたが、コロナ禍前を上回る水準で推移いたしました。

(営業利益)

営業利益はコロナ禍からの回復が顕著な建設資材セグメントが牽引し、計画と比べ215百万円超過(計画比17.2%増)し、1,465百万円となりました。事業セグメントごとの構成比は以下のとおりです。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2021年12月31日)

構成比(%)

機械・工具(百万円)

191

13.1

建設資材(百万円)

1,269

86.6

建設機械(百万円)

△32

△2.2

セキュリティ(百万円)

0

0.0

調整額(百万円)

36

2.5

合計(百万円)

1,465

100.0

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は、計画と比べ233百万円超過(計画比12.6%増)し、2,033百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額は999百万円となりました。非支配株主に帰属する当期純利益は、16百万円となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、計画と比べ137百万円超過(計画比15.3%増)し、1,037百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローにつきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析  (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、各セグメントでの商材購入、製造における資材調達、及び一般管理費等があります。設備資金需要としては、事業所建造物、生産効率向上に資する製造設備更新、情報処理システム、及び当社グループ事業の成長戦略への投資があります。

当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保し、より機動的かつ戦略的に資金投下を行っていくために、グループ各社の資金を一括管理し、事業会社へ恒常的に集約・配布する仕組みの導入を予定しております。また、資金需要に備えて、金融機関において当座貸越や資産流動化枠のほかコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得