文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、カーアフターマーケット向けサスペンションの専門メーカーとして、「世界戦略に相応した品質、性能、価格の製品を作り上げ、カーアフターマーケット、プレミアム・リプレースメント市場におけるサスペンション事業の売上高100億円を目指す。」ことを、長期経営ビジョンとして掲げております。
この長期経営ビジョンを実現するため、次の基本経営方針を掲げ行動しております。
① ROA重視の経営
② 「セイフティー、ハイクオリティー、リーズナブルプライス」の商品を製造し、新たな市場を創造する
③ ユーザーの欲するものを、ユーザーの欲するときに、必要なだけ提供する
④ 客観的データに基づいて判断する
この基本経営方針に基づく行動により、長期経営ビジョンを実現させることが、お客様の満足度向上と株主の皆様のご期待に沿えるものと確信しております。
当社グループは、自動車用サスペンション事業に経営資源を集中的に投入してまいります。
また、グローバルな競争に打ち勝つための企業体質への転換を推進してまいります。
この基本方針に基づく中長期的な会社の経営戦略は次のとおりであります。
① 販売力
日々の営業活動から得られる様々な情報を活用し、ユーザーニーズに基づく提案型の営業を強化することで、国内は元より海外における販売シェアも拡大してまいります。
② 研究開発力
カーアフターマーケットでのトップ企業として相応しい速力を持ち、選択と集中による研究開発活動を推し進めることで、付加価値の高い高品質でリーズナブルな製品を開発してまいります。
③ コスト削減力
効果的なVA・VE活動に注力するとともに、消費地生産によるグローバルな生産活動を追求することで、強靭な企業体質の構築とコストの削減を推進してまいります。
④ 品質力
アフターマーケットにおける要求品質への適合は元より、所有することへの喜びをも提供できる品質の確立で、お客様満足度100%を目指してまいります。
⑤ 総合力
営業・技術・生産などの様々な情報の共有、また拠点連携の強化や資産の相互活用など、テイングループの総合力を結集することで、よりスリムで強固な経営基盤を構築してまいります。
当社グループが目標とする経営指標は、事業効率を重視する観点から基本経営方針の一つにも掲げております「ROA(総資産利益率)の重視」であります。その経営指標に基づき、最小の資産(特に営業資産を重視しております。)で最大の利益を出す効率性の高い経営を目指してまいる所存であります。しかしながら、この指標は達成を目指すといった性質のものではなく、日常的な経営活動における効率向上を社内に周知徹底するための方法として位置付けております。
今後の経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染拡大による社会や経済状況への影響は当面継続することが考えられる中、エネルギー価格や原材料価格の高騰によるインフレ懸念、海上輸送や中国でのロックダウンによる物流の混乱に加え、ロシアのウクライナ侵攻による世界経済の不安定化、さらには為替変動の及ぼす影響など、予断を許さない厳しい状況が続くものと考えられます。
カーアフターマーケットにおきましても同様に、先行きの見通しにくい状況が続くものと思われます。
このような中、当社グループといたしましては、人々の価値観や行動様式の変化がもたらされる新しい時代に向けて、引き続き新たな成長と財務体質の強化を図るべく、「EnduraPro」「EnduraPro PLUS」のラインアップの拡充に傾注するとともに、多様化するユーザーのニーズに適合する各種ショックアブソーバー製品群の充実と販売活動をより一層強化し売上の向上に努めてまいります。また当社グループでしか生み出せない付加価値の創造により需要喚起を図るとともに、内製化の推進やフレキシブルな生産体制をさらに強化し、あわせて品質向上も推し進めてまいります。
前述の不安定な経営環境に対して、当社グループでは相互に緊密に連携しながら、中長期的な会社の経営戦略に基づき引き続き次の4つの課題に取り組み、売上の拡大に努めてまいる所存であります。
最先端のモータースポーツフィールドからフィードバックした付加価値の高い製品の開発と市販化による世界各国の様々なユーザーニーズに対応したラインアップの多様化と新たな需要の掘り起こし。
海外事業部の拡充、海外子会社および関連会社を活用した積極的なグローバル展開の推進。
国内外の生産拠点を活用した生産効率の一層の向上と、変化する需要に対応するフレキシビリティを追求した生産体制の整備。
耐久性・信頼性評価レベルのさらなる向上と購買品の品質保証体制の強化による世界基準の品質の確立。
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