課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月30日)現在において当社グループが判断したものです。

(1)経営方針

「常に、世界の変化に先がけて、お客様と社会のニーズに応え、優れた商品と技術とアイディアを供給する」を社是として掲げ、この実現に向けて、「環境」「安心」のニーズに焦点を当てた商品を高品質、廉価で提供することを基本方針としています。

 

(2)経営環境

気候変動やエネルギー問題を背景としたグローバルでの環境意識の高まりや、人工知能による産業技術革新の進展など、当社グループを取り巻く情勢は大きく変化しています。足元では、新型コロナウイルス感染症の拡大が世界経済に大きな影響を及ぼしており、当社グループの事業拠点においても、2020年2月より一部で稼働調整を実施したこと等により、業績に影響が生じています。感染の収束とともに市場が徐々に回復していくことが期待されますが、更に長期化する懸念もあり、経営環境は先行き不透明な状況が続いています。中長期的には、四輪車では、100年に一度と言われる変革期を迎えており、電動化・自動運転の進展が見込まれています。アルミでは、自動車の燃費向上に貢献する軽量化製品の一層の拡大が進み、二輪車では、交通事故防止に向けた安全機能の向上が予測されます。今後、当社の手掛ける、「環境」に焦点をあてた自動車の燃費向上に貢献するアルミ製品及び「安心」へのニーズに対応したブレーキ製品の需要拡大が期待されます。

このような経営環境の中、当社は事業活動を通じて社会から期待される役割に応えるため、次のような経営戦略のもと、事業の発展と持続的経営に努めてまいります。

 

(3) 経営戦略

当社は、長年にわたり強みとしているアルミ鋳造技術とブレーキ技術を生かし、社会の普遍的ニーズである「環境」と「安心」に向けて、全社一丸となって取り組むことを経営戦略の基本としています。そのために、開発力と製造技術の強化とともに品質及び価格競争力の更なる向上を図り、世界中のお客様への高品質、廉価な商品の供給に努めています。

 

(4)対処すべき課題

新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済への影響懸念など、不透明な事業環境にあっても、2020年度よりスタートした第14次中期経営計画の方針である「技術と信頼で成長を加速するための確固たる企業基盤をつくり上げる」ために、以下の課題に取り組んでいます。

① 安全と品質の高位平準化

 ものづくり企業として”企業基盤づくり”に不可欠である「安全と品質」を高いレベルで維持し続けるべく、製品の工程保証度の向上などの施策を進めます。

② 次世代商品創出に向けた開発力の強化

 世界の変化に先がけて、お客様と社会のニーズに応える次世代商品を創出し続けるために、新価値商品創出に向けた開発体制を強化します。

③ 利益体質の着実な向上

 持続的な成長を実現するため、企画と事業計画の連携(コスト・利益)及び利益貢献商品の提案と拡販に向けた営業体制の強化を図るとともに、個々に焦点を当てた現場力を強化します。

④ 人マネジメント充実による企業風土の進化

 一人ひとりが主体となって活躍する職場を実現するために、グローバル人財育成と従業員モチベーションの向上を図ります。

 

(5)今後の方針

当社グループにおきましては、現在計画している経営統合を見据え、統合後の新会社においても二輪車及び四輪車のブレーキシステム事業及びアルミ高付加価値商品の分野を通じ、電動化や自動運転化といった社会のニーズにグローバルで応え、より高度の安全性とモビリティサービスの向上に貢献することを目指していきます。

具体的には、二輪車ブレーキシステム事業においては、先進ブレーキ適用義務化に対応した高付加価値商品(CBS・ABS)を開発・拡販すると共に成長市場でのシェア拡大を進めてまいります。また四輪車事業では、当社のコア技術を活かしたアルミ高付加価値商品の開発・拡販を進めるとともに、2020年2月に子会社化した日信ブレーキシステムズ株式会社及び中山日信制動器系統有限公司の主力製品である回生協調ブレーキ等の開発・拡販により、環境車向けのビジネス拡大を図ってまいります。

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