事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月30日)現在において当社グループが判断したものです。

(1)新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響

 新型コロナウイルス感染症は、世界的に感染が拡大し、各国で外出や移動が制限され、経済活動は停滞し、四輪車及び二輪車の販売台数が減少しました。

 当社グループにおいても、新型コロナウイルス感染症の拡大により、事業活動及び業績に影響が生じています。各国政府による経済活動の制限措置等により、国内外の事業拠点において、従業員の出社規制や受注数量の変動等による生産の停止や減産といった影響が生じました。中国及び北米の事業拠点では、得意先の生産拠点が生産を一時的に停止したこと等により受注量が減少したため、稼働が大幅に落ち込みましたが、現在では、概ね新型コロナウイルス感染症拡大前の稼働水準に回復しつつあります。なお、その他の国内外の全ての事業拠点においても、既に稼働を再開しています。

 当社においては、2020年2月に対策本部を設置し、当社グループのお客様及び従業員などのステークホルダーの安全確保を最優先に、事業活動及び業績への影響を最小限にするべく対応しています。海外・国内出張の禁止、マスクの着用の励行、罹患者、濃厚接触者が生じた際の対応マニュアルの整備、業務エリアにおけるソーシャルディスタンスの確保等の諸施策を実施しています。

 上記のとおり、事業活動は回復しつつありますが、現時点において、新型コロナウイルス感染症は更に長期化する懸念もあり、その収束時期や市場への影響を見通すことが困難であり、当社の事業活動及び業績に悪影響を及ぼす可能性もあることから、経営環境は先行き不透明な状況が続いています。

 

(2)市場環境の変化

 当社グループは、グローバルな規模で自動車用製品の製造、販売事業を展開しています。これらの市場における経済の動向及び新型コロナウイルス感染症の拡大による影響は、当社グループの生産、販売量の変動につながり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、市場の変化に対して適切に対応すべく、本社及び全世界の事業拠点による市場動向の把握に努めています。

(3)得意先に関する影響

 当社グループの売上高のうち、特定の主要な得意先向けのものが相当の割合を占めています。このため、それら得意先の需要変動は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、二輪車用・四輪車用製品及びアルミ製品の積極的な他社拡販に取り組んでいます。

(4)為替変動

 当社グループは、グローバルな規模で事業を展開していることから、世界各国の為替レートの変動は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、全世界の事業拠点において、現地調達率の向上及び相互補完等を進め、為替変動リスクに備えています。

(5)原材料市況の変動

 当社グループの製品は、そのコストの多くを原材料費が占めており、それらの原材料市況の変動は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、より競争力のある調達先を全世界で開拓しています。

(6)品質

 当社グループは、グローバルな規模での品質保証体制を構築し、品質の保持、向上に努めています。しかしながら、製造工程等での、予期せぬ品質不具合の発生が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、重要保安部品メーカーとして、品質管理機能の強化等の取組を進めています。

 

(7)環境及びその他の規制

 排出ガス、燃費、騒音、安全性及び製造工場からの汚染排出レベルに関して、自動車業界は広範囲に規制されており、これらの規制は強化される傾向にあります。これらの規制を遵守するための費用は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、法規制に関する動向の把握に努めるとともに、「環境」の観点では、製品の軽量化を通じて自動車の燃費向上に貢献するアルミ製品の提供を一層進めるとともに、「安全」については、交通事故削減に貢献する二輪車用ABSの供給能力拡大を図っています。

(8)知的財産

 当社グループは、自社が製造する製品に関する多数の特許及び商標を保有し、もしくはその権利を取得しています。このような知的財産権が違法に侵害されることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、社内に知的財産の管理を行う専門組織を設け、権利の保全と侵害の防止に取組んでいます。

(9)災害・紛争等の発生

 当社グループは、グローバルな規模で事業展開を行っています。このため、自然災害・戦争・テロ・ストライキ・パンデミック等の事象が発生した場合、製品の生産、販売及び物流サービス等に遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延や停止は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、取締役からリスクマネジメント責任者を任命し、定められた規程に基づき対策を講じ、影響の最小化を図る体制を整えています。

(10)訴訟

 当社グループと取引先又は第三者との間で訴訟が発生し、当該訴訟が当社グループの主張と異なる結果となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、社内に法務室を設置し、関係機関と連携した対応を図っています。

 

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