課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、時の課題を敏感に受け止め、独創的な技術により価値ある製品を提供し、社会文化の豊かさに貢献することを使命としています。グローバルな競争環境の中で、社会・株主・顧客・従業員など全てのステークホルダーにとって企業価値を創造し続ける企業を目指しています。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、2020年度から2022年度までの3年間の事業戦略や数値目標を定めた、第6次中期経営計画(『グローバルニッチ№1』を広げて)を2020年5月15日付けで発表しております。第6次中期経営計画では、お客様に信頼される技術・製品・サービスを創造し、高い付加価値を提供し続ける企業を目指し、以下の3つの項目を重点施策として取り組んでいきます。

① 「グローバルニッチ№1」

 自社のコア技術をもとに取り組む製品分野を広げ、地域、顧客、製品での「グローバルニッチ№1」を積み重ね、企業価値の向上を果たす。

② 「新事業の創出」

 『二次電池関連技術』『熱電発電素子関連技術』の事業化によって、新エネルギー社会の実現に貢献する。

③ 「財務体質の強化」

 「自己資本比率」と「ROE」の向上に取り組んでいく。

 

(3) 経営環境

 当連結会計年度におけるわが国経済は、長引く新型コロナウイルス感染症の影響下、度重なる緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の実施等により個人消費が停滞するなど、景気は一進一退の動きが続きました。2021年9月末の緊急事態宣言の解除を受けて持ち直しの動きがみられたものの、感染再拡大の影響で年度末にかけて再び弱い動きとなり、さらにロシアによるウクライナ侵攻を受けて資源価格等の上昇が加速するなど、景気の先行きは一層不透明感が増しております。

 当社グループの主要販売先である自動車業界は、世界的な半導体不足の影響等により2021年夏場以降生産縮小を余儀なくされました。第3四半期以降は回復基調が続くものの、依然として供給制約の影響が残ることから、未だ挽回生産には至っていない状況です。

 今後の見通しとしましては、ウクライナ情勢の世界経済への影響や半導体の供給不足による影響が懸念されるものの、コロナ禍からの経済活動の正常化を背景に、エンジン部品事業は海外生産を中心に回復基調が続く見通しです。機械装置事業は、企業の設備投資意欲の持ち直しにより回復に向かう見通しです。環境機器事業は、引き続き底堅く推移する見通しです。

 

(4) 対処すべき課題

 当社グループは、グループ企業価値の向上に向けて、積極的にグローバル展開を進めるとともに、お客様に信頼される技術・製品・サービスを創造し、高い付加価値を提供し続ける企業を目指して、以下の項目を重点施策として取り組んでまいります。

① ものづくり力を強化し最高品質の追求

② アジア地域及び北米地域を主とした海外戦略の強化

③ 将来の安定成長を目指した新事業の創出

④ 株主価値の向上及び営業利益、キャッシュ・フロー重視の経営戦略

⑤ グローバル化に適応する人材確保、育成

 

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