本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、経営方針として『グローバル企業として成長・進化し、持続可能な社会の実現に貢献する(サステナビリティ)』を掲げています。また、「安全最優先」「最高品質」「納期厳守」「競争力あるものづくり」「スピード」「働いてよかったと思える会社」「ESG重視(環境・社会的課題・経営管理体制)」という7つの柱(7 Values)のもと、お客様に満足していただける商品をグローバルに提供していくことを目指しております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
既存事業につきましては、自動車の燃費向上に直結する摩擦、振動、流体コントロール技術を柱に、駆動系製品の軽量化やCO2削減技術を駆使し、社会・お客様との共生を図ります。
中長期的に内燃機関車の販売停止や電気自動車への移行加速が想定される中、当社の強みである回転エネルギー伝達時の効率を高める機能を持った電気自動車向けの製品開発を進めてまいります。
永年に亘り構築してきた海外での製造販売ネットワークと日本で生まれる先進技術を融合させ、最も競争力のあるユニーク製品を当社グループの現地工場からお客様の海外工場へ提供し続けることで、存在価値を高め、駆動系を中心とした総合メーカーとして現地のお客様にとって必要不可欠な企業に成長・進化いたします。
(3) 経営環境および優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
自動車業界におきましては、電動化や自動運転を始めとする技術革新が進展する中、新型コロナウイルスの世界的な蔓延、原材料価格の高騰、半導体不足や物流の混乱など、事業を取り巻く環境はなお厳しい状況にあります。
このような中であっても、グローバル企業として成長・進化し、持続可能な社会の実現に貢献するため、「ルール遵守による安全及び品質保証」「ハイブリッド(HEV)用ダンパーの拡販」「デジタルトランスフォーメーション(DX)による業務改革」「次世代・電動化商品の2022年度量産開始と更なる拡販」といった課題に、グループの総力を挙げて取り組んでまいります。
また、当社グループは「喜びの創造(お客様、社会、私たち)」を企業理念に掲げ、高い技術力を通じて、省エネ製品を開発するとともに、地域社会への貢献、ダイバーシティの推進などに取り組み、環境や社会課題の解決に挑戦してきました。
また、SDGs※の17の目標の中から選定したマテリアリティ(優先課題)を中心とした活動をさらに進化させるべく、「サステナビリティ(持続的成長)活動」として、2050年を展望した長期ビジョン、長期目標及びスローガンを策定しました。
特に、国際的な課題である「地球温暖化防止」については、2050年までにカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)を達成することを目標に、省エネルギー活動の推進、再生可能エネルギーの導入、次世代電動化商品や未来商品の開発に取り組んでまいります。
※2015年、国連採択の「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」
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なお、各セグメントにおける課題は下記のとおりです。
・MT(手動変速装置関連事業)
中国市場向けの製品開発を行うとともに、補修用部品についても重点市場において積極的な販売拡大活動に取り組んでまいります。
・AT(自動変速装置関連事業)
事業環境の変化に合わせた、柔軟な増産・減産対応を進めるとともに、コスト競争力強化による市場シェアの拡大や、電動化商品の量産開始、更なる販売拡大にむけて取り組んでまいります。
・その他事業
2輪用クラッチや建設機械、フォークリフト向け製品分野では、コスト競争力強化により収益力確保を目指すほか、未来商品・新ビジネス創出に向けて取り組んでまいります。
(4) 目標とする経営指標
当社グループでは、ROE 10%以上、ROA 6%以上、親会社所有者帰属持分比率 60%以上、固定比率 100%以下を中長期的な目標とする経営指標としております。
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