研究開発活動

5【研究開発活動】

当社は企業理念のひとつとして「お客様の喜びを創造しよう」を掲げ、「高い技術力」と「きめこまやかで手際のよい対応」をもった駆動系を中心とする総合メーカーとしてお客様に喜んでいただける高品質、低コストの商品開発のために研究開発活動を強化しております。当社グループの主な研究開発は、当社を中心に国内ではダイナックス、海外ではエクセディ重慶、エクセディダイナックス上海、エクセディフリクションマテリアル、エクセディエンジニアリングアジア、エクセディグローバルパーツでおこなっております。
 現在の当社グループの研究開発活動は、MT事業、AT事業と電動化対応を中心に推進しております。研究開発スタッフはグループ全体で 513名にのぼり、これは総従業員数の約4%に当たっております。
 当連結会計年度における各事業セグメント別の研究開発活動の状況は次のとおりであります。なお、研究開発費については、各事業セグメントに配賦できない新製品開発費 1,614百万円が含まれており、当連結会計年度の研究開発費の総額は 5,787百万円となっております。

[MT]

 手動変速装置(マニュアルトランスミッション)の乗用車系部品では、趣味性の高い車両のクラッチや燃費向上に対応するエンジン及び駆動系の低フリクション化に伴う振動を効率的に吸収する高性能ダンパー付きクラッチを開発しております。

 商用車系部品では、燃費・騒音規制などに対応するエンジン用のクラッチをはじめ、発進・変速操作を自動化したAMT(オートメーテッドマニュアルトランスミッション)用として、コントロールユニットの指令に従ってクラッチを操作するモータドライバ及びアクチュエータユニットなどの製品も開発しています。

 なお、当セグメントに要した研究開発費は 1,051百万円であります。

[AT]
 自動変速装置(オートマチックトランスミッション)用部品では、トルクコンバータ、ロックアップクラッチ、湿式クラッチなどを開発しており、湿式クラッチに関しては、内部の油の流れ,面圧を解明し、スリップ性能改善につなげる研究を最新のコンピューターシステムを駆使して継続的に進めております。
 また、低燃費を実現するために低速度域までロックアップ領域を拡大し、低速のクラッチ締結時の振動を減衰するトルクコンバータの開発に成功いたしました。これらの研究成果に基づく新製品により新たな受注を獲得しております。
 子会社のダイナックスでは、高性能なロックアップクラッチ用摩擦材や自動変速機の部品を開発しております。

 また、2系統のクラッチにより動力を途切れなく伝達でき、MTに近い燃費を得ることが出来るデュアルクラッチトランスミッションへの適用部品として、ダイナックスでは湿式デュアルクラッチなどの製品を開発しています。
 なお、当セグメントに要した研究開発費は 1,790百万円であります。

[その他]

 ハイブリッド車用に、エンジン/モータ切替え時、およびエンジン走行時に発生する振動を吸収するダンパー装置、タイヤ側からの過大負荷入力を緩和するトルクリミッター付きダンパー、エンジンスタータやジェネレータ機能を統合してトルクコンバータなどの発進デバイスと組み合わせるモータなどの新しい製品分野の開発を行っております。また駆動システムとしては、電気自動車用にはモータに独自のデバイスを組み合わせたものや、ハイブリッド車用には専用トルクコンバータとモータを組み合わせた省スペースと高トルクを両立させたシステムを開発中です。

 さらに種々の小型モビリティの電動化ニーズに応えるため、駆動モータのラインナップを拡充しているところです。

 また、建機・産業車両用製品としてフォークリフトやラフテレーンクレーンなどの運転性・作業性向上及び伝達効率の追求を目的とした、トランスミッションの性能向上開発を継続的に行っております。

 アセアン・インドを中心に2輪市場が拡大しつづけております。当社は、独自の技術を生かし、高品質で安価な2輪用クラッチを開発しております。さらに市場の電動化ニーズに応えるため、駆動系ユニットの開発を進めております。
 なお、当セグメントに要した研究開発費は 1,331百万円であります。

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