経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2021年3月1日~2022年2月28日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に対する、度重なる緊急事態宣言や地方自治体によるまん延防止等重点措置の発令によって不要不急の外出自粛要請がおこなわれるなど、感染拡大が経済活動に大きな影響をもたらしております。新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の促進により一部で明るい兆しがみられるものの、一方では、新型コロナウイルス感染症の従来株から変異株への置き換わりが進み、新規感染者数が高止まり傾向にあるなど、景気の先行きは不透明な状況が継続しております。
小売業界におきましても、新型コロナウイルス感染症拡大抑止のための外出自粛要請やテレワークの推進等によるお客様の内食需要の高まりへの対応や、店舗における感染拡大防止策の実施等、求められるものは引き続き変化しており、労働需要の逼迫に伴う人件費関連コストの増加、さらに、企業の統合・業界再編への動きがより一層強まるなど業界を取り巻く環境は引き続き厳しさを増しております。
このような状況のもと、当社は新型コロナウイルス感染症の影響により、食料品および日用品の需要は引き続き好調に推移したものの、前年同期の買い溜め需要の反動減の影響がありました。そのような状況の中、当社は基本方針を「マルヨシセンターらしさの実現」とし、経営理念である「健康とおいしさ」をキーワードに、高まる簡便需要への対応と外食需要の取り込みを図るため、味、品質にこだわった味付き肉やデリカ(惣菜)の商品開発を強化しております。また、基本の徹底「挨拶」「接客・サービス」「鮮度管理・クリンリネス」「品切れさせない」を行動の基本とし、地域のお客様に喜んでいただけるように取り組んでおります。
また、より強固な経営基盤の構築を目的とした生産性の改善を進め、1人当たりの利益高の向上に取り組んでおります。
なお、新型コロナウイルス感染症防止対策については、店舗ではお客様に対するソーシャルディスタンスの確保、設備の消毒・清掃の強化、従業員のマスク着用、毎日の検温チェック等、お客様および従業員の安全と健康を最優先に取り組んでおります。
このような取り組みの結果、当連結会計年度の売上高は379億13百万円(前期比4.5%減)、営業利益は7億21百万円(前期比26.4%減)、経常利益は6億87百万円(前期比26.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億17百万円(前期比13.0%減)となりました。
(注) 金額に消費税等は含まれておりません。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により3億67百万円、投資活動により5億36百万円、財務活動により6億70百万円減少いたしました。
この結果、現金及び現金同等物は、15億74百万円減少し、当連結会計年度末残高は10億56百万円(前期比59.9%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、3億67百万円(前期は16億72百万円の増)となりました。その主な内訳は、税金等調整前当期純利益6億72百万円、キャッシュアウトを伴わない減価償却費6億20百万円などの増加の一方で、仕入債務8億21百万円、未払金3億54百万円の減少などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、5億36百万円(前期比272.4%増)となりました。これは主に定期預金1億42百万円の増加の一方で有形固定資産の取得による支出3億26百万円、無形固定資産の取得による支出3億40百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、6億70百万円(前期比91.0%増)となりました。これは主に短期長期合わせた借入金が5億65百万円減少したことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)仕入実績
区分 |
当連結会計年度 (自 2021年3月1日 至 2022年2月28日) |
|
金額(千円) |
前期比(%) |
|
小売事業 |
|
|
青果 |
4,491,936 |
94.9 |
精肉 |
3,215,789 |
95.4 |
海産物 |
2,597,412 |
92.2 |
デイリー |
4,743,059 |
97.9 |
惣菜 |
2,217,852 |
112.2 |
加工食品 |
8,060,585 |
95.8 |
日用雑貨 |
1,714,175 |
91.0 |
その他 |
11,348 |
34.5 |
小計 |
27,052,160 |
96.3 |
その他 |
|
|
レストラン |
20,611 |
93.7 |
小計 |
20,611 |
93.7 |
合計 |
27,072,771 |
96.3 |
(注)1 事業間の取引は消去しております。
2 金額に消費税等は含まれておりません。
(2)販売実績
区分 |
当連結会計年度 (自 2021年3月1日 至 2022年2月28日) |
|
金額(千円) |
前期比(%) |
|
小売事業 |
|
|
青果 |
5,501,616 |
94.8 |
精肉 |
4,738,986 |
94.4 |
海産物 |
3,869,789 |
90.8 |
デイリー |
6,950,731 |
96.2 |
惣菜 |
4,390,601 |
106.5 |
加工食品 |
10,169,470 |
94.9 |
日用雑貨 |
2,149,446 |
91.0 |
その他 |
84,172 |
62.0 |
小計 |
37,854,813 |
95.5 |
その他 |
|
|
レストラン |
58,932 |
104.5 |
小計 |
58,932 |
104.5 |
合計 |
37,913,746 |
95.5 |
(注)1 事業間の取引は消去しております。
2 金額に消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
当連結会計年度における総資産は、164億77百万円と前期末と比べ16億52百万円減少いたしました。主な内訳は、現金及び預金が17億17百万円減少したことによるものです。
前期末に比べ有形固定資産は2億81百万円減少し、111億27百万円、無形固定資産は、2億99百万円増加し、6億71百万円となりました。
投資その他の資産は前期末に比べ14百万円減少し、16億86百万円となりました。その主な内訳は、投資有価証券が40百万円増加した一方で、繰延税金資産が34百万円、差入保証金が22百万円減少したことなどによるものであります。
負債は前期末に比べ20億38百万円減少し、135億18百万円となりました。前期末日が銀行の休業日だったことにより、買掛金が8億21百万円、未払金や未払消費税等を含む流動負債その他が4億98百万円減少、また、長期、短期を合わせた借入金や社債など有利子負債の総額が5億35百万円減少したことによるものであります。
純資産は親会社株主に帰属する当期純利益4億17百万円などにより、前期末に比べ3億86百万円増加の29億58百万円となりました。
(経営成績の分析)
当連結会計年度における売上高は379億13百万円(前期比4.5%減)となりました。これは主に、前連結会計年度に鶴市店(香川県高松市)と鴨島店(徳島県吉野川市)の2店舗を閉店したことによるものです。
売上総利益は94億63百万円(前期比6.0%減)となりました。
販売費及び一般管理費の総額は、引き続き新型コロナウイルス感染症対策による修繕維持費の増加はあるものの、従来からの生産性向上の効果に加え、前年に新型コロナウイルス感染症が拡大する中、最前線で働く従業員を労うために賞与の増額を行った影響などで給与手当及び賞与が2億27百万円減少したことなどにより前期比3.6%減となりました。
営業利益は7億21百万円(前期比26.4%減)、経常利益は6億87百万円(前期比26.8%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失11百万円の計上などにより4億17百万円(前期比13.0%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、新規出店、既存店の改装、省力化等の設備投資、販売費及び一般管理費等の運転資金需要等があり、主に営業活動により得られた資金及び金融機関からの調達によって賄っております。
株主還元に関しては、経営成績の動向及び今後の経営環境を総合的に勘案して、継続的な企業価値の向上を通じて安定した配当をすることを基本方針としております。
資金の流動性に関しては、当面の運転資金に加え、将来の投資を見据えた金融機関からの借入等の調達により確保しております。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に退職給付会計、賞与引当金、税効果会計、減損会計であります。
当社グループが連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは減損会計であり、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
なお、見積りおよび判断・評価につきましては、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
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