(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」とぃう)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度の財政状態につきましては、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態」に記載のとおりであります。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.経営成績」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 c.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
半導体関連事業(千円) |
26,312,265 |
△0.3 |
|
合計(千円) |
26,312,265 |
△0.3 |
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(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
半導体関連事業 |
27,849,739 |
△14.6 |
6,179,146 |
△21.6 |
|
合計 |
27,849,739 |
△14.6 |
6,179,146 |
△21.6 |
|
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
半導体関連事業(千円) |
29,556,464 |
△2.8 |
|
合計(千円) |
29,556,464 |
△2.8 |
|
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
日本電気(株) |
2,153,291 |
7.1 |
3,245,727 |
11.0 |
オリンパス(株) |
1,676,686 |
5.5 |
1,309,940 |
4.4 |
ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ(株) |
2,305,169 |
7.6 |
985,248 |
3.3 |
Leahkinn Technology Ltd. |
726,411 |
2.4 |
853,373 |
2.9 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度に比べ9億7千1百万円減少し、150億9千8百万円となりました。このうち、流動資産が10億2千4百万円減少し144億8千9百万円、固定資産が5千2百万円増加し6億8百万円となりました。流動資産の減少は主として現金及び預金、未収入金、未収消費税等などが減少したことによるものです。また、固定資産の増加は、主として繰延税金資産が増加したこと等によるものです。
(負債)
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ9億1千5百万円減少し、56億2千3百万円となりました。これは主として短期借入金、未払金などが減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度の純資産額は、前連結会計年度に比べ5千6百万円減少し、94億7千5百万円となりました。利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益を5千7百万円計上した一方で配当金の支払を実施したこと等により、前連結会計年度に比べ5千1百万円減少し59億2千8百万円となりました。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、半導体事業及びデザインサービス事業が低調に推移したことにより、前連結会計年度から8億4千5百万円減収の295億5千6百万円(前連結会計年度比2.8%減)となりました。
半導体事業については5Gインフラ向けのFPGAやパソコン向けアナログ半導体、メモリ製品が堅調に推移したものの、FPGAビジネスにおいて他代理店への顧客移管により売上高は減少したこと、放送機器、医療機器向けなどへの販売が低調に推移したことを受け、売上高は268億6千7百万円(前連結会計年度比2.2%減)となりました。デザインサービス事業については、お客様での開発案件の延期や外部への委託の縮小などの影響により、売上高は19億2百万円(前連結会計年度比14.2%減)となりました。ソリューション事業については、産業向けIoTシステムが減少したものの、航空/宇宙向けの映像伝送システムや紙梱包資材システム、空間除菌システムが堅調に推移したことにより、売上高は7億8千6百万円(前連結会計年度比9.4%増)となりました。
(売上総利益)
売上総利益については、年初から年末にかけてドル円相場が円高基調で進行したことにより、仕入値引ドル建債権の評価額の減少を含む為替レート変動(※4)によるマイナス影響が8千5百万円発生し売上総利益の押し下げ要因となったこと、収益性の高いデザインサービス事業の売上高が減少したことなどにより、売上総利益は減少しました。売上高に対する売上総利益の比率は、前連結会計年度の12.2%から0.3ポイント低下し、11.9%となりました。
(※4) 仕入値引ドル建債権の評価額の減少を含む為替レート変動:
仕入値引ドル建債権は、一部の主要仕入先との取引方法において発生します。量産案件において特価を提示する場合、実際の仕入値の減額ではなく、当社がお客様に製品を出荷したことを仕入先に報告することによって、仕入先から仕入値の減額相当分の値引債権が発行されます。この値引債権がドル建であるため、為替相場の変動によりドル建債権の評価額が増減します。評価額の増減については、半導体製品の値決め時の為替レートと納入時の為替レートの差により発生するため、ドル円相場が円高に進行する際には評価額がマイナスになり、特に為替変動が急速である場合には評価額の増減幅が大きくなります。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、主として新規事業への人的投資を継続しているため人件費が増加していることなどにより、前連結会計年度から1千1百万円増加し、33億3千1百万円(前連結会計年度比0.4%増)となりました。
(営業利益)
営業利益は、売上総利益の減少並びに販売費及び一般管理費の増加に伴い、前連結会計年度から2億1千1百万円減少し、1億7千2百万円(前連結会計年度比55.0%減)となりました。これにより、当社が経営上重要な経営指標の位置づける営業利益率については、前連結会計年度の1.3%から0.6%に低下しました。
(営業外損益)
営業外損益は、前連結会計年度の1億2千9百万円の費用(純額)から、1億2千9百万円の費用(純額)となりました。当連結会計年度においては、主として為替差損が7千7百万円発生したこと等によります。
(特別損益)
特別損益は、前連結会計年度の6千9百万円の費用(純額)から、5百万円の費用(純額)となりました。当連結会計年度においては、主として投資有価証券評価損が3百万円発生したこと等によります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、2020年6月26日付での株式会社テクノロジー・イノベーションの解散による債権放棄に伴い、当社の個別の法人税計算において貸倒損失の損金算入が可能となったため、5千7百万円(前連結会計年度比41.5%減)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ13億1千1百万円減少し、当連結会計年度末には25億1千9百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益を3千7百万円計上したこと、仕入債務が増加し、未収入金が減少した一方で、売上債権及びたな卸資産が増加したこと等により5億3千9百万円の支出(前連結会計年度は3億1千5百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、投資有価証券、有形固定資産及び無形固定資産を取得したこと等により、4千2百万円の支出(前連結会計年度は7千4百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払いを実施したこと及び借入金の返済を実施したこと等により、7億1千3百万円の支出(前連結会計年度は15億5千5百万円の収入)となりました。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、取扱商品の購入費用及び製品製造のための材料や部品の購入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。
b.財政政策
当社グループにおける増加運転資金及び設備投資資金につきましては、直接金融・間接金融のバランスを考慮しながら、内部資金、売上債権等の流動化及び金融機関からの借入れ、並びにエクイティファイナンスによって調達することとしております。
③重要な判断を要する 会計方針及び 見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
重要な判断を要する会計方針及び見積りとは、当社グループの財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼす会計方針及び見積りであり、かつ本質的に不確実な事柄に関する経営者の重要な、あるいは主観的な判断を反映させることを要するものです。
連結財務諸表の作成に当たっては、経営者の判断のもと、一定の前提条件に基づく見積りが必要となる場合がありますが、この前提条件の置き方などにより、連結貸借対照表上の資産及び負債、連結損益計算書上の収益及び費用、または開示対象となる偶発債務などに重要な影響を及ぼすことがあります。なお、新型コロナウイルス感染拡大による影響は、2021年12月期の下半期より回復すると見込んでおりますが、商品や事業内容、所在地域によってその影響は異なり、見積りにおいては個々の状況を鑑みて判断しております。
(繰延税金資産の 回収可能性)
繰延税金資産の 回収可能性の判断の変更に伴う繰延税金資産の減額は、当社の連結損益計算書上の親会社株主に帰属する当期純利益及び連結包括利益計算書上のその他の包括利益に重要な影響を及ぼすことがあります。
経営者は、将来減算一時差異の解消可能性や当社及び連結子会社の課税所得の予想など、現状入手可能な全ての将来情報を用いて、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。当社は、回収可能性が見込めないと判断したものを除いて繰延税金資産を計上しておりますが、将来における課税所得の見積りの変更や、法定税率の変更などにより、回収可能性が変動する可能性があります。
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