(1) 経営方針
当社は、「すべては、お客さまと社員のために」を企業理念としており、お客様に「楽しかった、美味しかった」と喜んで頂けるように、COLOWIDE(コロワイド)の社名にこめた4つのファクター(CO:勇気(Courage)、LO:愛(Love)、WI:知恵(Wisdom)、DE:決断(Decision))を社員一人一人が心に刻み、日々の業務にまい進することにより、社会の持続可能な発展と中長期的な企業価値の向上を図ることを経営方針としております。
この経営方針の下、新型コロナウイルスによる事業環境の変化を踏まえ、中期経営計画(2021-2023)において短期ミッション、中期ミッション、挑戦テーマとして下記の項目を掲げ、事業の展開をしております。
短期ミッション
① 事業/エリアポートフォリオの最適化
② 組織体制の再構築
③ 財務体質の強化
④ デジタル化の推進
中期ミッション
① M&Aによるシェア拡大
② 海外事業の拡大
③ 給食事業の展開
挑戦テーマ
MDの海外進出(グローバル・マスマーチャンダイジング)
(2) 経営環境と対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症の感染再拡大への懸念が収まらず、また世界情勢の不確実性の増大による経済の減速など予断を許さない状況が続いております。外食産業におきましては、引続き新型コロナウイルス感染症の感染拡大抑止への徹底的な対応が求められると考えられ、これと同時に食材及びエネルギー価格の高止まりによるインフレの進行や、社会の「ウイズ・コロナ」化に伴う消費者のライフスタイルの一層の変化などを受け、新たな施策も必要になってきております。事業環境が大きく変化する中、当社グループにおきましては「ウイズ・コロナ戦略」と「変化への対応」を進めます。更に長期に亘って成長を続ける為「サステナビリティ」の推進にも注力致します。
「ウイズ・コロナ戦略」
ライフスタイルの変化に順応した店舗戦略として、都心やターミナル駅前立地から生活立地への出店強化を行い、コロナ禍を経て求められる空間やサービス提供の為の改装、テイクアウト・デリバリーニーズへの取組み強化を通じ、店舗の在り方の再構築を進めます。
また消費者の嗜好の変化や新たな人流トレンドに適応した施策として、アルコール業態からレストラン業態への転換を進めることを始め、大人数対応から個人客・小人数向けへの店舗レイアウトの変更や提供メニューの見直し、店舗立地に合わせた営業時間の変更(開店時間の早期化、深夜時間帯の縮小)、嗜好の変化に合わせた商品の開発・販売を進めます。
またフロアサービスロボや自動案内システム、スマホオーダー・スマホ決済、Web/モバイルテイクアウトオーダー等の導入を積極的に進め、店舗のDXを推進して参ります。
「変化への対応」
インフレの進行による事業環境の変化に対し、当社グループの強みであるマーチャンダイジング機能の更なる進化を進めます。研究開発においてはグループの商品開発の一元化を担う「MD研究所」(仮称)の開設を予定し、業態間の連携による使用食材の歩留まり向上を意識したメニューの開発、需要予測の精緻化による食品ロスの低減を進めます。原材料の生産・調達では「養殖事業」や「水耕栽培事業」の推進強化を行い、製造では工場機能の見直しやミールキット化による製造効率を上げる取組みを行います。物流におきましては拠点の集約や配送頻度の見直しなど、物流の2024年問題に備えた対策も進めます。
また中期経営計画において示していた事業所の社員食堂・介護施設・医療機関・公務員関連施設などを対象とした給食事業では、外食で培ったメニュー開発とセントラルキッチンを活用したコストダウンの実現によって事業の拡大を図って参ります。
「サステナビリティ」
当社グループは、社会の持続可能な発展への貢献と企業価値の向上の為、サステナビリティを重要な経営課題の一つと位置付け、積極的に取組んでいきます。それらの実現の為、サステナビリティ専門部署(サステナビリティ推進室)を立ち上げ、サステナビリティ基本方針を策定し、取組むべきマテリアリティ(重要課題)を特定致しました。
<サステナビリティ基本方針>
『私たちは、企業理念である「すべては、お客さまと社員のために」の考えのもと、食のインフラの担い手として、社会の持続可能な発展への貢献と企業価値の向上を目指します』
<マテリアリティの特定>
我々が取組むべき課題を「環境」「社会」「お客さま」「従業員」「株主」の目線より特定しました。
地球環境への貢献
私たちが拠って立つ地球。その環境の保全は次代への責務であり、企業活動における重要課題と考えます。環境型社会の形成、気候変動の緩和に向けて、資源の有効活用や再生可能エネルギ―の安定的利用に取組むことで「地球環境への貢献」に努めて参ります
食の安全・安心の提供
「食の安全・安心の提供」は外食企業として持続可能な成長の基盤であり、最重要と考える課題の一つです。今後も商品の開発、調達から食卓に至るまで、衛生管理と品質を追求するとともに、正確でわかりやすい表示の徹底を通じて、お客様の信頼に応えられるよう努めて参ります
働く仲間の成長と多様性の尊重
サービス業として、持続可能な成長に欠かせない重要課題であるとともに、企業の競争力の源泉ともなるものです。従業員があらゆるライフステージにおいて安心して勤務し、ジェンダーの別なくワークライフバランスのある働き方ができる職場環境の構築に努めて参ります
地域・社会への貢献
地域への出店による雇用創出はもとより、学術支援や人材育成を通じた地域経済振興、食育や寄付を通じた地域交流促進など、「地域・社会への貢献」もまた持続可能な成長に欠かせない重要課題です。今後も地域・社会に選ばれる企業として、地域・社会との共生に努めて参ります
経営基盤の強化
経営の透明性を確保しつつ、戦略の立案と実行及びその適切な監督を充実させることは、「経営基盤の強化」につながるとともに、持続的な成長に欠かせない重要課題の一つです。今後も経営の効率性向上、健全性の維持に努めて参ります
当社グループは、従業員とその家族、サプライヤーといった関係するすべての関係者に対し主体的に貢献し、社会的課題の解決と企業価値向上の両立を図り、食のインフラの担い手として持続可能な成長の実現に取組み、経済環境が変化しても収益が左右されにくく、高い安定性と成長性が見込める企業体質に進化することを目指しております。
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