業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります

 

財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により、緊急事態宣言が発令され、経済活動が抑制された状態で推移しました。また、世界的な半導体の供給不足や、新型コロナウイルス感染症の再拡大などによるグローバルサプライチェーンの混乱で自動車メーカーにおいては、一部工場で稼働を一時停止するなど生産調整がありました。海外経済は、回復基調で推移したものの、国内経済と同様の要因及びロシアによるウクライナへの軍事侵攻によって、先行きの不透明感が増すこととなりました

 

当社グループが主に関連する塗料業界におきましては、日本塗料工業会の集計によりますと、2021年度の出荷数量では前期比2.4%増の135万トン、出荷金額では前期比6.1%増の5,376億円となりました

 

このような状況の中、当社グループは、コア事業である塗料関連事業と電気・電子部品事業のシナジーを高め、お取引先様の課題解決に的を絞り、新型コロナウイルス感染症拡大の収束後の世界にも通用する価値を提供して、新たな需要を創造していくとともに、やりがいと誇りを持てる企業となるべく、努めてまいりました

 

その結果、財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました

 

a.財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末の27,030百万円に比べ79百万円0.3%)減少し、26,951百万円となりました。その主な内訳は、売掛金が238百万円、電子記録債権が112百万円、棚卸資産が1,190百万円それぞれ増加し、現金及び預金が1,650百万円減少したことによるものであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末の17,532百万円に比べ2,837百万円16.2%)減少し、14,695百万円となりました。その主な内訳は、投資有価証券が3,111百万円減少したことによるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末の19,385百万円に比べ912百万円4.7%)減少し、18,472百万円となりました。その主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金が1,050百万円減少したことによるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末の4,978百万円に比べ103百万円2.1%)増加し、5,082百万円となりました。その主な内訳は、長期借入金が1,050百万円増加し、繰延税金負債が934百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末の20,199百万円に比べ2,107百万円10.4%)減少し、18,091百万円となりました。その主な内訳は、その他有価証券評価差額金が2,147百万円減少したことによるものであります。

 

 

b.経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高は 56,945百万円 (前連結会計年度比 4.3%増 )、営業利益は 229百万円 (前連結会計年度は営業損失 74百万円 )、経常利益は 501百万円 (前連結会計年度比 321.5%増 )、親会社株主に帰属する当期純利益は 261百万円 (前連結会計年度比 34.4%減 )となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(塗料関連事業)

塗料関連事業では、世界的な半導体の供給不足や、新型コロナウイルス感染症の再拡大などによるグローバルサプライチェーンの混乱で先行き不透明な状況が続きました。前連結会計年度に比べて、主たるお客様である自動車産業において、国内生産への影響があったものの、建設機械をはじめとしたその他の産業のお客様での生産の回復に伴って売上高は増加となりました

その結果、塗料関連事業の業績は、売上高は前連結会計年度比1.8%増41,931百万円セグメント利益は前連結会計年度比16.3%増1,633百万円となりました。

 

(電気・電子部品事業)

電気・電子部品事業では、主たるお客様である自動車産業において、塗料関連事業と同様に部品調達難による生産影響はあったものの、前連結会計年度と比較するとグローバルでの生産は回復がみられたこと等により、売上高は増加となりました

その結果、電気・電子部品事業の業績は、売上高は前連結会計年度比11.6%増15,013百万円セグメント利益は前連結会計年度比84.9%増230百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は4,416百万円と、前連結会計年度末と比べ1,650百万円の減少となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、 1,176 百万円の支出となりました。これは主に、棚卸資産の増加額 1,168 百万円の支出によるものであります。

 
(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、338百万円の支出となりました。これは主に、固定資産の取得による支出400百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、205百万円の支出となりました。これは主に、配当金の支払175百万円及び自己株式の取得108百万円によるものであります。

 

③仕入、受注及び販売の実績

a.仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

塗料関連事業

36,191

103.9

電気・電子部品事業

14,311

120.6

合計

50,502

108.2

 

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.金額は、仕入価格によっております。

 

 

b.受注実績

受注と販売との差異は僅少であるため、受注高の記載は省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における商品販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

塗料関連事業

41,931

101.8

電気・電子部品事業

15,013

111.6

合計

56,945

104.3

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、経営者によって一定の会計基準の範囲内で見積りを行い、その結果を資産・負債や収益・費用の数値に反映しておりますが、実際の結果はこの見積りと異なる場合があります。

重要な会計方針及び見積りの内容は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(注記事項)(連結財務諸表作成の基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (注記事項) (重要な会計上の見積り)」に記載しております

 

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の経営成績は、売上高は56,945百万円(前連結会計年度比4.3%増)、営業利益は229百万円(前連結会計年度は営業損失74百万円)、経常利益は501百万円(前連結会計年度比321.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は261百万円(前連結会計年度比34.4%減)となりました。

 

a.売上高

売上高は56,945百万円(前連結会計年度比4.3%増)となりました。これは主に、世界的な半導体の供給不足や、新型コロナウイルス感染症の再拡大などによるグローバルサプライチェーンの混乱により、主たるお客様である自動車産業の国内生産への影響があったものの、前連結会計年度と比較するとグローバルでの自動車生産は回復がみられたことや、建設機械をはじめとしたその他の産業のお客様での生産が回復したことから、売上高は増加しました。

b.売上総利益

売上総利益は7,119百万円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。これは主に、売上高同様、前連結会計年度と比べ、グローバルでの自動車生産の回復がみられたことや、建設機械をはじめとしたその他の産業のお客様での生産が回復したことから、売上総利益は増加しました

 

c.販売費及び一般管理費、営業利益

販売費及び一般管理費は、6,889百万円(前連結会計年度比0.6%増)となりました。これは主に、売上高が増加したことに伴い、営業活動に必要な物流費や旅費交通費が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は229百万円(前連結会計年度は営業損失74百万円)となりました。

 

d.営業外収益、営業外費用及び経常利益

営業外収益につきましては、関連会社にかかる持分法による投資利益等の増加により、328百万円(前連結会計年度比20.3%増)となりました。営業外費用につきましては、為替差損の減少等により56百万円(前連結会計年度比29.6%減)となりました。その結果、経常利益は501百万円(前連結会計年度比321.5%増)となりました。

 

e.親会社株主に帰属する当期純利益

税金等調整前当期純利益が445百万円(前連結会計年度比33.1%減)となり、法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は261百万円(前連結会計年度比34.4%減)となりました。

 

f.キャッシュ・フローの状況の分析ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フローの状況の分析)

(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループの運転資金需要は、商品仕入の他、人件費、物流費等の販売費及び一般管理費が主なものであります。また、設備資金需要は、既存の営業所の改修のための設備投資が主なものであります。今後、グローバルな事業展開の継続にあたり、成長市場への進出、事業拡大のための投資を行っていく予定であります。

当社グループは、事業活動のための適切な資金の調達及び適切な流動性を安定的に確保することを基本方針としております。短期的な運転資金の需要に対しては、主に自己資金やシンジケートローンによるコミットメントライン等により、また長期的な運転資金の需要に対しては、必要に応じて金融機関からの長期借入を行っております。

 

③経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

④経営戦略の現状と見通し

中期経営計画につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

2023年3月期の連結業績予想につきましては、売上高は62,000百万円(当連結会計年度比8.9%増)、営業利益は600百万円(当連結会計年度比161.7%増)、経常利益は800百万円(当連結会計年度比59.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は500百万円(当連結会計年度比91.4%増)を見込んでおります。

 

⑤経営者の問題意識と今後の方針

経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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