業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、ウィズコロナへの移行が進み、景気が持ち直していくことが期待されております。しかしながら、ウクライナ情勢等を受けた資源価格の上昇や円安による物価の上昇、世界的な金融引き締めなどが続くなか、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっていることに十分注意する必要があります。

このような環境のなか、中古車業界におきましては、世界的な半導体不足と、新型コロナウイルス感染症の流行によるロックダウンの影響で生産工場が稼働停止したことなどによる新車販売減少の影響を受け、中古車流通も停滞したため、2021年10月から2022年9月までの国内中古車登録台数は、3,553,740台(前期比6.6%減)と前年同期間を下回る結果となりました。(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計データ)

このような厳しい状況の下、当社グループにおきましては、2021年12月に岐阜県岐阜市にグッドスピード車検岐阜店、2022年2月に愛知県豊川市にグッドスピードMEGA SUV豊川御油店、2022年3月に静岡県浜松市にCHAMPION76浜松店、2022年4月に岐阜県大垣市にCHAMPION76大垣店、愛知県豊川市にCHAMPION76豊川御油店、2022年8月に愛知県名古屋市にグッドスピードMEGA輸入車名古屋昭和橋店、CHAMPION76名古屋昭和橋店をオープンするなど、車、バイクにおける新車・中古車販売の拡大及び買取や整備・鈑金・ガソリンスタンド、レンタカーサービス、保険代理店サービスを強化し、顧客の車に関する需要に対し、ワンストップでサービスを提供できる体制作りを積極的に進めてまいりました。

その結果、当連結会計年度における売上高は、56,144百万円(前期比25.4%増)、営業利益は1,001百万円(前期比64.6%増)、経常利益は773百万円(前期比73.6%増)となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に株式会社チャンピオン(現 株式会社チャンピオン76)のM&Aに伴う特別利益111百万円の発生があったこと及び当期にMEGA SUV清水鳥坂店、CHAMPION76清水鳥坂店が台風被害にあったことにより145百万円の特別損失における災害による損失を計上したため、前年をわずかに下回り381百万円(前期比0.1%減)という結果となりました。MEGA SUV清水鳥坂店、CHAMPION76清水鳥坂店は、現在、復旧工事を進めており2023年第2四半期以降に被災前の状態に戻る見込みであります。

なお特別損失における災害による損失及び特別利益については見込みの金額を含んでおり、今後、見込み金額との差異が生じた場合には特別損益に追加の計上を行いますが、現時点ではその金額は軽微であると予想しております。

なお、当社は、自動車販売及びその附帯事業の単一セグメントのため、サービスごとの経営成績の内容を記載しており、セグメントごとの記載はしておりません。

 

(自動車販売関連)

 当連結会計年度は、2021年4月以降に出店したMEGA専門店4店舗が寄与し、小売販売台数は、14,793台(前期比15.1%増)となりました。加えて買取専門店出店と、子会社の株式会社チャンピオン76のバイク販売店出店が寄与し、当連結会計年度における売上高は52,452百万円(前期比25.5%増)となりました。なお、新車・中古車販売、買取を自動車販売関連としております。

 

(附帯サービス関連)

 自動車販売台数増加に伴う当社顧客数の拡大及び整備工場の新設により整備件数が増加したことと、沖縄の観光需要回復によるレンタカー事業拡大により、当連結会計年度における売上高は3,691百万円(前期比23.7%増)と好調に推移しました。なお、整備・鈑金・ガソリンスタンド、レンタカーサービス、保険代理店サービスを附帯サービス関連としております。

 

② 財政状態の状況

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は19,269百万円で前連結会計年度末に比べ6,313百万円増加しております。主な要因は、商品が3,230百万円及び売掛金が1,607百万円増加したことなどによるものであります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は11,240百万円で前連結会計年度末に比べ2,201百万円増加しております。主な要因は、建物(純額)が1,072百万円及び建設仮勘定が436百万円増加したことなどによるものであります。

 

 

 

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は21,474百万円で前連結会計年度末に比べ6,158百万円増加しております。主な要因は、短期借入金が4,289百万円、前受金が500百万円及び1年内返済予定の長期借入金が469百万円増加したことなどによるものであります。

 

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は6,449百万円で前連結会計年度末に比べ1,576百万円増加しております。主な要因は、長期借入金が1,198百万円及びリース債務が281百万円増加したことなどによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は2,586百万円で前連結会計年度末に比べ779百万円増加しております。主な要因は、資本金が257百万円、資本剰余金が257百万円及び利益剰余金が257百万円増加したことなどによるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,026百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、使用した資金は3,336百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益619百万円、減価償却費654百万円、前受金及び長期前受金の増加額618百万円があった一方で、棚卸資産の増加額3,538百万円、売上債権の増加額1,607百万円、前払金及び長期前払金の増加額627百万円があったことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は2,407百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,254百万円、保証金の支払による支出213百万円があったことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、獲得した資金は6,293百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入4,722百万円、短期借入金の純増減額4,289百万円があった一方、長期借入金の返済による支出3,126百万円があったことなどによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

当社の受注実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。

サービス別

前連結会計年度

(自 2020年10月1日

至 2021年9月30日)

当連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

前年同期比

販売高(百万円)

販売高(百万円)

自動車販売関連

41,794

52,452

25.5%増

附帯サービス関連

2,983

3,691

23.7%増

合計

44,778

56,144

25.4%増

(注)1.総販売実績の10%以上を占める販売顧客に該当するものはありません。

2.当社は、自動車販売及びその附帯事業の単一セグメントのため、サービス別により記載しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績

(売上高)

当連結会計年度における売上高は56,144百万円(前年同期比25.4%増)となりました。主な要因としては、MEGA専門店を出店したこと、買取専門店を出店したこと、株式会社チャンピオン76のバイク販売店が出店したことに加え附帯サービス関連の売上が順調に推移したことによるものです。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度における売上原価は、46,743百万円、売上総利益は9,400百万円となりました。その結果、売上総利益率は16.7%と好調な結果となりました。売上総利益率が好調な結果となったのは、原価削減の取り組みを進めたことによるものです。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、主に人件費、賃借料、販売促進費、広告宣伝費、減価償却費などの計上により8,399百万円となりました。この結果、営業利益は1,001百万円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

当連結会計年度における営業外収益は27百万円、営業外費用は主に支払利息の計上により255百万円となりました。この結果、経常利益は773百万円となりました。

 

(特別利益、特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益の計上により7百万円、特別損失は主に災害による損失の計上により161百万円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は381百万円となりました。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループは、前述「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、サービスの性質、コンプライアンス等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。

 

c.財政状態

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は19,269百万円となりました。主な内訳は、主に新規出店に伴い車両在庫台数が増加したことなどの要因により商品が11,318百万円となったことによるものであります。

 

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は11,240百万円となりました。主な内訳は、新規出店及び改装に伴い有形固定資産が9,798百万円となったことによるものであります。

 

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は21,474百万円となりました。主な内訳は、新規出店及び改装に伴う借入を行った結果、短期借入金が14,095百万円、1年内返済予定の長期借入金が2,232百万円となったことによるものであります。

 

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は6,449百万円となりました。主な内訳は、新規出店及び改装に伴う設備投資を長期借入金で充当したことにより、長期借入金の残高が5,258百万円となったことによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、2,586百万円となりました。内訳は資本金699百万円、資本剰余金718百万円、利益剰余金1,151百万円となっております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フロー)

当社グループは、財務バランスを意識した経営に努めております。当連結会計年度における営業活動の結果、使用した資金は3,336百万円、投資活動の結果、使用した資金は2,407百万円、財務活動の結果、獲得した資金は6,293百万円となりました。この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、当期首に比べ549百万円増加し、2,026百万円となりました。

当社グループの資金需要のうち主なものは、事業規模拡大に伴い必要となる運転資金と新規出店に伴う設備投資であります。これらの資金は、主として銀行借入により調達しております。また、取引金融機関との関係も良好であり、資金繰りにつきましても安定した状態を維持しており、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しております。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

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