文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「気持ちに勝るものはない」を経営理念として、中古車販売並びに安心・快適・楽しいカーライフの提供を通じて「すべての人に感謝・感動・感激を与え続ける伝道師でありたい」をミッションに掲げ、その具現化を目指し、SUV・4WDに特化した中古車販売及びその附帯事業を東海エリアにて展開してまいりました。
今後の方針としましては、顧客のニーズに的確に対応することはもとより、SUV・4WD販売の全国展開を進め、全国の顧客に当社グループのスローガンを伝えるとともに「SUVといえばグッドスピード」の認知度を向上させていきたいと考えており、顧客から信頼を得られる企業を目指してまいります。
(2)経営環境及び経営戦略
当社グループの主軸事業が属する中古車業界におきましては、中古車販売店は小規模店が乱立する多数乱戦状態であります。全国には約3万店にのぼるの中古車販売店があると言われておりますが、業界大手でも、年間販売台数におけるそのシェアは5%程度であります。今後、大手販売店への集約が進むと予想されており、当社グループがそのシェアに入り込む余地は大きいと考えております。
また、当連結会計年度における中古車業界は、世界的な半導体不足と、新型コロナウイルス感染症の流行によるロックダウンの影響で生産工場が稼働停止したことなどによる新車販売減少の影響を受け、厳しい状況となりました。しかしながら、今後はウィズコロナの新たな段階への移行が進められ景気が持ち直し、中古車の需要が回復していくことが期待されております。
このような環境下で当社グループにおいては、中期経営計画における中期経営目標として「SUV販売台数日本一」をスローガンに掲げ、その足掛かりを作るため以下の経営戦略の下、事業活動を進めております。
1.店舗数の拡大
引き続き、中古車販売店の店舗展開を積極的に進めることにより、業績の拡大を推進してまいります。
また、販売チャンネルを拡大するため、新規出店は地域特性や競合の状況、店舗の規模等を勘案し、現在展開しているSUV・4WD、ミニバン、輸入車及びバイク以外の新しいジャンルの専門特化型店舗を展開してまいります。
2.カーライフサポートの拡充
2018年9月期より開始した出張査定の件数拡大を図るとともに、2019年9月期に買取専門店を出店したことにより、買取機能の強化を行い、買取台数の増加を図ってまいります。これにより、売上高・売上総利益の拡大と同時に、高年式・低走行の良質な車両を仕入できる機会の増加につなげてまいります。
また、需要が高まりつつあるマイカーリースの販売を本格的に展開し、中古車販売の拡大と同時に、リース契約期間終了後の高年式・低走行の良質な車両を仕入できる機会の増加につなげてまいります。
現在も中古車の販売だけに留まらず、自動車保険、車検・整備やレンタカーなどお客様のカーライフをトータルサポートできる様々なサービス展開を行っておりますが、更に新しいサービスの拡充を図ってまいります。
3.来客数の増加
販売促進、広告宣伝の強化によって、当社グループから車両を購入した顧客への営業を強化してまいります。具体的には、2018年9月期に一新したCRMシステム(顧客管理システム)の活用並びにコールセンターの体制強化を通じて、過去に販売した顧客の再来店(リピート率)を高めてまいります。
また、リニューアルした自社在庫検索ページの強化や、他社専門サイトの活用を通じて、ブランドの認知度向上を図ってまいります。
4.顧客当たりの単価の維持・拡大
GS WARRANTYやコーティングなどの既存附帯品及び附帯サービスの商品構成の見直しや、新規戦略商品の投入により、顧客当たりの単価向上を図ってまいります。
5.組織体制の強化
当社グループの成長を支える重要な要素として、人材の確保と育成は不可欠であります。採用チームの体制強化、リファラル採用の活用、積極的な外国人登用や退職者の再雇用、経験者採用やM&Aによる即戦力雇用など、人材の確保に努めております。併せて従業員への賃金アップ、福利厚生の充実、教育訓練制度の実施により退職抑制を図っております。
CS(顧客満足度)やブランド力向上のためには、商品知識・コミュニケーション能力・営業力を備えた従業員の育成が必要であります。当社では人材教育にあたって、現場の先輩社員から直接指導を得る実践型の人材教育(OJT)を重視しております。加えて、座学によるセミナー形式の研修も導入しております。人材教育を重ねることにより、社員が会社の方針を理解したうえで、目標設定することで人材の育成を進めてまいります。
(3)経営上の目標の達成の客観的な指標等
当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、売上高営業利益率を重視しております。当社グループの売上高営業利益率を高めるためには、小売販売台数を増加し、売上高を増加させることが重要であると認識しております。
売上高営業利益率の推移
指標 |
前連結会計年度 (2021年9月期) |
当連結会計年度 (2022年9月期) |
売上高 |
44,778,216千円 |
56,144,757千円 |
営業利益 |
608,359千円 |
1,001,230千円 |
売上高営業利益率 |
1.4% |
1.8% |
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
1.既存店の収益性向上
当社グループは、「SUV販売台数日本一」をスローガンに掲げ、「店舗数拡大」、「カーライフサポート充実」及び「組織体制強化」などを推進し、販売台数を拡大しております。今後、競争が激化するなかで収益を確保し続けるためには、既存のお客様がリピーターになっていただくことが重要であると認識しております。引き続き車両販売のみならず、附帯商品の販売及びサービスの提供、自動車保険、車検・整備、ガソリンスタンドやレンタカーなど、お客様のカーライフをトータルサポートできるサービスの充実を図ることで、既存店の収益力向上に努めてまいります。
2.新規出店戦略
当社グループの持続的成長のために、前述の既存店の収益力向上に加え、新規出店による販売シェアの拡大は極めて重要であります。
新規出店につきましては、精緻なマーケティングを行い、計画的に出店を進めていく方針であります。新規出店資金を確保するため、資本市場、金融市場及び金融機関からの資金調達・借入を考えており、中期計画に沿って資金計画を策定し、金融機関と良好な関係を維持していくとともに、資本市場へ適切にアクセスしていく方針であります。
今後とも全社としてより収益力が高まるよう、新規出店の加速とローコスト化に取り組んでまいります。
3.仕入ルートの開拓
当社グループは、仕入の多くをオークションに依存しております。オークションによる仕入れにおいて、当社は、独自の評価基準を満たした車両のみを仕入れる他、仕入れした車両に対しては第三者機関による鑑定を受けることで、良質な車両の確保に努めております。今後、販売台数を増やしていくなかで、品質及び数量の双方で十分な仕入を確保することが課題と認識しており、オークションに依存しない仕入ルートの開拓、具体的には買取専門店の拡大を通じた買取事業の強化を進めております。
4.人材確保と育成
当社グループの成長を支える重要な要素として、人材の確保と育成は不可欠であります。採用チームの体制強化、リファラル採用の活用、積極的な外国人登用や退職者の再雇用、経験者採用やM&Aによる即戦力雇用など、人材の確保に努めております。併せて従業員への賃金アップ、福利厚生の充実、教育訓練制度の実施により退職抑制を図っております。
CS(顧客満足度)やブランド力向上のためには、商品知識・コミュニケーション能力・営業力を備えた従業員の育成が必要であります。当社では人材教育にあたって、現場の先輩社員から直接指導を得る実践型の人材教育(OJT)を重視しております。加えて、座学によるセミナー形式の研修も導入しております。人材教育を重ねることにより、社員が会社の方針を理解したうえで、目標設定することで人材の育成を進めてまいります。
5.販売後のサポート体制を含めた顧客管理体制の整備
当社グループは、お客様へのアンケートの実施、専門オペレーターを配置したコールセンターの体制強化、集約したお客様情報を分析する部署を設けることにより、お客様との関係強化を図っております。当社が提供する保証商品は保証期間を1年間から3年間まで、お客様に選択していただき、故障等の車両の受入は当社及び最寄りの整備工場で受付可能な体制を採っております。常にお客様目線でサービス提供ができるよう、お客様の意見を参考にしながら販売後のサポート体制を充実していきたいと考えております。
6.新型コロナウイルス感染症の対応
2020年初頭から新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、世界経済に甚大な影響を与えております。自動車産業にも需要と供給の両面で影響を与えており、人々の価値観や行動様式の変化により長期的な影響が懸念されています。
徐々にウィズコロナの考え方が浸透する中、当社においては、従業員の出勤、お客様の来店時に検温・体調確認、マスク着用・手洗いの奨励を行っております。またオンライン会議・商談を導入するなど感染防止対策を徹底しております。
新型コロナウイルス感染症によって人々の価値観や行動様式の変化がもたらされる新しい時代に向けて、市場からの信頼と積極的な業容拡大、生産性向上の加速、新しい働き方の構築により持続的な成長に繋げてまいります。
お知らせ