課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

21世紀のキーテクノロジーとして期待されるバイオテクノロジーは、分子生物学及び先端医療の進歩促進をはじめ、高齢化社会問題、環境・食料問題、エネルギー問題など、様々な問題の解決に重要な役割を果たすものです。当社グループは、会社企業理念として、「PSSバイオシステムネットワークを通じた社会貢献」を掲げて、「多様なバイオ分野において、高精度かつユーザーフレンドリーなオープンシステムの提供を通じ、遺伝子、タンパク質、免疫等に関する生体情報の有効活用を推進することで、社会貢献の実現をする。」を事業推進の指針としています。本指針に基づき、世界のバイオ産業の発展に寄与することを通じて、自らも中長期的な発展・成長を実現し、株主、取引先、従業員等のステークホルダーに貢献していきたいと考えております。

 

(2) 目標とする経営指標

2022年8月12日に公表した今後の事業の見通しに示したように、2025年6月期を最終年度として、連結売上高10,000百万円、連結営業利益1,000百万円を達成することを目指します。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

① ラボ自動化分野の事業拡大

当社は、DNA自動抽出装置を主力製品として、研究所や検査センターなどのラボ施設の自動化を事業の中心に取り組んでまいりました。この事業は、OEMを主体としたワールドワイド展開により、一定の成功を収めたものと考えております。今後も、顧客要求に基づく性能改善やコストダウンなどの製品力強化に注力していく方針です。また、新機種PreLEAD(多検体同時核酸抽出装置)の開発を終え、ラージボリューム(大容量)やハイスループット需要分野への導入も開始され、核酸(DNA)抽出技術の活用範囲が広がっています。今後は、様々な研究分野における前処理工程の自動化ニーズが起きているため、こういった要望に応えることにより、核酸(DNA)自動抽出装置の応用範囲の拡大に努めていく方針です。

 

② 臨床検査分野の事業拡大

これまで当社は、免疫検査の臨床診断装置をOEM先を通じて製造販売してまいりましたが、バイオ関連業界もようやく、遺伝子検査の臨床診断分野への実用化が始まりました。当社のオリジナル製品である全自動PCR検査装置「geneLEAD」は、遺伝子の抽出から増幅・測定を一貫自動化した製品であり、ウイルスやバクテリアなどの感染症診断分野あるいは抗ガン剤などを対象とした個人の体質に応じた薬効を見極めるための投薬前診断などの遺伝子検査の領域に事業展開していく方針であります。COVID-19をはじめ重篤感染症の脅威から掛け替えのない人命や経済を守るためPCR検査体制の構築を目指し、geneLEADシリーズは核酸抽出とリアルタイムPCRの一貫全自動システムとして、ヨーロッパを中心にPCR検査を実施する世界の医療現場で導入されています。
 そしてこのたび日本国内においても、全自動PCR検査装置とPCR試薬(COVID-19検査用)が保険適用の対象製品となったことにより、2020年8月より販売を開始しました。今後は保険適用のPCR試薬検査項目を拡大して、重篤感染症によるパンデミックを防止するためPSS自動化システムの普及に鋭意努力し社会貢献を果たしていきます。
 

③ 試薬・消耗品事業の拡大

当社はバイオ関連業界における遺伝子診断市場のトレンドを捉え、事業領域を研究開発分野から臨床診断分野へ移行するとともに、製品構成は装置中心から試薬・消耗品(専用プラスチックカートリッジ)ビジネスへの事業転換を掲げています。今後はCOVID-19の迅速確定検査の世界的な需要に対応するために当社の自動化技術を集積した核酸(DNA)抽出自動化装置(magLEADシリーズ)専用の核酸抽出試薬及び消耗品、全自動PCR検査装置(geneLEADシリーズ)専用の核酸抽出とPCR試薬及び消耗品の販売拡大が予想されることから、大館試薬センターを中核とした新たな自動化設備投資等による量産コストダウン対応が要求されており、事業の成長のための重要な課題となっていますが、2020年7月17日付において、「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」に採択されたことにより、この補助金を有効活用することにより順次必要な製品供給能力を確保するべく、日本国内で生産拠点等の整備を行う方針であります。

 

④ OEM供給事業と自社販売事業の共存

バイオ関連業界において、新たな技術を製品化し、世界を相手に販売活動を行っていくには、大手企業と提携しOEM供給を行うことが、最も合理的で成功確率の高い方法であると認識しています。したがって、上記①②③の事業について、然るべき大手企業に提案し、OEM供給事業としての道筋をつけていく方針であります。

その一方で、OEM供給事業は、提携相手の方針転換や内部事情などの影響を受けやすい点に危うさもあり、近年は、自社販売事業にも注力しております。最終ユーザーに販売するためには、システムに搭載する試薬や測定項目が必要であるため、試薬の品揃え強化にも注力しております。また、OEM先との販売地域の区割りが必要となる場合もあります。いずれにせよ、製品仕様や販売地域などの細かな設定を行うことで、当面の間は、OEM供給事業と自社販売事業の共存が必要と考えております。

 

   ⑤ 経理体制の強化

今後の業務拡大基調に対して、経理業務負荷の拡大が想定されることから、新たな人的資源の確保と新基幹システムの導入による業務効率化により経理体制の強化を行う方針であります。
 

   (戦略的事業推進テーマ)
     これらの対処すべき課題を踏まえつつ、売上拡大と利益確保を推し進めるために策定した中期事業計画達成の

    ための「戦略的事業推進テーマ」として

    ①OEM向け新製品上市と自社新技術製品上市対応による販売製品の拡充

    ②全自動PCR診断装置専用PCR試薬調達の契約締結による検査項目の拡張

    ③新宿ラボラトリ―開設と衛生検査所登録により「東京都PCR等検査無料化事業」

     「千葉県松戸市内の高齢者施設等の従事者を対象としたPCR検査事業」開始

    ④PSS大館試薬センター第二工場設立による遺伝子(核酸)抽出試薬カートリッジ量産体制確立

    ⑤全世界へのOEM向け販売実績を踏まえた自社ブランド製品の国内外販売網の拡大

      を掲げています。

これらの施策を実施していくことで、中長期的にはバイオ検査業界における総合的なインフラ提供企業へと発展し事業の成長による社会貢献を目指してまいります。
     

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