有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①主要事業のビジネスモデルに関わるリスク
多品種の規格品をカタログ販売しており、お客様の注文に合わせてタイムリーに納品するために、光学基本機器製品、自動応用製品、光学素子・薄膜製品におきましては、需要予測に基づく計画生産を行っているため相当数の在庫を保有しております。しかしながら、環境基準や事業環境等の急激な変化により、それらの在庫評価等に重要な影響を与える事案が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
②新製品開発に関わるリスク
有力な研究機関や産業分野民間企業とのネットワークを生かした連携・協働により、お客様ニーズをいち早く取り入れた新製品開発を実施して安定的な収益の確保に取り組んでまいります。しかしながら、技術動向や市場変化の実態と予測との間に差異が生じる等、お客様ニーズにマッチした魅力ある新製品を開発することができない場合は、当社グループの将来の成長性・収益性に重要な影響を与える可能性があります。
③価格競争に関わるリスク
多品種の規格品をカタログ販売しておりますが、市場の成熟化や産業構造の変化、為替問題等により、国内外の競合他社との間において価格競争が激化する可能性があります。今後、従来製品のコモディティー化の進行や競合他社による低価格戦略、海外の低価格製品の国内流入等によって急激な価格下落が起こった場合や、エネルギー価格や原材料・部品の調達価格の高騰等が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
④海外における事業活動に関わるリスク
米国及び中国に生産販売子会社、フランス及びシンガポールに販売子会社を設立し、海外マーケットに進出しております。これら進出先の予期しない政情・経済の変動や法律規制の変更、テロ等の社会的混乱、災害等による社会的インフラの障害、人材の採用困難又は流出のリスク等により、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
⑤知的財産権に関わるリスク
当社グループが提供する製品は、特許権を含む知的財産権の管理を徹底しております。しかしながら、国内外で事業を展開しているため、競合他社等から当社の保有する知的財産権に関する侵害を受ける可能性があります。又、当社が製品開発・生産を行う際には、他社が保有する知的財産権を侵害しないように細心の注意を払っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害しているとの主張を受けた場合、係争に発展する等、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
⑥製造物責任に関わるリスク
当社グループが提供する製品は、徹底した品質管理の下、生産しております。しかしながら、製品の品質や安全性において重大な瑕疵が発生した場合、その瑕疵に起因した損害賠償の発生や製品品質への信頼の低下等を招き、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。なお、不測の事態への備えとして、製造物賠償責任保険への加入を行っております。
⑦情報漏洩等に関わるリスク
技術情報等の重要な情報に加え、カタログ販売を主要な営業形態としている関係上、多くの取引先及びお客様の取引情報を扱っております。しかしながら、万が一これらの情報が流出した場合、当社グループの企業価値を毀損するだけでなく、経済的損失につながり当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
⑧人材の確保に関わるリスク
当社グループが提供する製品は、非常に高度な光学技術と、機械加工、電気設計、ソフト開発、システムアップ等の中核技術を融合してワンストップでご提供することで、競合他社との差別化を図っており、専門性の高い熟練した技術やナレッジ、ノウハウを有した人材の確保が重要となります。そのため、新卒採用活動を強化し長期的な人材育成を進めると同時に、中途採用等も積極的に実施しています。又、中堅・若手社員や女性社員向けの教育研修制度の拡充や働き甲斐のある人事評価制度の構築、当社グループ間の活発な人材交流等も行い、安定的な人材の確保に取り組んでおります。しかしながら、少子高齢化等による人手不足や魅力的な雇用環境を構築できずに必要な人材を確保できなかった場合、当社の製品の品質や業務のレベルの悪化等により、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
⑨自然災害等に関わるリスク
地震・火災・洪水・感染症等の自然災害への対策には十分注意を払っておりますが、開発・生産拠点及び取引先等の事業活動が停止した場合、又、それらの災害に起因して電力・通信・交通等の社会的インフラに問題が生じたことで事業活動が中断した場合、生産や出荷に遅延が生じる恐れがあり、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
特に、2020年初頭に発生した新型コロナウイルス感染症は、未だその終息の時期は不透明であり、予測ができない状況にあります。当社グループにおいては、危機管理委員会を設置し、お客様、取引先様及び従業員の安全を第一に考えるとともに、新たな感染拡大を防ぐため、政府・自治体の発表・要請を踏まえて、適時対策を講じてまいりました。従業員の体調管理の徹底、マスク着用・手指消毒の徹底、テレワークやウェブ会議システムの導入、外出・出張の制限等の対応を実施しております。これら各種対応により、事業活動への影響の低減を図っておりますが、今後、事態の長期化や更なる感染の拡大が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
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