研究開発活動

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、長年培ってきた精密加工、組立ての技術を基礎とし、さらなる付加価値創造のため、現行の事業品目に直結した製品開発・技術開発とともに新規事業立ち上げに向けた活動を行っております。

当連結会計年度の主な研究開発の成果は次のとおりであり、研究開発費の総額は1,649百万円であります。

(新規事業プロジェクト)

当下期より各事業に拘らずに新規事業創出を目指す組織として新規事業プロジェクトを立ち上げました。

当期は、少子高齢化による労働人口の減少、カーボンニュートラルなどの社会問題を背景に物流DX、店舗DX、製造DXの3つのテーマから顧客の業務効率化に貢献する新たな事業価値創出の検討を開始しました。

当事業部門に係わる研究開発費の金額は49百万円であります。

(特機事業)

当期は、サーマルレシートプリンター「TSP100Ⅳ」および当社製プリンター制御用ソフトウェア開発キット「StarXpand® SDK for React Native(スターエクスパンドSDK for リアクトネイティブ)」を開発しました。

「TSP100Ⅳ」は、当社製プリンターでトップセールスを誇るTSP100シリーズの最新モデルです。本モデルでは、従来モデル「TSP100Ⅲ」からデザインを変更し、よりスタイリッシュなポリゴンスタイルを採用すると同時に、約20%の小型化を実現しました。また、USB、有線LANのデュアルインターフェイスの搭載に加え、「Wireless LAN Unit」の接続により無線LANにも対応したほか、Android Open Accessoryプロトコルに対応することにより、Android™とWindows®での有線通信と給電の同時サポートを可能にするなど多様化するニーズへ幅広く対応しております。

当社製プリンター制御用ソフトウェア開発キット「StarXpand SDK for React Native」は、iOS、Android、Windowsの異なるオペレーティングで利用可能なプログラムでのアプリケーション開発が可能となり、1つのアプリケーションを複数のオペレーティングシステムで開発する場合や、別のオペレーティングシステムへ移植するケースにおける開発効率の向上を実現しました。また、アプリケーション開発者向けに当社製プリンターとの接続や印刷制御を簡単かつ直感的にプログラミングできるAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を提供することで、当社製プリンターをより簡単にシステムに組み込むことが可能となりました。

当事業部門に係わる研究開発費の金額は748百万円であります。

(工作機械事業)

当期は、主軸移動型自動旋盤のミドルレンジモデル「SL-7/10」および「SR-32JⅢ」の新製品を開発しました。

「SL-7/10」は情報通信機器、自動車、医療分野などにおける小型部品の複雑形状化・多様化に応える新製品です。旋盤加工用のバイトホルダーと複合加工用のクロスドリルユニットを縦に配列する刃物台構造を採用し、コンパクトな機械サイズでありながら多彩なツーリングレイアウトによる高い複合加工能力を実現しています。背面加工用にはY2軸制御付きの6軸型ユニットを標準搭載し、背面側複合加工能力を拡充することで、効率的な工程分割により生産性も高めました。また、プログラム、工具ユニットおよび形状オフセットなどの加工に必要なデータを一元管理できる新機能を搭載しました。

「SR-32JⅢ」は既に市場で高い評価をいただいている最大加工径φ32mmのSR-32Jシリーズの最新モデルです。本モデルでは、大開口の跳ね上げ式ドアや最適なポジションで操作が可能な旋回式パネル、背面加工用刃物台の形状見直しなどこれまでお客様から頂いた数多くの要望を取り入れ、より使いやすく信頼性の高い機械にリニューアルしています。

ソフトウェアの開発については、機械稼動監視ソフト「SMOOSS-i(スムース-アイ)」にプログラム入出力を容易にする新機能を追加しました。また、送り軸に揺動運動を行うことで切粉を分断する「ステップサイクル」をリニューアルした「ステップサイクルPro.」を開発しました。「ステップサイクルPro.」では、オペレーターが最適な揺動条件を容易に設定することができ、機械のセットアップにかかる時間を大幅に短縮しました。

当事業部門に係わる研究開発費の金額は852百万円であります。

 

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