文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社経営の基本方針
当社グループは、「リズムグループ経営理念」を次のとおり定めております。
(リズムグループ経営理念)
たゆみない創造と革新を続け、豊かで楽しい安全な社会づくりに貢献する
(私たちが求め向かう企業像)
1.人々に喜ばれる製品・サービスを創造する
2.世界の国々における取引を通じ関係者の繁栄を図る
3.活力ある企業風土を築く
(2) 中長期的な会社の経営戦略、対処すべき課題及び目標とする経営指標
当社グループは、2022年度から2024年度までの3年間を対象とする中期経営計画を策定し、次の項目を経営目標としております。
※ 削減割合は2018年度比、削減対象はスコープ1+2とする。
(3) 経営戦略等
「もの造りで圧倒的な強さを発揮し、自ら変化を作り出す企業へ」を長期ビジョンに、本中期経営計画を「成長戦略の実現」フェーズと位置づけ、3つの経営戦略とそれら戦略の実現を支える経営基盤の強化について次の方針のもとに取り組んでまいります。
① 事業戦略「製販技一体戦略による成長領域の拡大」
精密部品事業を成長ドライバーと位置づけ、全社的成長を加速するとともに、事業戦略のキーとして「海外」「車載」「快適品」の拡大を目指してまいります。
(A) 精密部品事業
①車載関連事業の拡大、②超高難度精密技術による成長領域の拡大、③グループ間連携によるコスト競争力強化に取組んでまいります。主力となる車載関連事業においては、EV・自動運転/ADAS関連部品の更なる拡大やオリジナル部品強化によるリズムブランドの確立を目指してまいります。さらに、セキュリティ・認証関連、ドローン等のユニット品をはじめ、車載関連以外においても、当社の持つ超高難度精密技術を強みに、高付加価値部品を開発し、成長領域の拡大を図ってまいります。また、国内外生産拠点毎の機能仕分けや技術目録の整備強化により、各拠点の特色・強みを発揮させるとともに、自動化・効率化、品質傾向分析・予兆管理の強化を進め、コスト競争力の更なる強化に努めてまいります。
海外については、グローバルに拠点を展開する国内・海外メーカーに対し、当社の製販技グローバル・ネットワークを活用・相互連携を強化し、新規受注獲得に向け取り組んでまいります。中国含む東南アジアにおいては、インサート成型部品等高付加価値部品の地産地消の推進、欧州においては、欧州駐在事務所を活用した欧州メーカー向け取引の拡大を目指してまいります。
(B) 生活用品事業
①快適品事業の確立、②クロック事業の維持・効率化、③D2C販売の強化に取組んでまいります。快適品については、製品ラインナップの拡充、企画・開発力の強化を進め、クロックに並ぶ生活用品事業の新たな柱として育成してまいります。クロックについては、主力製品への重点特化を進めるとともに、もの造り改革プロジェクトによる生産効率化・QCD強化を進め、クロック事業の生き残りをかけ、徹底的な効率化を図ってまいります。販売面では、快適品を中心としたD2C販売体制を確立させ、快適品販売に適した新販路の開拓、グループ会社の直営店舗・ECサイトの活用等、営業改革を進めてまいります。
海外については、中国、米国をターゲット市場に定め、中国においては快適品を中心とした直販体制の構築とインターネット販売の強化により中国国内販売の拡大を図ってまいります。米国においては、ホールセールクラブやTVショッピング向け特注企画を推進し、大口受注の獲得を目指してまいります。
② 財務戦略「事業成長重視の戦略的投資と株主還元の向上」
成長ドライバーである精密部品事業への積極投資や生活用品事業の新たな柱(快適品)への育成投資、システム・IT投資等、持続的成長に向けた積極投資を実行してまいります。投資効率と積極的なリスクテイクによる投資判断を行うため、事業別ROICを導入いたします。資本コスト経営の高度化を図るとともに、事業ポートフォリオ評価の実施、投資基準の明確化により、資本効率の更なる向上を目指してまいります。
株主還元については、配当性向30%以上、一株当たり配当金30円以上を基本方針といたしますが、業績、手元資金、投資の状況に応じて基本方針以上の更なる配当についても検討してまいります。自社株買いなどの検討も含め、総還元性向の向上に努めてまいります。
③ サステナビリティ戦略「事業・企業活動を通じた社会価値創出」
サステナビリティ委員会の設置をはじめとするサステナビリティ経営のフレームワークを構築し、全社横断的な取組を推進してまいります。サステナビリティ委員会においては、「環境」「D&I」をテーマとして扱い、上記非財務指標の達成を目指した取組の推進とその活動を通じた社会価値創出を目指してまいります。
環境に関しては、CO2排出量削減に向けて、自社工場におけるソーラーパネルの設置や太陽光発電によるグリーン電力の活用等による再生エネルギーの利用促進、自社工場の省エネ化推進等、電力使用量削減を図ってまいります。また、環境配慮型製品・パッケージの拡大についても進めてまいります。
D&Iについては、女性採用強化、育児休暇取得の推進、厚生労働省による子育てサポート企業認証「プラチナくるみん」の取得等によりジェンダーギャップの解消に努め、障がい者・外国人を含む多様な人材が活躍できる制度・職場環境づくりを推進してまいります。
④ 経営基盤「経営基盤の更なる強化による戦略実現サポート」
上記①事業戦略、②財務戦略、③サステナビリティ戦略の実現を強固な経営基盤によって支えてまいります。
ガバナンスについては、改訂コーポレートガバナンス・コード全83項目コンプライ、内部監査、コンプライアンス、リスク管理のグローバル・フレームワーク(グループ共通管理態勢)の定着・高度化、グローバル経営管理態勢の強化により、グループガバナンスの更なる高度化を図ってまいります。
人材については、人員構成表による適正体制の構築や階層別・年齢別研修制度の充実、グローバル人材育成プログラム(国内・海外人材交流)、グループ全社におけるタウンミーティングの実施等により、人材育成、働きがいの向上を目指してまいります。
ITについては、基幹システムの入替のほか、DX推進、グループIT統制の強化、テレワーク環境の整備、ITリテラシー教育の実施等、攻守双方のIT戦略を実行してまいります。
SR(Stakeholder Relations:ステークホルダーとの関係)については、株主に対する適切な情報開示と透明性の確保、パートナーシップ構築宣言登録企業として取引先との共存共栄の実現、地域のまちづくり貢献等、当社グループの様々なステークホルダーとのコミュニケーション強化、信頼構築に努めてまいります。
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