研究開発活動

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、外部環境の変化と多様化する顧客ニーズに対応できる新しい製品をスピーディに市場に提供することを基本方針としております。

主な研究開発活動内容として、新製品・新技術の開発と既存製品の改良・改善及び応用を行っております。特にソーシャルインフラ事業においては、顧客ニーズ等の情報収集や分析、その結果に基づく新製品開発及び改良・改善の企画立案は、開発技術部門だけではなく各分野を担当する推進部が中心となって行い、テーマごとに組織横断的なプロジェクト・チームを編成し活動しております。

また、外部環境や顧客ニーズの変化に速やかに対応できるよう、大学や研究機関と連携し共同研究などを行うほか、顧客ニーズを具体化するために同行営業なども実施し、技術確立・製品化・事業化を加速する体制にしております。

なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、472百万円であります。

 

セグメント別の研究開発活動は次のとおりであります。

 

<ソーシャルインフラ事業>

ソーシャルインフラ事業では、繊維や樹脂などを素材とした土木建設資材とコンクリート構造物の補修・補強用資材及びそれらを利用した工法の開発に取り組んでおります。

特に「防災・安心・安全」をキーワードとして、情報収集、研究開発を行っております。

土木建設関連分野の研究開発においては、行政の方向性と一致して進むことも重要であり、昨今の国土交通省の重点政策の中でも、特に、地震、台風、豪雨などの自然災害からの復興整備及びインフラ長寿命化・老朽化対策に関連した開発テーマについて重点的に取り組んでおります。

また、不織布分野においては、不織布の用途が複雑に多様化している背景を受けて、顧客要求事項に対して、適切な製品を提供できるように、高機能素材である耐炎化繊維等を活用した不織布や、繊維に機能剤を練り込む技術を応用し、抗菌、難燃、消臭等様々な機能を付した不織布の研究開発を行っております。例えば、BFE(バクテリア飛沫捕集(ろ過)効率)・VFE(ウィルス飛沫捕集(ろ過)効率)・PFE(微粒子捕集(ろ過)効率)99%カットフィルターを採用した不織布製三層マスクや、抗菌効果のある銀イオン、防ダニ効果のあるセラミックを生地に練り込んだ不織布「ボナレックス®」を使用した不織布製立体間仕切りシステム「スプリトップルーム」を開発いたしました。さらに、生地に様々な加工方法を駆使し、より最終用途に近い形状にした繊維構造体を提供できるように、製品開発を積極的に進めております。

 

<インダストリーインフラ事業>

インダストリーインフラ事業では、産業資材分野において、異形特殊繊維を用いたストレッチ加工製品の開発、主力のワイピングクロスの機能向上に向けた製品開発及び産業用途に応じた清掃器材の新規開発に取り組んでおります。

また、アルミ鍛造ホイール分野においては、マーケットのニーズを先取りした新しいモノづくりに積極的に取り組んでおります。軽量化・高剛性化・高強度化を追求しつつ、デザイン性のさらなる向上や製造コスト削減にも取り組むことで、多様化するマーケットニーズに対応した商品を提供できるよう、研究開発を進めております。

 

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