(1)経営成績等の状況の概要
a.経営成績
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、その一方で、海外では米中貿易摩擦問題の長期化に伴う中国経済の減速や英国のEU離脱問題などにより、依然先行きは不透明な状況となっております。
ゴルフ用品業界は、国内においてスポーツ・レジャーの多様化が進む中、若年層を中心にプレイ人口の減少傾向が見られ、市場の活性化に向けた取り組みが課題となっております。
健康食品業界は、機能性表示食品の増加などにより市場は緩やかな成長基調を維持しておりますが、新規参入の増加と販売ルートの多角化により、市場の競争はより厳しさが増しております。
このような経営環境の中、当社グループは、ゴルフ事業においてマジェスティブランドから新商品3品目を発売してラインナップの拡充を図り、有力販売店に集中した営業活動を行うことでブランド価値の向上に取り組んでまいりました。
健康食品関連事業においては、主要取扱商品である健康食品及び禁煙関連商品の他、音波振動歯ブラシ、化粧品、健康機器等の販売強化にも積極的に取り組んでまいりました。
また、損益面では、組織改編を促進したことでこれに付随する費用が発生しました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高が6,642百万円(前期比9.7%増)、営業損失が115百万円(前期は営業損失333百万円)、経常損失が161百万円(前期は経常損失327百万円)、また、親会社株主に帰属する当期純損失は158百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失388百万円)となりました。
当連結会計年度のセグメントの経営成績は、次の通りであります。
(ゴルフ事業)
ゴルフ事業は、当連結会計年度において、マジェスティブランドから新商品「マジェスティ プレステジオ Ⅹ(テン)」、「マジェスティ サブライム」及び「マジェスティロイヤル」の3品目と、シャトルブランドから新商品「マルマンシャトルゴールド」を発売し、順調に店頭設置を進めました。また、海外においてもアジア地域を中心に、新商品が売上の増加に寄与しました。
しかし、新商品のプロモーション等に伴う費用が増加したことに加え、組織改編に伴う費用を計上したことで損失が生じました。
ゴルフ事業の当連結会計年度の経営成績は、売上高が4,587百万円(前期比20.8%増)、営業損失が195百万円(前期は営業損失157百万円)となりました。
(健康食品関連事業)
健康食品関連事業は、当連結会計年度において、電子パイポの売上が競合他社の攻勢などにより低迷しましたが、健康食品及び美容系商品の売上が堅調に推移し、利益の増加に貢献しました。
健康食品関連事業の当連結会計年度の経営成績は、売上高が2,048百万円(前期比9.3%減)、営業利益が70百万円(前期は営業損失178百万円)となりました。
b.財政状態
(資産)
当 連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ640百万円増加し、4,398百万円となりました。主な増加要因は現金及び預金の増加348百万円、受取手形及び売掛金の増加170百万円、無形固定資産の増加110百万円等であり、主な減少要因は、有形固定資産の減少48百万円、長期未収入金の減少20百万円等であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ804百万円増加し、3,285百万円となりました。主な増加要因は短期借入金の増加640百万円、長期借入金の増加71百万円等であり、主な減少要因は、社債の減少80百万円等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ164百万円減少し、1,112百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失158百万円の計上及び為替換算調整勘定の減少4百万円等によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は913百万円であり、前連結会計年度末との比較では348百万円の増加となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、35百万円(前年同期は24百万円の使用)となりました。主な増加要因は、減価償却費99百万円、未払金の増加70百万円、たな卸資産の減少38百万円等であり、主な減少要因は、税金等調整前当期純損失162百万円、売上債権の増加130百万円及び未収入金の増加37百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、223百万円(前年同期は185百万円の使用)となりました。主な増加要因は、差入保証金の回収による収入21百万円等であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出78百万円、無形固定資産の取得による支出71百万円及び子会社株式の取得による支出70百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、614百万円(前年同期は310百万円の獲得)となりました。増加要因は、短期借入金の増加623百万円及び長期借入金の借入による収入200百万円であり、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出128百万円及び社債の償還による支出80百万円等であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成30年10月1日 至 令和元年9月30日) |
前年同期比(%) |
ゴルフ事業(千円) |
2,701,229 |
134.5 |
(注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成30年10月1日 至 令和元年9月30日) |
前年同期比(%) |
ゴルフ事業(千円) |
11,678 |
10.7 |
健康食品関連事業(千円) |
1,424,563 |
94.4 |
合計(千円) |
1,436,241 |
88.8 |
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成30年10月1日 至 令和元年9月30日) |
前年同期比(%) |
ゴルフ事業(千円) |
4,587,267 |
120.8 |
健康食品関連事業(千円) |
2,048,243 |
90.7 |
合計(千円) |
6,635,511 |
109.6 |
(注)1.セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2. 最近2連結会計年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成29年10月1日 至 平成30年9月30日) |
当連結会計年度 (自 平成30年10月1日 至 令和元年9月30日) |
||
MAJESTY GOLF KOREA Co.,Ltd. (旧名称MarumanKorea Co.,Ltd.) |
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
1,161,500 |
19.2 |
1,594,171 |
24.0 |
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、当連結会計年度末日(令和元年9月30日)現在における情報に基づいて、判断しております。
②当連結会計年度の経営成績の分析
売上高
売上高は前期に対し9.7%増の6,642百万円となりました。ゴルフ事業においてマジェスティプレステジオⅩ(テン)をはじめとする新商品の売上が寄与し、大幅な増加となりました。健康食品関連事業においては電子パイポ及び音波振動歯ブラシの売上が減少しましたが、健康食品及び美容系商品の売上が堅調に推移しました。
売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前期の3,789百万円から4,032百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は、前期より1.9ポイント減少して60.7%となっております。ゴルフ事業の売上構成比率が増加したこと及び健康食品関連事業における商品アイテムの売上構成の変化等によるものであります。
販売費及び一般管理費は前期比6.4%増の2,753百万円となりました。これは主に、新商品発売に伴う広告費、販売促進費及び試打クラブ費用を計上したことなどが主な要因であります。売上高に占める販売費及び一般管理費の比率は41.4%となり、前期より1.3ポイント減少いたしております。
営業損益
営業損益は、売上が増加した一方で販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業損失115百万円(前期は、営業損失333百万円)となりました。
経常損益
経常損益は、支払利息及び持分法投資損失の計上などにより損失が生じ、経常損失161百万円(前期は、経常損失327百万円)となりました。
税金等調整前当期純損益
税金等調整前当期純損益は、固定資産売却損を特別損失に計上し、税金等調整前当期純損失162百万円(前期は、税金等調整前当期純損失366百万円)となりました。
親会社株主に帰属する当期純損益
親会社株主に帰属する当期純損益は、繰延税金資産の一部計上を行ったことなどにより、親会社株主に帰属する当期純損失158百万円(前期は、親会社株主に帰属する当期純損失388百万円)となりました。また1株当たり当期純損失金額は9円22銭(前期は、1株当たり当期純損失金額22円56銭)となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.契約債務
令和元年9月30日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
年度別要支払額(千円) |
||||
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
短期借入金 |
1,140,000 |
1,140,000 |
- |
- |
- |
長期借入金 |
247,320 |
108,160 |
81,120 |
58,040 |
- |
社債 |
260,000 |
80,000 |
160,000 |
20,000 |
- |
リース債務 |
2,978 |
687 |
1,426 |
863 |
|
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は長期借入金に含めております。また、連結貸借対照表の1年内返済予定の社債は社債に含めております。
c.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金並びに借入及び社債の発行により資金調達することとしております。
なお、当連結会計年度末における借入金及び社債を含む有利子負債の残高は、1,650,298千円となっております。
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