(経営成績等の状況の概要)
(1) 財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度の主要な取り組み
今期も、世界的な新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)の影響により、各種競技大会の中止・延期や規模の縮小、直営店の臨時休業等の状況が一部継続しておりました。感染症拡大に伴いベトナム南部の工場における一時的な生産停止もありましたが、各地域での供給体制の確保および手元在庫の有効活用により、2021年の売上影響の極小化を目指しました。また、世界的なコンテナ不足による海上輸送費の上昇もありました。
売上高および営業利益は、全地域においてパフォーマンスランニングが好調に推移したこと等により、当連結会計年度において前期比大幅増収増益となりました。また、4年ぶりに売上高4,000億円を超過しました。
◇デジタル
全世界におけるECの売上高は伸長し、前期比では連結は+23%でした。結果としてEC売上比率は16%となりました。デジタルに関して、今期は下記の取組みを行いました。
①ランニングプログラムの提供
日本において、一般ランナーのパフォーマンス向上を目的にさまざまなランニング体験が得られる新しいサービス「アシックスプレミアムランニングプログラム」を4月に、11月には、ランニングを習慣化したい方から自己記録更新を目指すランナーまで全3コース(「エントリーコース」「ステップアップコース」「スピードコース」)を用意した「ASICS Running Program(アシックスランニングプログラム)」を実施しました。
②ASICS World Ekiden 2021(アシックスワールドエキデン2021)を開催
11月に、バーチャル駅伝レース「ASICS World Ekiden 2021(アシックスワールドエキデン2021)」を開催しました。オンライン上で結成されたチームで「デジタルたすき」を繋ぐ新しい形のランニングイベントとなっており、昨年同様に多くの方にご参加いただきました。全世界の人々と共にランニングを楽しむことができる機会を提供します。
③NFTオークションの実施
7月に、アシックス初となるシューズのNFT(※)である「SUNRISE RED NFTコレクション」をデジタルオークションで販売しました。
「SUNRISE RED NFTコレクション」は、アシックス初となるシューズのNFTです。オークションで落札したすべての所有者は、アニメーションやアプリケーション(Metaverse含む)において使うことができる本コレクションの3Dモデルやテキスチャーを受け取ることができます。アシックスは、デジタルマーケティング分野を強化しており、デジタル技術を活用したスポーツやライフスタイルにおける新たな楽しみ方を積極的に提案していきます。
※NFT:Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略称で「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」
◇パフォーマンスランニング
パフォーマンスランニングの売上高は、全地域において大幅増収となり、前期比30%以上成長しました。
また、ストライド型、ピッチ型(※)の走法に応じて設計したトップアスリート向けのレーシングシューズである「METASPEED Sky(メタスピードスカイ)」を3月に、「METASPEED Edge(メタスピードエッジ)」を6月に市場投入しました。これらのシューズを着用した国内外のトップランナーの活躍もあり、12月末時点で194を超える自己ベストが出ました。
※ 長距離走における走法は、スピードを上げるに従い主に一歩の歩幅(ステップ長)が変化するストライド型と、スピードを上げるに従い一歩の歩幅も足の回転数(ピッチ)も変化するピッチ型の2つに分類することができます。また、走行スピードは歩幅の長さ×足の回転数の式で求められ、ストライド型では歩幅をより伸長させること、ピッチ型では歩幅の伸長に加え足の回転数を上げることが走速度向上に重要であることが当社の研究で分かりました。
◇オニツカタイガー
オニツカタイガーの売上高は、前期比14%の増収となりました。
2月にミラノファッションウィークにブランドとして初めて参加。9月にも参加して22年春夏コレクションを発表しました。今後はミラノとロンドンを中心にヨーロッパでもブランドの活動範囲を徐々に広げていく予定です。
加えて、北京王府井にて中国で初となるTHE ONITSUKA(ジ・オニツカ)のストアを1月に、カリフォルニア州のビバリーヒルズにアメリカ西海岸で初となる旗艦店を3月に、世界屈指のショッピングストリートであるロンドンのリージェントストリートに世界最大の旗艦店を5月に、マレーシアクアラルンプールに旗艦店を11月にオープンしました。
◇主要地域の状況
全ての主要地域において、主にパフォーマンスランニングが好調に推移したことにより、前期比で増収増益となりました。日本では前期比16%、北米では32%、欧州で22%、中華圏では28%の大幅増収となりました。
◇サステナビリティ
サプライチェーンを通じて気候変動対策に取組み、温室効果ガス排出量の削減活動を実施していることが評価され、国際NPOであるCDPから上位企業8%が獲得する「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー・ボード」に3年連続で選定されました。また、世界の代表的なESG投資指標である「Dow Jones Sustainability Indices」の「Asia/Pacific Index」対象銘柄に7年連続で選出されました。12月には、サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲットの達成状況に応じて排出権を購入する国内初(当社調べ)のスキームを採用するサステナビリティ・リンク・ボンドを発行しました。
今後も引き続き、事業のあらゆる場面でサステナビリティに配慮した取り組みを推進し、持続可能な社会の実現に向け、さらなる貢献に努めます。
◇ROAツリーマネジメント
中期経営計画の目標指標の一つであるROAの最大化に向けての取組みを実施し、ROAは前期比で△5.0%から2.8%と約8%向上しました。
まず、ROA改善への施策を社内で浸透させるため、勉強会等を開催し落とし込みを図りました。そして、収益性向上に対して、コストオーナーによる販管費コントロールの取組みを強化させました。前期比で販管費率は48%から44%と約4%低減しました。
また、資金効率の観点では、前期比で在庫が減少する等、在庫抑制に継続的に取り組んだ結果、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)は前期比で172日から134日と38日間の短縮となりました。
当連結会計年度の財政状態および経営成績は、次のとおりであります。
① 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前期末に比べ12,592百万円増加し、345,773百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前期末に比べ7,181百万円減少し、199,235百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前期末に比べ19,774百万円増加し、146,537百万円となりました。
② 経営成績
当連結会計年度における売上高は404,082百万円と前期比22.9%の増収、営業利益は21,945百万円(前期は営業損失3,953百万円)、経常利益は22,166百万円(前期は経常損失6,923百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は9,402百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失16,126百万円)となりました。
報告セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
|
売上高 |
セグメント利益 |
||||
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
|
日本地域 |
94,398 |
109,911 |
15,513 |
△3,791 |
1,193 |
4,984 |
北米地域 |
65,377 |
86,176 |
20,798 |
△4,548 |
848 |
5,396 |
欧州地域 |
87,342 |
106,604 |
19,262 |
4,572 |
10,889 |
6,317 |
中華圏地域 |
41,118 |
52,593 |
11,474 |
4,305 |
9,147 |
4,842 |
オセアニア地域 |
19,926 |
24,756 |
4,830 |
2,707 |
3,347 |
639 |
東南・南アジア地域 |
8,553 |
10,903 |
2,350 |
152 |
964 |
812 |
その他地域 |
28,260 |
35,133 |
6,873 |
467 |
1,797 |
1,329 |
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは49,146百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは10,167百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは25,968百万円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末に比べて14,801百万円増加し、95,275百万円となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループは、生産実績の割合が僅少であるため記載を省略しております。また、受注状況につきましても、受注生産を行っている割合が僅少であるため記載を省略しております。なお、報告セグメント別の売上高につきましては、「第2 「事業の状況」 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)(1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」をご参照ください。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、記載内容のうち将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 財政状態
当連結会計年度末の財政状態といたしましては、総資産345,773百万円(前連結会計年度末比3.8%増)、負債合計199,235百万円(前連結会計年度末比3.5%減)、純資産合計146,537百万円(前連結会計年度末比15.6%増)でした。
a. 流動資産
現金及び預金の増加などにより、243,133百万円(前連結会計年度末比3.1%増)となりました。
b. 固定資産
ソフトウエアの増加などにより、102,640百万円(前連結会計年度末比5.4%増)となりました。
c. 流動負債
1年内償還予定の社債の減少などにより、87,699百万円(前連結会計年度末比13.6%減)となりました。
d. 固定負債
社債の増加などにより、111,536百万円(前連結会計年度末比6.3%増)となりました。
e. 純資産
繰延ヘッジ損益の増加などにより、146,537百万円(前連結会計年度末比15.6%増)となりました。
② 経営成績
当連結会計年度における売上高は404,082百万円と前期比22.9%の増収、営業利益は21,945百万円(前期は営業損失3,953百万円)、経常利益は22,166百万円(前期は経常損失6,923百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は9,402百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失16,126百万円)となりました。
a. 売上高
感染症の影響はあったものの、パフォーマンスランニングやコアパフォーマンススポーツを中心に、全ての地域で好調に推移し、売上高は404,082百万円と前期比22.9%の増収となりました。
b. 売上総利益
上記増収の影響により、199,878百万円と前期比30.8%の増益となりました。
c. 営業利益
上記増収の影響に加え、粗利益率の改善などにより、営業利益は21,945百万円となりました。
d. 経常利益
上記増収増益の影響などにより、経常利益は22,166百万円となりました。
e. 親会社株主に帰属する当期純利益
上記増収増益の影響により、親会社株主に帰属する当期純利益は9,402百万円となりました。
カテゴリー別の業績は、次のとおりであります。
なお、一部カテゴリーについて算出方法を変更したことに伴い、前連結会計年度の売上高の実績を組み替えて表示しております。
また、当連結会計年度よりカテゴリー経営の更なる深化を目指し、カテゴリーが管理可能な費用を定義した上で、新たに「カテゴリー利益」を前連結会計年度の実績と併せて算出しております。
(単位:百万円) |
(カテゴリー) |
売上高 |
カテゴリー利益 |
||||
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 (△は減) |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 (△は減) |
|
パフォーマンスランニング |
159,033 |
208,268 |
49,235 |
24,903 |
42,634 |
17,731 |
コアパフォーマンススポーツ |
33,540 |
41,332 |
7,792 |
1,388 |
5,004 |
3,615 |
スポーツスタイル |
29,570 |
33,252 |
3,682 |
2,051 |
4,310 |
2,258 |
アパレル・エクィップメント |
29,790 |
34,115 |
4,324 |
△5,381 |
△175 |
5,206 |
オニツカタイガー |
33,935 |
38,545 |
4,610 |
3,616 |
4,868 |
1,251 |
a. パフォーマンスランニング
売上高は、全ての地域で好調に推移し、208,268百万円と前期比31.0%の増収となりました。カテゴリー利益につきましては、増収影響に加え、粗利益率の改善により、42,634百万円と前期比71.2%の増益となりました。
b. コアパフォーマンススポーツ
売上高は、全ての地域で好調に推移し、41,332百万円と前期比23.2%の増収となりました。カテゴリー利益につきましては、増収影響に加え、粗利益率の改善により、5,004百万円と前期比260.5%の大幅増益となりました。
c. スポーツスタイル
売上高は、欧州、中華圏、オセアニア地域での好調により、33,252百万円と前期比12.5%の増収となりました。カテゴリー利益につきましては、増収影響に加え、粗利益率の改善により、4,310百万円と前期比110.1%の大幅増益となりました。
d. アパレル・エクィップメント
売上高は、日本、北米、欧州地域での好調により、34,115百万円と前期比14.5%の増収となりました。カテゴリー損失につきましては、粗利益率の改善により、175百万円と前期に比べ損失は大幅に縮小しました。
e. オニツカタイガー
売上高は、中華圏、東南・南アジア地域での好調により、38,545百万円と前期比13.6%の増収となりました。カテゴリー利益につきましては、増収影響に加え、粗利益率の改善により、4,868百万円と前期比34.6%の増益となりました。
報告セグメント別の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
a. 日本地域
売上高は、パフォーマンスランニングやコアパフォーマンススポーツが好調であったことにより、109,911百万円と前期比16.4%の増収となりました。
セグメント利益につきましては、上記増収の影響および販管費率の低下などにより、1,193百万円と黒字に転換しました。
カテゴリーに則した組織改編を実施したことにより、今後はよりカテゴリー毎に適した戦略を立案、推進してまいります。また、ECビジネスの加速など、収益改善に向け、原価率の改善および販管費コントロールに努めてまいります。
b. 北米地域
売上高は、パフォーマンスランニングやコアパフォーマンススポーツが好調であったことにより、86,176百万円と前期比31.8%の増収となりました。
セグメント利益につきましては、上記増収の影響および粗利益率の改善などにより、848百万円と黒字に転換しました。
引き続き、米国パフォーマンスランニング市場No.1を目指し、戦略的に取り組むアカウントを通じて、シリアスランナーと若年層ランナーへのアプローチを進めます。さらに、OneASICSの会員数を拡大させ、更なるECチャネルの成長を実現します。また、収益性の改善については、商品構成の見直し、不採算店舗の削減、販管費コントロールに努めてまいります。
c. 欧州地域
売上高は、パフォーマンスランニング、コアパフォーマンススポーツやスポーツスタイルが好調であったことにより、106,604百万円と前期比22.1%の増収となりました。
セグメント利益につきましては、上記増収の影響および粗利益率の改善などにより、10,889百万円と前期比138.2%の大幅増益となりました。
今後は、パフォーマンスランニングを中心に、引き続きマーケットシェアの拡大を図ります。また、ECチャネルを中心としたデジタル戦略の更なる強化を継続してまいります。
d. 中華圏地域
売上高は、パフォーマンスランニングやオニツカタイガーが好調であったことにより、52,593百万円と前期比27.9%の増収となりました。
セグメント利益につきましては、上記増収の影響に加え、ホールセールやリテール向け商品の粗利益率の改善などにより、9,147百万円と前期比112.5%の大幅増益となりました。
今後は、キーアカウントおよびパートナーストアの選択と集中を行い、主要都市における旗艦店の出店も計画し、ブランド訴求を強化します。
また、中国本部の機能を活用した、現地のニーズに適合した製品の企画・開発は継続的に強化します。加えて、パフォーマンスランニングに特化した直営店舗を活用し、商品の機能訴求に引き続き注力してまいります。
e. オセアニア地域
売上高は、パフォーマンスランニングやスポーツスタイルが好調であったことにより、24,756百万円と前期比24.2%の増収となりました。
セグメント利益につきましては、上記増収の影響などにより、3,347百万円と前期比23.6%の増益となりました。
今後は、更なる収益性の改善を図るため、直営店舗およびECチャネルの拡大に努めてまいります。また、2021年に買収したレース登録サイト「Register Now(レジスターナウ)」の活用も含めて、引続き豪州におけるパフォーマンスランニング市場No.1のブランドの地位を堅持してまいります。
f. 東南・南アジア地域
売上高は、パフォーマンスランニングやオニツカタイガーが好調であったことにより、10,903百万円と前期比27.5%の増収となりました。
セグメント利益につきましては、上記増収の影響などにより、964百万円と前期比533.7%の大幅増益となりました。
今後は、東南アジアにおいてはパフォーマンスランニング、オニツカタイガーに注力し、収益性の改善を図るため、直営店舗及びECチャネルの拡大に努めてまいります。インドにおいては主にパフォーマンスランニングの成長に注力し、パートナーストアの更なる展開とECチャネルの拡大により、収益性の拡大とブランド認知の向上に努めてまいります。
g. その他地域
売上高は、パフォーマンスランニングやコアパフォーマンススポーツが好調であったことにより、35,133百万円と前期比24.3%の増収となりました。
セグメント利益につきましては、上記増収の影響などにより、1,797百万円と前期比284.3%の大幅増益となりました。
南米では引き続き健全な利益を創出するために、パフォーマンスランニングビジネスに注力してまいります。また、収益改善に向けたECチャネルの拡大、および、現地生産比率の拡大による現地ニーズへの迅速な対応や原価率の改善に努めてまいります。
(2) キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローにおきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、95,275百万円と前期比14,801百万円増加しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は49,146百万円となり、前期比29,815百万円の増加となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益14,120百万円、減価償却費14,051百万円、支出の主な内訳は、法人税等の支払額3,202百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は10,167百万円となり、前期比533百万円の増加となりました。
支出の主な内訳は、無形固定資産の取得による支出6,322百万円、有形固定資産の取得による支出3,251百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は25,968百万円となり、前期比57,305百万円の増加となりました。
支出の主な内訳は、社債の償還による支出20,000百万円、リース債務の返済による支出8,285百万円、配当金の支払額6,589百万円です。
キャッシュ・フロー指標のトレンド
|
2017年12月期 |
2018年12月期 |
2019年12月期 |
2020年12月期 |
2021年12月期 |
自己資本比率(%) |
57.3 |
54.1 |
48.0 |
37.9 |
42.2 |
時価ベースの自己資本比率(%) |
97.9 |
87.1 |
105.0 |
108.8 |
135.0 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
0.9 |
2.5 |
5.4 |
6.4 |
2.2 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
69.0 |
13.8 |
11.5 |
11.6 |
28.7 |
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(3)資本の財源および資金の流動性についての分析
当社グループの資金運営は、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としております。また、当社グループは、事業活動を行うための資金の調達に際し、低コストで安定的な資金の確保を重視しております。当連結会計年度末の有利子負債は110,474百万円であります。
資金効率の向上と金融費用の削減、ならびに財務面のグループガバナンス強化を目的として、グローバル・キャッシュ・マネジメント・システム(グローバルCMS)を2016年3月より金融機関と構築しており、グローバルCMS参加グループ会社を一体とみなして資金の預入および借入を行っております。これに伴い、従来当社から行っておりました一部子会社への貸付けを解消いたしました。当該グローバルCMSにおいて、預入金および借入金の相殺表示を行うためのすべての要件を満たしているため、相殺表示を行っております。なお、当連結会計年度末の相殺金額は25,115百万円であります。
2021年12月に、当社グループにおける運転資金に充当するため、サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲットの達成状況に応じて排出権を購入するサステナビリティ・リンク・ボンド(第5回無担保社債)10,000百万円を発行いたしました。当該社債は2020年6月に関東財務局長に提出した2年間有効の50,000百万円の社債発行登録書を基に発行しております。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは10年先を見据えた「VISION2030」を制定し、2023年12月期を最終年度とする中期経営計画で「連結営業利益250億円」「連結営業利益率6.0%以上」「ROA4.0%」を数値目標に設定しております。
当連結会計年度における営業利益は21,945百万円(前期は営業損失3,953百万円)、営業利益率は5.4%(前期比6.6ポイント改善)、ROAは2.8%(前期比7.8ポイント改善)となり、引き続き当該指標の改善に邁進してまいります。
(5)重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、日本において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
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