(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当事業年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化し経済活動の抑制が続くなど、厳しい状況で推移いたしました。ワクチン接種が進展し、今後の経済活動の正常化が期待されますが、新たな変異株の出現による感染再拡大への懸念に加え、原材料やエネルギー価格の高騰、世界的なサプライチェーンの混乱、地政学的なリスクの上昇等もあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
宝飾品業界におきましても、こうした景況を反映し、企業を取り巻く環境は引き続き厳しい状況でありました。
このような経済情勢のもと、当社は、お客様及び従業員の安全を最優先に考え、新型コロナウイルス感染症の感染防止策を講じたうえで店舗運営を行ってまいりました。また、原材料の買い付けから、製造・販売に至るすべてを一貫して行う「バーティカル インテグレーション システム」の利点を活かし、数多くの新作ジュエリーを開発するとともに、雑誌やSNSツールを活用したプロモーションにも力を入れ、販売力の更なる強化に取り組んでまいりました。
その結果、売上高は16,477百万円(前期比13.5%増)となりました。利益面につきましては、営業利益が1,071百万円(前期比62.8%増)、経常利益が1,191百万円(前期比70.8%増)、当期純利益は684百万円(前期比61.5%増)となりました。
主要品目の販売実績は、ネックレス・ブレスレットは7,250百万円(前期比15.2%増)、指輪は5,873百万円(前期比9.4%増)、小物は3,492百万円 (前期比17.5%増)であります。
店舗につきましては、ジュエリーツツミイオンモール川口店をはじめとする2店舗を新たに開設したほか、既存店5店舗のリニューアルを実施いたしました。
なお、当社の事業内容は、宝飾品の製造とその販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため、セグメントごとの業績の状況の記載を省略しております。
② 財政状態の分析
当事業年度末の総資産は、67,914百万円となり、前事業年度末と比較して418百万円減少しております。これは主に、建設仮勘定が475百万円、現金及び預金が419百万円、売掛金が101百万円増加したものの、預け金が902百万円、商品及び製品が487百万円減少したことによるものです。
負債の部は、1,823百万円となり、前事業年度末と比較して245百万円増加しております。これは主に、未払法人税等が89百万円、買掛金が72百万円増加したことによるものです。
純資産の部は、66,090百万円となり、前事業年度末と比較して663百万円減少しております。これは主に、利益剰余金が207百万円増加したものの、自己株式が866百万円増加したことによるものです。利益剰余金の増加は、配当金の支払に伴い減少したものの、当期純利益の計上に伴い増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により1,515百万円の資金が得られ、投資活動及び財務活動によりそれぞれ644百万円、453百万円の資金を使用したことにより、前事業年度末に比べ419百万円増加し、38,857百万円となりました。
また、当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は1,515百万円となり、前年同期と比べ1,236百万円の増加となりました。
これは主に、前年同期において、税引前当期純利益を734百万円計上し、売上債権の増加266百万円、棚卸資産の増加314百万円、法人税等の支払額123百万円があったことに対し、当事業年度において、税引前当期純利益を1,121百万円計上し、売上債権の増加90百万円、棚卸資産の減少410百万円、法人税等の支払額368百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により使用した資金は644百万円(前年同期は183百万円の資金の獲得)となりました。
これは主に、前年同期と比べ有形固定資産の取得による支出が444百万円増加し、保険積立金の解約による収入が211百万円減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により使用した資金は453百万円となり、前年同期と比べ1,065百万円の減少となりました。
これは主に、前年同期と比べ自己株式取得のための預託金の減少額が853百万円増加したことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社の事業内容は、宝飾品の製造とその販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため、製品の種類別に生産実績及び販売実績を記載しております。
1) 生産実績
区分 |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
ネックレス・ブレスレット(百万円) |
3,648 |
107.5 |
指輪 (百万円) |
1,933 |
119.9 |
小物 (百万円) |
1,426 |
113.9 |
その他 (百万円) |
- |
- |
合計(百万円) |
7,008 |
112.0 |
(注) 金額は製造原価によっております。
2) 受注実績
当社は、見込み生産を行っており、受注生産は行っておりません。
3) 販売実績
区分 |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%)
|
ネックレス・ブレスレット(百万円) |
7,250 |
115.2 |
指輪 (百万円) |
5,873 |
109.4 |
小物 (百万円) |
3,492 |
117.5 |
その他 (百万円) |
11 |
△53.7 |
売上控除等 (百万円) |
△149 |
113.6 |
合計(百万円) |
16,477 |
113.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、消費者ニーズの変化に対応した新商品の開発に継続的に取り組んでおり、ハウスブランド「Pure Planets」「Blessed Rain」の新作シリーズ等を適時投入しております。
また、新作ジュエリー等の認知度向上のため、雑誌やSNSツールを活用したプロモーションにも力を入れてまいりました。
店舗につきましては、集客力の高い商業施設に2店舗を開設したほか、既存店の活性化等に伴い5店舗のリニューアルを実施いたしました。その結果、当事業年度末現在の店舗数は163店舗となり前事業年度末現在と比較して2店舗増加しております。地方別の店舗数については、東北地方が8店舗、関東地方が102店舗、中部地方が15店舗、近畿地方が19店舗、中国地方が4店舗、四国地方が4店舗、九州地方が11店舗となっております。
なお、当社の事業内容は、宝飾品の製造とその販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため、セグメントごとの業績の状況の記載を省略しております。
1) 当事業年度の経営成績等
(イ) 売上高
売上高は、16,477百万円となり前事業年度と比較して1,954百万円増加しております。
これは主に、ネックレス・ブレスレットが958百万円、小物が521百万円、指輪が506百万円増加したことによるものです。それぞれの増加は、主に店舗への来店客数並びに販売数量が増加したことによるものです。
(ロ) 売上原価
売上原価は、7,464百万円となり前事業年度と比較して1,144百万円増加しております。
これは主に、販売数量が増加したことによるものです。
(ハ) 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、7,941百万円となり前事業年度と比較して396百万円増加しております。
これは主に、給与・賞与が145百万円、賃借料が125百万円、販売諸費・手数料が107百万円増加したことによるものです。
(ニ) 営業外損益
営業外損益におきましては、営業外収益137百万円は、前事業年度と比較して70百万円増加しております。営業外費用17百万円は、前事業年度と比較して10百万円減少しております。
(ホ) 特別損益
特別損益におきましては、特別利益0百万円は、前事業年度と比較して113百万円減少しております。
特別損失70百万円は、前事業年度と比較して6百万円減少しております。
2) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、経済情勢、消費者ニーズの変化、他社との競合、法的規制等、様々なリスク要因があると認識しております。
そのため、当該リスクを分散・低減すべく、市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化等、適切に対応していく所存であります。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因のうち、投資者の判断に重大な影響を与える可能性のある事項については、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載しております。
3) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、お客様に美と夢と満足を提供することにより、会社の持続的な成長を果たし、中長期的な企業価値の向上を達成することを経営の目標としております。経営指標としては、収益力を示す営業利益及び営業キャッシュ・フローを重視し、これらの拡大を目指しております。
なお、当事業年度の営業利益につきましては1,071百万円となり、前事業年度と比較して413百万円増加しております。
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、営業活動により得られた資金は1,515百万円となり、前年同期と比べ1,236百万円の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社は、健全で安定した財務体質の形成に努めております。
必要な運転資金及び設備投資資金を全額自己資金で賄っており、自己資金の範囲内で安全かつ安定的な資金運用が可能と認識しております。なお、次期の設備投資等の総額は1,015百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
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