事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。

なお、下記記載のリスク項目は、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。また本項における将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日(2022年3月24日)現在において、当社グループが判断したものであります。

当社が展開する事業に直結するリスクについては、以下の通りです。

(1) 市場環境の変化、市場競争の激化

当社グループの売上高は、国内市場に大きく依存しており、国内の設備投資動向に大きな影響を受けます。このことにより、国内景気の後退による民間設備投資及び公共投資の減少に伴い需要が減少した場合は、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また当社グループは、先進のデザイン・機能性を備えた商品とトータルソリューション提案力でお客様の快適な環境づくりをサポートすることで高い評価をいただいておりますが、市場では激しい競争に直面しており、特に価格面においては必ずしも競争優位に展開できる保証はなく、結果として当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクに対し、当社グループとしては、景気動向や競合他社の動向にかかわらずお客様に選択いただける高付加価値の商品・サービスの開発を目指すとともに、環境変化に沿った適切な事業ポートフォリオ維持のための経営資源の最適化を図ってまいります。

(2) 新製品開発

当社グループは、既存領域に捉われない独創的な新製品の開発と市場投入を行っています。しかしながら、市場から支持を獲得できる新製品又は新技術を正確に予想できるとは限らず、またこれら製品の販売が成功しない場合には、将来の成長と収益を低下させ、業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、当該リスクを十分認識したうえで新たな価値の創出のための挑戦を実行してまいりますが、これと併せて市場ニーズを的確にとらえ新製品のヒット率を高めるための調査・分析能力を高めてまいります。

(3) 原材料の価格変動、商品仕入価格の上昇

当社グループで生産している製品の主要原材料である鋼板等については市況価格の変動リスクを有しております。また、グループ外から仕入れる商品の価格につきましても、今後鋼材や原油価格等の原材料の価格が上昇し、仕入先からの仕入価格上昇圧力が強まった場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクに対しては、製造原価の低減活動や、諸経費の圧縮で対応していく考えでありますが、自社内の取り組みだけでは吸収できない場合には、販売価格の見直しにより適正化に努めております。

(4) 製造物責任

当社グループは、社内で確立した厳しい品質基準をもとに製品を製造しておりますが、予期せぬ事情によりリコールが発生する可能性や、当社グループが提供する、製品・サービスにおいて不測の事象やクレームが発生する可能性があります。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、損失額をすべて賄える保証はなく、結果として当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。またこのことにより、当社グループの製品に対する信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、品質保証領域に対して必要な経営資源を配し、品質管理体制の維持や品質教育の徹底等により品質問題の予防に努めるとともに、万一問題が発生した場合には迅速に対応しその影響を最小限にとどめられるような管理体制を維持してまいります。

(5) 災害等の発生

製造設備等の施設について、災害等によって生産活動が停止しないよう災害防止活動、設備点検等の対策を行っておりますが、予想を超える大規模な災害が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクに対して、当社グループとしては常にサプライチェーン全体を通してBCPを意識した商品等の供給体制を敷き、災害等のリスク低減を図ってまいります。

 

(6) 海外事業

当社グループは、企業買収に当たっては、対象企業のリスクを把握したうえで決定することになりますが、事業環境等の変化等により、当初想定した効果が得られない場合には、のれんの減損等により業績に影響を与える可能性があります。
 海外の事業展開においては予期しない法律・規制の変更や経済環境の変化等のリスクが存在するほか、戦争、テロリズム、紛争又はその他の要因による社会的又は政治的混乱等の発生の可能性や、為替相場の変動により当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、当該リスクを踏まえた地域ごとの管理体制を構築し現地と密接なコミュニケーションが取れる体制を敷くことにより、リスク低減を図ってまいります。

 

また、当社が展開する事業に直結するリスク以外のリスクについては、以下の通りです。

(1) 繰延税金資産

当社グループでは繰延税金資産について、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断して計上しております。しかし、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には繰延税金資産の取崩が発生し、その結果当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。

(2) 法令遵守・公的規制に関するリスク

当社グループは、事業の許認可、輸出入に関する制限や規制等の適用を受けております。また、公正取引、消費者保護、知的財産、環境関連、租税等の法規制の適用も受けております。当社グループは、法令遵守、企業倫理を確立するために「イトーキグループ行動規範」を制定し、コンプライアンス重視の経営を推進するために委員会を設置し、充実した内部管理体制の確立に努めております。しかしながら、これらの規制を遵守できなかった場合は当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの規制の改廃や新たな公的規制の新設等がなされた場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 有価証券の時価変動リスク

当社グループは、売買を目的とした有価証券は保有しておりませんが、様々な理由で、主要取引先、取引金融機関の株式等の売却可能な有価証券を保有しております。これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価にて評価されており、市場における時価の変動が、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 気候変動に関するリスク

当社グループは、気候変動は干ばつやゲリラ豪雨等異常気象の原因となり、大きな被害をもたらすとともに、自社の材料調達や生産活動に深刻な影響を及ぼすものであると捉えています。

中期経営計画の中で「ESG経営の実践」を掲げる当社グループでは、中期・短期のCO2排出量削減目標を立て、省エネ改善活動を実施するとともに、TCFDのガイダンスに沿ったシナリオ分析を実施し、BCPをはじめとした環境変化への対応の見直しやその情報開示を継続的に行ってまいります。

(5) 人権に関するリスク

当社グループは、人権方針、CSR調達方針を定め、サプライチェーンを含む人権尊重についての取り組みを進めております。しかしながら、予期せぬ事態により人権問題が発生した場合、当社グループの信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 情報システム

当社グループは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害等偶然な事由によりネットワークの機能が停止した場合、商品の受発注不能に陥る可能性があります。

また、外部からの不正な手段によりコンピュータ内へ侵入され、ホームページ上のコンテンツの改ざん・重要データの不正入手、コンピュータウィルスの感染により重要なデータが消去される可能性もあります。このような状況が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 個人情報保護

個人情報の管理に関しては、万全を期していますが、予期せぬ事態により流出する可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループのブランド価値低下を招くとともに、多額の費用負担が発生する可能性があります。

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