当社グループにおける研究開発活動は当社が行っております。当社グループの研究開発活動は、顧客ニーズ、市場状況、当社重要技術から開発ロードマップを定め、その方向性に従い製品開発を進めています。また、VE(バリューエンジニアリング)による製品の更なる改良、改善及び新製品開発も行っています。
当連結会計年度における主な研究開発活動は以下の通りです。
・農業用ICTクラウドサービスの拡充
2020年10月に開始した農業用ICTクラウドサービス「アグリネットアドバンス」は、サービスの開始以降ユーザー様の数が順調に伸びてきています。そこで、ユーザー様の要望を踏まえて積算温度機能、センサー名/警報名称の編集機能、長期データのダウンロード機能などを開発しました。今後も「アグリネットアドバンス」の利便性の向上にも努め、ユーザー様の生産性向上と満足度向上に繋がる機能開発を進める予定です。
・標準API仕様への対応
農林水産省にて、2021年5月に『食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する「みどりの食料システム戦略」』が公表されました。「みどりの食料システム戦略」の施策の一つである「農林水産データ管理・活用基盤強化事業」の取り組みにおいて、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構様の主導のもと「農機API共通化コンソーシアム」へ参画し、農業界のICT企業の各社と共にAPIの標準仕様の検討を進めてきました。そして、本コンソーシアムで定めた標準API仕様に基づいたソフトを開発、「農業データ連携基盤」システム(通称:WAGRI)と、当社が自社開発したIoTデータプラットフォーム「Chabu-Dai」との間で、データ連携を行うための実証試験を実施しました。標準API仕様の普及が進めば農業界以外の様々な企業がもつクラウドサービスともデータ連携が容易になり、日本国内のIT社会のインフラ基盤の整備にも繋がるものと期待し、今後も開発を進めていきます。
・脱炭素化への対応
燃焼機器の製造・販売を主事業としている当社としても脱炭素化は重要なテーマです。施設園芸で使用される暖房機器の主流燃料であるA重油の使用量を抑えるために、燃焼機器の省エネ技術の研究開発を進めています。そして、同じ化石燃料ではあるもののA重油より炭素排出量が少ないガスへの燃料転換や、電気を使用するヒートポンプとの併用により、化石燃料の使用量を抑制するための製品開発に力を入れています。まずは「エネルギー起源のCO2を抑制」することを第一ステップとして、既存の技術を組み合わせた「農業における炭素排出量の抑制」に貢献していきます。
・体験価値につながるシステム開発への対応
当社は「体験価値(カスタマーエクスペリエンス)」につながるIoT技術を活用したシステム開発に取り組んでおります。このシステムは現場で稼働している機器の情報とその他の情報を掛け合わせて付加価値の高い情報を作り出し、現場の生産性の向上と省エネに役立つ情報が得られることを期待しています。また、メンテナンスサービスの向上も図れるものと期待しています。このシステムを早期に構築するために、現在、社内においてDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略を策定し、その戦略に基づいて各製品やソフトの開発に取り組んでいます。
当連結会計年度の研究開発費は、
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