事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度において当社グループが判断したものであります。

 

(1)事業環境に関するリスク

①デジタル化、ペーパレス化進行によるリスク

 デジタル化、ペーパレス化が年々進行しており、図書製本や法人向け手帳などの市場が縮小しており当社グループ連結業績にさらに影響を及ぼす可能性があります。一方で公共図書館の指定管理など図書館業務の受託に注力してまいります。また近年「脱プラ」「廃プラ」が注目されており、プラスチックに代わる素材として「紙」の需要が高まることが予想されるため、こうした環境配慮型製品の開発・販売に取り組みます。

②少子化に関するリスク

 国内では少子化が続いており、ノートなどのステーショナリー関連製品やチャイルドシートなどにおいて当社グループ連結業績にさらに影響を及ぼす可能性があります。一方で学校へのICT(情報通信技術)導入に伴いPC関連商品の市場拡大が予想され、関連商材の開発、販売に取り組んでまいります。

③国際情勢に関するリスク

 貿易相手国の法規制や経済情勢の変化等により商品調達に支障をきたす場合は、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。

④新型コロナウイルス感染に関するリスク

 新型コロナウイルス感染症の影響は残るものの、コロナ禍からの正常化に向けた回復の動きが続くものと思われます。しかしながら終息時期は見通すことができない状況です。今後とも国内外の経済活動の停滞が長期化した場合は調達面、販売面において当社グループ連結業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)市況変動に関するリスク

①為替変動リスク

 当社グループは一部の商品については輸入に依存しているため、為替レートの変動が当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。先物為替予約などによりリスク回避を行っておりますが、すべてのリスクを回避することはできません。

②原材料価格の高騰リスク

 当社グループの製品の主な原材料は、原紙・樹脂等であります。原材料は国内外メーカーから調達しておりますが、原油価格が高騰し原材料の価格が上昇した場合は当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)情報セキュリティに関するリスク

 当社グループは、ビジネスソリューション事業(データプリントサービス等)やネット通販事業において、顧客の個人情報を取り扱っております。プライバシーマークを取得し、顧客情報の管理には十分留意しておりますが、サイバー攻撃等による情報セキュリティ事故が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い、法的罰則等により、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)製造物責任に関するリスク

 当社グループは定められた品質管理基準に従って、各種の製品を製造しております。製品単位ごとに品質チェックを実施し、欠陥が生じないようにするための体制を構築しておりますが、それにもかかわらず何らかの欠陥が生じた場合は、顧客の信頼の喪失、賠償金の支払い等が発生する可能性があります。製造物責任についての保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を補填できるという保証はなく、当社グループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)災害等に関するリスク

 当社グループはすべての設備について定期的な点検を実施しておりますが、台風、地震などの自然災害、火災・停電などの事故が発生した場合、生産が中断することを防止できる保証はありません。当社グループの生産設備は国内外に点在しておりますが、これらの所在地において大規模な災害が発生した場合は、当社グループの生産能力が著しく低下し、改修に多額の費用が発生する可能性があります。災害等に備え保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する損害額を補填できるという保証はなく、当社連結業績に影響を及ぼす可能性があります。

 こうしたことから、影響額を最小限にとどめるべく当社グループはBCPの観点からBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業の生産拠点を各地に分散しており、またデータセンターの活用など災害に備えた対応を行っております。

 

(6)コンプライアンスに関するリスク

 当社グループはグループ倫理規範やコンプライアンス・マニュアルを制定し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めておりますが、2019年10月に当社は、日本年金機構の入札に関して独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会による立ち入り検査を受けました。その結果、2022年3月3日に公正取引委員会より排除措置命令及び課徴金納付命令を受けました。

 当社では命令を受けた事実を厳粛に受け止め、引き続き従業員教育の徹底などを通じて、コンプライアンス体制の一層の強化に努めてまいります。

 

(7)関係会社に関するリスク

 当社グループは経営資源を有効活用し収益基盤の多様化を進めるため、グループのシナジーを発揮し企業価値向上に取り組んでおります。しかしながら、関係会社各社の業績が著しく悪化し、将来にわたって事業が計画どおりに展開しないと判断された場合又は株式の時価が下落した場合には、関係会社株式の減損処理の必要に迫られます。その場合には当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)固定資産の減損に関するリスク

 当社グループは保有する固定資産について、固定資産の時価が著しく下落した場合や収益性が低下した場合には減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

 

(9)気候変動に関するリスク

 気候変動については、当社の主要商品類の一つが紙製品であることから重要なリスク要因として認識しており、TCFDの枠組みに沿った対応を進めております。

 原材料に関しては気候変動の影響を直接的に受けることが予測され、調達方法等を常に見直しをしております。温室効果ガス(GHG)に関してはその排出量を把握し、HPにおいて開示しております。

 

 

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