業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)

当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の新たな変異株の発生による感染再拡大により緊急事態宣言等が続くなか、ワクチン接種の普及により経済活動の正常化が期待され、個人消費についてサービスを中心に持ち直しの動きがみられました。一方で、米中対立やウクライナ情勢などの地政学的リスクは、コロナ禍における原油や原材料価格の上昇、物流費の高騰、サプライチェーンの分断を悪化させており、国内外の感染症の動向と併せて先行きは依然として不透明な状況が続いております。

このような経済環境のなか、当社グループの事業基盤であります水産、水産加工・流通、食品の各分野におきましても、度重なる緊急事態宣言の発出等を受け、物流の混乱、国内外での水産物の需要・供給の変化やその影響による仕入価格の上昇、営業活動の制限による仕入や販売への影響で厳しい環境下にありましたが、感染者数の減少による経済活動の回復にともない、水産物の販売は堅調に推移いたしました。

こうした情勢のもとで、当社グループは、3ヵ年経営計画「第134期中期経営計画(これからの100年に向かって)」の最終年度として、「浜から食卓まで」を網羅し繋ぐ当社グループならではの強みを生かした営業活動に努めるとともに、事業横断による人材と組織の連携強化を図ってまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,154億69百万円前連結会計年度比21億52百万円の増加となりました。営業損益は32億1百万円の利益となり前連結会計年度比10億23百万円の増加となりました。経常損益は36億11百万円の利益となり前連結会計年度比12億49百万円の増加となりました。

特別損益におきましては、特別利益として2億98百万円を計上し、特別損失として1億31百万円を計上いたしました結果、親会社株主に帰属する当期純損益は27億54百万円の利益となり前連結会計年度比12億62百万円の増加となりました。

 

セグメント別の概況は次のとおりであります。

<食品事業>

すり身部門では、北海道における原料の水揚げが安定していたことに加え、国内すり身の生産が順調に推移したことにより、売上、営業利益ともに増加いたしました。鮮凍水産物部門では、カニは未だ外食・観光業界向け販売が低迷する一方で、通販向け販売が堅調に推移し、動向を踏まえた効率的な買付を行ったことで、売上、営業利益ともに増加いたしました。北方凍魚および助子は、海外における物流の混乱などが見られたものの、マーケット動向を慎重に判断し、採算重視の販売に努めました結果、売上は減少いたしましたが、営業利益は増加いたしました。加工食品部門では、ツナや量販店向け切身・干物、煮魚・焼き魚において、前年度の巣ごもり需要の反動減がありましたが、養殖銀ザケや寿司種の販売が順調に推移したことで、売上は減少いたしましたが、営業利益は増加いたしました。なお、当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」等を適用したことにともない、水産物を加工販売する当事業において、売上高に大きく影響を受けております。

これらの結果、売上高は725億83百万円となり前連結会計年度比6億13百万円の増加となりました。セグメント損益は22億59百万円の利益となり前連結会計年度比8億68百万円の増加となりました。

<海洋事業>

漁網・漁具資材部門では、依然として北海道沿岸における水揚げ不振による資材購買意欲減退の影響に加え、官公庁向け漁具資材においても新型コロナウイルス感染症の影響による水産資源調査の見送りなどにより、売上、営業利益ともに減少いたしました。船舶・機械部門では、船体一括案件の受注や船舶用機器類の販売は引き続き厳しい状況のなか、船用品の販売が増加したことで、売上は減少いたしましたが、営業利益は増加いたしました。養殖部門では、前年度から成魚や養殖用資材の販売も回復し、配合飼料などの販売も堅調に推移したことから売上、営業利益ともに増加いたしました。

 

これらの結果、売上高は184億14百万円となり前連結会計年度比7億94百万円の増加となりました。セグメント損益は3億71百万円の利益となり前連結会計年度比2億61百万円の減少となりました。

<機械事業>

機械事業におきまして、国内では巣ごもり需要の継続や人手不足による食品機械への設備投資の拡大、さらには感染リスク回避のための省人化により、水産および総菜加工、豆腐業界などの各業界における受注が幅広く進みました結果、売上、営業利益ともに増加いたしました。海外では、新型コロナウイルス感染症の影響により、営業活動の制限や機械の据付への遅延が続いているものの、前年度に比較すると制限が緩和されており、米国向け豆腐生産設備や台湾向け製麵機設備などの大型案件の受注を獲得いたしました結果、売上、営業利益ともに増加いたしました。

これらの結果、売上高は127億85百万円となり前連結会計年度比21億30百万円の増加となりました。セグメント損益は12億39百万円の利益となり前連結会計年度比4億43百万円の増加となりました。

<資材事業>

資材事業におきまして、化成品部門では、主力の住宅用部材シートや印刷用フィルムにおける前年度の新型コロナウイルス感染症の影響による落ち込みが徐々に回復基調にあり、包装資材においても引き続き好調に推移いたしました結果、売上、営業利益ともに増加いたしました。農畜資材でも、肥料・資材の販売が回復してきており、売上、利益ともに増加となりました。なお、当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」等を適用したことにともない、原反を加工販売する当事業において、売上高の減少に大きく影響を受けております。

これらの結果、売上高は87億49百万円となり前連結会計年度比13億5百万円の減少となりました。セグメント損益は4億56百万円の利益となり前連結会計年度比1億23百万円の増加となりました。

<バイオティックス事業>

バイオティックス事業では、大手健康食品メーカー向け「アグリマックス」や「イムバランス」の素材および薬局向けOEM商品の販売が堅調に推移いたしました結果、売上高は3億71百万円となり前連結会計年度比15百万円の増加となりました。セグメント損益は57百万円の利益となり前連結会計年度比10百万円の増加となりました。

<物流事業>

物流事業では、断続的な緊急事態宣言などにより酒類・菓子の出荷が落ち込んだことによる配送業務の減少に加え、燃料高騰による車両の経費負担増などが影響するなか、業務効率の改善に取り組んだものの、売上高は24億56百万円となり前連結会計年度比1億3百万円の減少となりました。セグメント損益は11百万円の利益となり前連結会計年度比26百万円の減少となりました。

<その他>

その他の事業といたしまして、不動産の賃貸、人材派遣業などを行っており、売上高は1億8百万円となり前連結会計年度比6百万円の増加となりました。セグメント損益は76百万円の利益となり前連結会計年度比9百万円の増加となりました。

 

 

 

(財政状態)

資 産

当連結会計年度における資産の部は748億63百万円となり、前連結会計年度比96億33百万円の増加となりました。これは、主として、現金及び預金の減少37億75百万円、売掛金の増加25億26百万円、商品及び製品の増加67億45百万円などによるものであります。

負 債

負債の部は547億97百万円となり、前連結会計年度比69億14百万円の増加となりました。これは、主として支払手形及び買掛金の増加12億73万円、短期借入金の増加66億15百万円などによるものであります。

純資産

純資産の部は200億66百万円となり、前連結会計年度比27億18百万円の増加となりました。これは、利益剰余金の増加24億30百万円などによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、55億71百万円前連結会計年度比40.0%の減)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益37億78百万円、売上債権の増加34億65百万円、棚卸資産の増加68億6百万円、仕入債務の増加12億51百万円などにより55億39百万円のマイナスとなりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出27億97百万円などにより、24億33百万円のマイナスとなりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額65億51百万円、長期借入金の返済による支出14億87百万円などにより、42億19百万円のプラスとなりました。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 令和2年4月1日

  至 令和3年3月31日

当連結会計年度
(自 令和3年4月1日
    至 令和4年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

前年同期比(%)

食品事業

71,970

72,583

0.8

海洋事業

17,619

18,414

4.5

機械事業

10,655

12,785

19.9

資材事業

10,055

8,749

△12.9

バイオティックス事業

355

371

4.4

物流事業

2,559

2,456

△4.0

その他

102

108

6.4

合計

113,317

115,469

1.8

 

(注)1 セグメント間取引については、相殺処理しております。

 

b.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 令和2年4月1日

  至 令和3年3月31日

当連結会計年度
(自 令和3年4月1日
    至 令和4年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

前年同期比(%)

食品事業

59,701

68,495

14.7

海洋事業

13,257

13,679

3.1

機械事業

6,742

8,205

21.7

資材事業

9,415

8,252

△12.3

バイオティックス事業

110

96

△13.1

その他

29

34

17.7

合計

89,257

98,764

10.6

 

(注)1 セグメント間取引については、相殺処理しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症による会計上の見積りへの影響については、入手可能な情報に基づき見積りを行っております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、3ヵ年経営計画第134期中期経営計画(これからの100年に向かって)」の最終年度として、人材と組織の連携強化を図るとともに、「浜から食卓まで」をカバーした当社グループならではの強みを生かしたきめ細かな営業活動に努めてまいりました。

 

経営成績等の分析

a.財政状態の分析

財政状態の分析につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

b.経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績は、売上高につきましては、1,154億69百万円前連結会計年度比1.9%増)となりました。損益につきましては、営業損益は32億1百万円の利益前連結会計年度比47.0%増)、経常損益は36億11百万円の利益前連結会計年度比52.9%増)、親会社株主に帰属する当期純損益は27億54百万円の利益前連結会計年度比84.6%増)となりました。

(売上高及び営業利益)

「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

(営業外損益)

営業外損益は、当連結会計年度は4億10百万円の利益(前連結会計年度は1億84百万円の利益)となりました。これは主に、営業外収益として受取配当金1億83百万円及び持分法による投資利益5億23百万円の計上があるものの、営業外費用として支払利息3億6百万円などの計上があったことによるものであります。

(特別損益)

特別損益は、当連結会計年度は1億67百万円の利益(前連結会計年度は3億6百万円の損失)となりました。これは主に、特別利益として関係会社株式売却益1億49百万円及び補助金収入1億8百万円の計上があるものの、特別損失として固定資産圧縮損1億8百万円などの計上があたことによるものであります。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

親会社株主に帰属する当期純損益は、当連結会計年度は27億54百万円の利益前連結会計年度は14億91百万円の利益)となりました。

c.キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品及び原料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、事業上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。必要な資金については、銀行借入またはコミットメントラインの利用によって流動性を保持しております。当連結会計年度末における有利子負債の残高は食品事業における棚卸資産が増加したことを主な要因として346億62百万円となり、前連結会計年度末比48億69百万円増加しましたが、当連結会計年度末のコミットメントライン未実行額120億円を確保している他にも各金融機関と個別に当座貸越契約を締結しており、資金の流動性は十分に保持されております。また、食品事業の北海道製造子会社における大規模投資等、投融資の長期的な資金については設備投資・事業投資計画に基づき、市場金利動向や既存長期借入金等の返済時期を総合的に勘案し、社債および長期借入金を個別に調達することによって流動性を保持しております。一方で事業活動に十分な流動性の確保を目的として当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は55億71百万円となっております。

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、3ヵ年経営計画「第134期中期経営計画(これからの100年に向かって)」の最終年度として、「浜から食卓まで」を網羅し繋ぐ当社グループならではの強みを生かした営業活動に努めるとともに、事業横断による人材と組織の連携強化を図ってまいりました。新型コロナウイルス感染拡大防止に努めつつ、各事業部門においても目標達成のための施策遂行に注力し、食品事業では鮮凍水産物部門(助子、北方凍魚)を中心に採算重視の販売に努め、海洋事業では既存事業領域の見直しと合わせ、新規事業にあたり部門を横断した営業活動を推進し、機械事業および資材事業では更なる営業基盤の強化や顧客の開拓に努めてまいりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,154億69百万円、営業利益32億1百万円、経常利益36億11百万円、ROE14.8%となり、本中期経営計画の最終年度目標値である売上高1,300億円、営業利益21億円、経常利益23億円、ROE8%以上に対して、「収益認識に関する会計基準」等を適用した影響により、売上高は計画未達となりましたが、利益面においては目標値を大きく上回る結果となりました。

 

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