課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当該有価証券報告書に記載された将来に関する事項について、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 経営方針

当社グループは、創業以来の社是である「幸せ(しあわせ)」を体現すべく、「顧客の課題解決に応える」ソリューション提供カンパニーでありたいと考えております。業績伸長を通じて企業価値を向上させ、顧客、仕入先、従業員、株主、そして社会というステークホルダーの「幸せ」を実現するとともに、顧客と社会にとってなくてはならない存在を目指します。そのための成長戦略に加え、次世代のリーダー育成を柱とした人材育成を強化してまいります。

 

当社グループのセグメント毎の社会的使命(ミッション)は以下のとおりであります。

 ① 建機事業

 災害復旧・防災活動、国土強靭化へのインフラ整備取組支援のほか、ICT・技術提案等により建設業界の諸問題解決を支援してまいります。

 

 ② 商事事業

 カラオケによる人々の歌うことの喜びを提供し、高齢化社会における介護業界および介護従事者への支援を継続してまいります。

 

 ③ 不動産事業

   快適なオフィス環境、住空間、ホテルでの寛ぎの提供を通じて社会に貢献してまいります。

 

(2) 経営戦略等

当社グループは、目指すべき姿を実現するために中長期的なグループの経営戦略として、「2025中期経営計画」 (2023年2月期~2025年2月期)を策定し、堅固な財務基盤の上に第二の創業を目指して「安定から成長へ」をキーワードに中長期的な成長戦略を進めてまります。

 ① 数値目標(2025年2月期 計画)

   連結売上高   925億円

   連結営業利益  80億円

   EBITDA       140億円

   ROE           5.0%

 

 ② セグメント別事業方針

   (建機事業)

    ・i-Constructionの推進

    ・店舗ネットワークの拡充

    ・レンタル部門と商社販売部門のシナジー創出

    ・自社ブランド「MEIHO」強化

   (商事事業)

    ・カラオケ事業の維持拡大

    ・介護事業の強化

   (不動産事業)

    ・安定収入の確保

    ・保有資産のバリューアップと顧客満足度の向上

    ・宅地開発分譲事業

 

 

 ③ 成長投資と株主還元の両立

当社グループは、株主への利益還元を重要な経営課題と認識しており、安定した配当を継続していくことを基本方針としております。この基本方針をもとに株主とのエンゲージメントを高めることを目的として、2023年2月期以降2025年2月期までの3カ年において毎年、配当と自己株式購入を含めた総還元性向を100%とし、株主還元を強化してまいります。

    一方、これまで蓄積した資本を活用して、成長のために次の施策を積極的に行ってまいります。

      ・M&A投資(予算150億円)

      ・建機レンタル拠点のネットワーク拡充(目標年間5店舗)

      ・人的資本への投資(人員増強、人材成長支援)

      ・環境対応型建設機械への投資

      ・介護事業拡充のための投資

 

 ④ 人的資本経営の推進

当社グループは、社員から創造されるビジネスにより成り立っており、人材こそが企業成長の原動力であるとの認識を持っております。

その認識のもと当社グループにおいては、未来への基盤づくりとして人材育成に積極的な投資を行っております。具体的には新入社員に対するマンツーマンでのインストラクター制度及びフォロー研修、中堅社員研修、ニューリーダーを目指す社員向け研修、新任店長研修、職種別研修等、社内研修の充実化を図っており、個々の社員が持てる能力を最大限に発揮できる制度及び環境の整備を推進しております。また各種資格取得に対する金銭的支援、海外人材の受け入れ、女性活躍推進チーム設置による具体的施策の推進等、多様な人材の採用並びに多様な働き方の提供や能力開発制度の整備を行っております。

福利厚生面では、福利厚生表彰・認証制度実行委員会が表彰・認証する「ハタラクエール2022」において、福利厚生の充実・活用に力を入れる企業・団体・自治体として当社が「福利厚生推進法人」に認証されたほか、社員が病気や事故で就業が不可能になった場合に備えて、長期療養時収入補償制度(GLTD制度)を導入し、社員が安心して働ける職場づくりの整備に積極的に取り組んでおります。

さらに社員の処遇面では、当事業年度も所得拡大促進税制の適用を受ける等、社員の処遇改善にも積極的に取り組んでいるところであります。

今後も社員の処遇改善や人員の増強と並行しながら、各種施策により社員とのエンゲージメントを深め、グループ内の人材育成及び働き方改革を一層推進してまいります。

 

 ⑤ サステナビリティへの取り組み強化

当社グループは、ESGを含むサスティナビリティを巡る取組みについて、重要な経営課題であるとの認識を持っております。E(Environment)の環境面においては、当社グループの主要事業である建設機械レンタル事業は顧客に対して「必要な時に、必要なものを、必要なだけ」ご提供をする「シェアリング・エコノミー」ビジネスであります。また当社グループで活用を終了した機械や国内ネットワークから調達した中古建設機械を輸出し、海外で再利用するという循環型ビジネスを行っております。これらは環境への負荷軽減に貢献するという当社グループの主要な事業であります。さらに2021年11月に公表しておりますとおり、全国のオフィスにおいてグリーンエネルギーへの切り替えを順次進めており、2022年5月末を目途に完了する予定でおります。これにより電力量では年間約206万KWhがグリーンエネルギーに切り替わり、排出量では年間約754tのCO2が削減される予定でおります。さらに当社グループは、新設設備には太陽光発電設備を順次設置しております。

今後も地球環境問題が人類共通の課題であるとの認識のもと、グループ一丸となり持続可能な社会の実現に貢献することを目指して、環境に配慮した活動を強化してまいります。

 

 

(3) 対処すべき課題

今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の変異株が出現したことによる世界規模での拡大によって世界各国で緊急的な対応に追われており、引き続き先行き不透明な状況で推移するものと予測しております。これに加えて、ロシア・ウクライナ情勢の緊張が続いており、原油価格の高騰、国際物流への影響も懸念され、今後さらなる混乱が予想されております。

一方、国内では世界情勢の影響が懸念されるものの、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せており、経済の本格的な回復が期待されております。当社グループが主力としている建機業界においても、民間設備投資は持ち直しの動きが見られ、公共投資も国土強靭化対策等により引き続き堅調に推移するものと予想しております。

こうした中、当社グループでは2025年2月期を最終年度とする「2025中期経営計画」を策定し、「安定から成長へ」をキーワードとして各事業を推進してまいります。

 

① 中核事業である建機事業においては、災害の復旧・復興工事、公共インフラの老朽化対策、土木建設の担い手不足等の社会的課題に対応するため、国内レンタルネットワークの拡充、ICT・技術提案、環境対応型を含むレンタル資産の高水準投資を積極的に行ってまいります。

 

② チャレンジ事業である商事事業においては、カラオケ事業は業界独自の商社としてニッチなポジションを確保しつつ、人々の「歌う場」を支える業界のサポートを行ってまいります。介護事業は介護機器レンタルの出店エリアを拡充するとともに、介護人材や介護施設不足という社会的課題を解決するための事業に積極的な投資を行ってまいります。

 

③ 安定収益事業である不動産事業においては、人々へ良いオフィス環境、良い住環境及び寛ぎの環境を提供することを使命に、不動産賃貸業は堅実な保有に努め保有資産のバリューアップを図ることで安定的な収益を確保しつつ、宅地開発事業は優良案件の獲得に努めて推進してまいります。

 

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