当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 事業内容について
当社グループ売上高の約99%を占める宝飾事業においては、消費者の節約志向や激しい企業間競争といった厳しい事業環境の中、富裕層への高額品販売やインバウンド売上等による堅調な販売動向に支えられていたものが一変、消費税の増税によるマイナスの影響に加え、新型コロナウイルス拡散防止措置の今後の動向が不透明である等、さらに厳しい事業環境となっております。
当社グループは、様々な年齢層にマッチしたジュエリーを提供し、かつ、販売形態も百貨店向け卸売事業、従来型卸売事業、直営小売事業、あるいは他社のOEM生産等多岐に亘っており、外部経済環境、宝飾品業界の動向および顧客の嗜好等の外的要因の短期変化にも即応すべく顧客満足度の高い自社商品やブランドの開発により優位性、グループ事業全体のシナジー効果を高め、あらゆる角度から売上増大、収益の確保に努めております。
(2) 販売費及び一般管理費について
ジュエリーの販売活動においては、ある程度の販売費(広告宣伝費、催事の会場費・マネキン費、ライセンスブランド商品のロイヤリティ等)が売上獲得のため必要でありますが、販売費と売上高の適正なバランスを維持し、利益率向上のため、販売費及び一般管理費の効率的な支出となるよう取り組んでおります。
(3) 貸倒債権の発生リスクについて
安定的な収益確保のためには、売上高の増大、販管費の節減のほかに貸倒債権発生の防止が重要な要素となっており、取引分散度を高めるとともに、与信管理の徹底に取り組んでおります。
(4) 為替相場、地金相場の変動リスクについて
当社グループの取引高の内、約14億円が輸出入取引(ダイヤモンド、色石等)となっており、通貨はUSドル建、ユーロ建です。
(5) 有利子負債依存度について
当社グループは、営業活動の運転資金につき、一部は自己資本で賄っており、残りは銀行借入等により調達しております。総資産額に占める有利子負債の割合は、直近では約39.6%となっており、当社グループの経営成績は将来の金利変動により影響を受ける可能性があります。
有利子負債依存の状況は、次のとおりであります。
|
令和2年3月期 |
令和3年3月期 |
令和4年3月期 |
総資産(百万円) |
24,099 |
23,607 |
23,863 |
有利子負債(百万円) |
9,297 |
9,267 |
9,450 |
有利子負債依存度(%) |
38.6 |
39.3 |
39.6 |
(6) 新型コロナウイルス感染症に関するリスク情報
当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症の再拡大により、度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が長期間に渡り実施され、経済活動が制限されたことで消費動向が低調となったのち、ワクチン接種が進んだことで回復傾向も見られましたが、オミクロン株の流行に伴い、年明け以降は人の流れや個人消費に減速が見られるなど、景気回復の足取りは一進一退を繰り返す状況となりました。翌連結会計年度についても、新型コロナウイルス感染症による事業及び翌期業績への影響は先行き不透明である一方で、ワクチン接種の進捗等の対策により感染がピークアウトすることで、一般の社会経済活動の正常化が期待され、ジュエリー業界における販売店舗の営業自粛や外出自粛等が減少することで、売上が回復基調へ向かっていくことが期待されております。しかしながら、このような仮定の不確実性は高く、新型コロナウイルス感染症の収束時期や経済環境への影響が想定以上に長期化、深刻化した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に相当額の影響を及ぼす可能性があります。
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