業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 また、当社グループは小売及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当社グループでは普段の暮らしを支える社会インフラとしての役割を果たすべく、総合ディスカウントストアの強みである生活必需品を中心とした幅広い品揃えと低価格で、お客様の暮らしを応援してまいりました。一か所で短時間に買い物ができる「ワンストップショッピング」を実現するため、お客様の生活スタイルの変化に合わせた品揃えの拡大や買い物しやすい商品のレイアウトなど、便利な買物環境の強化にも取り組んでまいりました。

 サービス面では、いつ来ても安い「エブリデイ・ロープライス(EDLP)」の実現にチャレンジいたしました。2021年3月からは5千品目の値下げ、月1回のクレジットカード会員向け割引セールの廃止に加え、アプリやSNSを使った販売促進活動にも注力し、EDLP強化に努めてまいりました。また、お客様、従業員の安全・安心を最優先し、店内設備の定期的な消毒に加え、就業前の体温チェックや体調報告など感染症拡大の予防を継続しております。

 商品部門別には、家電部門やアパレル部門が苦戦した一方、外出自粛の生活が続いたことを反映し、ペット用品、園芸用品が伸長したライフスタイル部門、菓子や酒、調味料などを中心に食品部門が堅調に推移しました。また、外出の機会も徐々に増えてきたことから、不織布マスクやオーラルケア用品が伸長したHBC部門も底堅く推移しました。

 店舗は、2021年12月に福岡県糸島市に「ミスターマックス糸島店」を出店しました。開店以来、計画を上回るペースで売上が推移しております。この出店に伴い、2022年2月末において58店舗を展開しております。

 以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、差入保証金が増加した一方、建物及び構築物が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ90百万円減少し、822億16百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、未払法人税等が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ19億32百万円減少し、525億10百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ18億42百万円増加し、297億6百万円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、営業収益(売上高+営業収入)1,248億31百万円(前期比94.7%)、営業利益44億87百万円(前期比74.6%)、経常利益43億46百万円(前期比75.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益28億53百万円(前期比80.5%)と減収減益になりましたが、一昨年前に比べ、荒利益率が1%改善したことに加え、コスト削減を徹底した結果、営業利益の一昨年比は約1.8倍、経常利益は一昨年比約1.9倍となり収支構造改革が進みました。

 

c.セグメントごとの経営成績

 当社グループは、小売及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、法人税等の支払額、敷金及び保証金の差入による支出、有形固定資産の取得による支出などの要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益が43億7百万円となったことや、長期借入れによる収入、社債の発行による収入等により、前連結会計年度末に比べ12百万円増加し、当連結会計年度末には28億87百万円となりました。

 

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益が43億7百万円となり、減価償却費23億40百万円、法人税等の支払額29億4百万円などにより、営業活動により得られた資金は35億16百万円(前期比37.7%)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 敷金及び保証金の差入による支出19億86百万円、有形固定資産の取得による支出6億42百万円などにより、投資活動の結果使用した資金は27億74百万円(前期比189.0%)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 長期借入金の返済による支出75億6百万円、配当金の支払額10億26百万円、リース債務の返済による支出7億7百万円などにより、財務活動の結果使用した資金は7億36百万円(前期比9.8%)となりました。

 

③ 仕入及び販売の実績

 当社グループは小売及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。

 

a. 仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績を部門別に示しますと、次のとおりであります。

 なお、下記の金額には消費税等は含まれておりません。

部門別

当連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

食品

35,517

95.7

HBC

19,074

93.7

家電

13,520

89.0

ライフスタイル

12,333

97.1

ホームリビング

8,141

97.4

アパレル

4,738

90.9

相殺消去

△7

98.6

合計

93,319

94.3

 

b. 販売実績

 下記の金額には消費税等は含まれておりません。

1)地区別売上高

 当連結会計年度の販売実績を地区別に示しますと、次のとおりであります。

地区別

当連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

売上高(百万円)

前年同期比(%)

九州地区

75,596

94.1

中国地区

13,807

93.4

関東地区

29,588

96.3

その他

992

91.0

相殺消去

△10

98.3

合計

119,975

94.5

(注)1.当連結会計年度において、糸島店(福岡県糸島市)を開店いたしました。

2.「その他」は、インターネット販売等の売上高です。

 

2)部門別売上高

 当連結会計年度の販売実績を部門別に示しますと、次のとおりであります。

部門別

当連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

売上高(百万円)

前年同期比(%)

食品

42,992

96.6

HBC

24,405

96.4

家電

17,522

89.9

ライフスタイル

16,502

96.1

ホームリビング

11,611

92.6

アパレル

6,897

87.1

その他

53

1,134.5

相殺消去

△10

98.3

合計

119,975

94.5

 

3)単位当たり売上高

項目

当連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

前年同期比(%)

売上高(百万円)

119,975

94.5

売場面積(㎡)

326,637

100.6

1㎡当たり売上高(百万円)

0.3

94.0

従業員数(人)

2,487

98.6

1人当たり売上高(百万円)

48

95.9

(注)1.従業員数には、パートタイマー、アルバイト、嘱託社員及び人材会社からの派遣社員を含んでおります。

2.売場面積及び従業員数は、いずれも期中平均であります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績等

1)財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ90百万円減少の822億16百万円(前連結会計年度末は823億6百万円)となりました。

 流動資産は、170億12百万円(前連結会計年度末168億6百万円から当連結会計年度末170億12百万円)となりました。これは主として商品が2億3百万円増加したことなどによるものであります。

 固定資産は、652億3百万円(前連結会計年度末655億円から当連結会計年度末652億3百万円)となりました。これは主として建物及び構築物が10億38百万円減少したことなどによるものであります。

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ19億32百万円減少の525億10百万円(前連結会計年度末は544億43百万円)となりました。

 流動負債は、267億17百万円(前連結会計年度末301億15百万円から当連結会計年度末267億17百万円)となりました。これは主として未払法人税等が15億40百万円減少、1年内返済予定の長期借入金が11億53百万円減少したことなどによるものであります。

 固定負債は、257億93百万円(前連結会計年度末243億27百万円から当連結会計年度末257億93百万円)となりました。これは主として社債が17億14百万円増加したことなどによるものであります。

(純資産合計)

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ18億42百万円増加の297億6百万円(前連結会計年度末は278億63百万円)となりました。

2)経営成績

(営業収益)

 営業収益は、新型コロナウイルス感染症による需要が一巡したことなどから、既存店売上高が前期比93.9%となったことなどにより、1,248億31百万円(前期比94.7%)となりました。

(営業利益)

 営業利益は、44億87百万円(前期比74.6%)となり、売上高営業利益率は、3.7%となりました。

(経常利益)

 経常利益は、43億46百万円(前期比75.6%)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 親会社株主に帰属する当期純利益は、28億53百万円(前期比80.5%)となり、1株当たり当期純利益は、85円97銭となりました。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、小売及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資金需要のうち主なものは、商品の仕入並びに販売費及び一般管理費等の営業費用のほか、店舗等の設備投資資金及びシステム投資資金であります。これらの資金需要に対する財源は、自己資金及び金融機関からの借入を基本としており、十分な手元流動性を確保しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。

 連結財務諸表における報告数値のうち一部の数値については、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる見積りを基にその算出を行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)に記載しております。

 なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響は、収束時期を見通すことが依然困難な状況にあるものの、当社グループの事業活動及び業績への影響は限定的であることから、本連結財務諸表における重要な会計上の判断及び見積りの変更は見込んでおりません。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、売上高営業利益率を重要な経営指標と考えております。当連結会計年度の売上高営業利益率は中期的な目標である5.0%を下回り3.7%となりました。売上高営業利益率のさらなる向上のために「エブリデイ・ロープライス(EDLP)を実現する徹底したローコスト運営」、「商品を通じた価値の提供」、「マルチフォーマットの開発」及び「持続可能な社会づくりへの貢献」などの施策によって営業利益高の拡大に努めてまいります。詳細につきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

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