業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

 当期におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により景気は緩やかな回復が続きましたが、海外経済の動向・政策に関する不透明感や国内での豪雨・台風・地震などの相次ぐ自然災害を受け、消費者マインドは停滞感が続きました。

 

 このような状況の下、当社グループは、中期経営計画(2017年度~2021年度)の2年目として、計画に基づく事業展開を推進いたしました。

 

 当期におきましては、3月の原宿ゼロゲート開業や4月の川崎ゼロゲート(仮称)の出店決定、8月の京都ゼロゲート全館オープンに加え、9月には三宮ゼロゲートを開業するなど都市部における拠点開発を着実に進行させました。また、2019年3月に開業した錦糸町パルコに続き、サンエー浦添西海岸 PARCO CITY、川崎ゼロゲート(仮称)、新生渋谷パルコなど2019年度の開業物件の準備を進めました。

 パルコ店舗事業では、商業施設競合の激化やアパレル企業のEC拡大などの外部環境や、消費者価値観の変化を捉え、テナント構成の再編やアイテムの拡充、新進テナントの導入に向けた取り組みを強化したほか、パルコ公式スマートフォンアプリ『POCKET PARCO』やオンラインストア『PARCO ONLINE STORE』をリニューアルし、顧客視点での買い物の楽しさや利便性向上に向けた再構築をいたしました。また、総合空間事業では、当社グループ連携のもと工事受注が増加し、業績が順調に推移いたしました。

 

 この結果、当社グループの当期における業績は、前期に専門店事業における不採算店舗を閉鎖したことなどにより営業収益は899億69百万円(前期比98.2%)となりました。また、2019年度における宇都宮パルコ・熊本パルコの営業終了に伴う損失や、その他の店舗の減損損失などをその他の費用として計上したことなどから営業利益は54億25百万円(前期比46.3%)、税引前利益は50億49百万円(前期比44.1%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は33億70百万円(前期比43.2%)となりました。

 また、当連結会計年度末における資産合計は2,753億69百万円となり、前連結会計年度末に比べ135億34百万円増加いたしました。当連結会計年度末における負債合計は1,484億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ129億36百万円増加いたしました。当連結会計年度末における資本合計は1,269億8百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億97百万円増加いたしました。

 

 当期におけるセグメント別の状況は次のとおりです。

 

<ショッピングセンター事業>

 ショッピングセンター事業の営業収益は511億17百万円(前期比99.5%)、2019年度における宇都宮パルコ・熊本パルコの営業終了に伴う損失や、その他の店舗の減損損失などをその他の費用として計上したことなどから営業利益は51億42百万円(前期比46.9%)となりました。

 なお、パルコテナント取扱高(※1)は2,466億円(前期比98.9%)となりました。

 パルコ店舗事業につきましては、2019年3月にオープンした錦糸町パルコをはじめ、秋に開業予定の新生渋谷パルコなどの開業物件の準備を進めました。商業施設競合の激化やアパレル企業のEC拡大などの環境の変化を受け、衣料品を中心に取扱高への影響がある中、消費者価値観や購買行動の変化への対応に向けテナント構成の再編やアイテムの拡充を図るとともに、2019年度開業予定の新生渋谷パルコを見据え、テクノロジーの活用による新しい消費体験や顧客サービスの提供を推進いたしました。また、新進テナントに向けたインキュベーション機能の拡充を目的として、都心型店舗7店舗にインキュベーションスペースとして『UP NEXT』をオープンし、新規企業との取り組みを強化したほか、計12社の支援協力会社との連携・協働のもと、金融・店舗運営・物流生産等の支援をするテナントサポート(スタートアップ)システムを開始いたしました。

 店舗政策につきましては、「都心型店舗(※2)」、「コミュニティ型店舗(※3)」の2類型でのストアブランド進化と確立に向け、以下の政策を実施いたしました。

 

(※1) パルコテナント取扱高は、パルコ店舗におけるテナント売上高であります。

(※2) 都心型店舗は、札幌パルコ、仙台パルコ、池袋パルコ、パルコヤ上野(2017年11月4日開業)、渋谷パルコ(2016年8月8日よりPART1・PART3は一時休業)、静岡パルコ、名古屋パルコ、広島パルコ、福岡パルコとなります。(2019年2月28日現在)

(※3) コミュニティ型店舗は、宇都宮パルコ、浦和パルコ、新所沢パルコ、津田沼パルコ、ひばりが丘パルコ、吉祥寺パルコ、調布パルコ、松本パルコ、熊本パルコとなります。(2019年2月28日現在)

 

[都心型店舗]

 都市型ライフスタイルを享受する高感度な大人に向け、名古屋パルコ・池袋パルコ・広島パルコではマーケット内初出店の人気コスメショップ、カップル消費に対応できるメンズ・レディス複合ショップを導入いたしました。また、各都心型店舗にてコト消費ニーズへの対応に向け、話題性のある食の専門店、レストラン・カフェやサービスを導入したほか、名古屋パルコでは2月にフードホール業態を含む8店舗を増床オープンするなど、新たな顧客層の拡大に貢献いたしました。

 

[コミュニティ型店舗]

 地域密着型をテーマに前期の津田沼パルコ・浦和パルコに続き、ひばりが丘パルコでは上質なスーパーマーケットの導入、新所沢パルコでは食品フロアのリニューアルを行い、マーケット内の幅広い客層に向け豊かな暮らしを彩るアイテムの提案を行ったほか、12月には吉祥寺パルコにて新たにカルチャーの発信拠点として5つのスクリーンを持つミニシアター『アップリンク吉祥寺パルコ』をオープンし、館内での滞在時間をより楽しめるようなワンストップ型商業施設としての機能を拡充し、客層・客数の拡大を推進いたしました。

 

 また、店舗政策共通の強化テーマである化粧品のバラエティアップに取り組むとともに、株式会社大丸松坂屋百貨店が手掛けるセミセルフ型コスメセレクトショップ『アミューズボーテ』を池袋パルコ・津田沼パルコ・仙台パルコに導入し、 J. フロント リテイリンググループ内での連携を強化いたしました。

 

 以上のような取り組みの結果、全店計約37,000㎡を改装し、改装ゾーンのパルコテナント取扱高前期比は全店計116.2%と伸長いたしました。

 

 動員企画につきましては、株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシーとの協業として野性爆弾くっきーによる展覧会『超くっきーランドneoneo』や、人気俳優による『竹内涼真写真展unreleased-photo by Akinori Ito-』を開催したほか、『もうどく展』『におい展』『ざんねんないきもの展』等地元テレビ局との連携イベントを強化し、パルコ各店舗への来店客数・取扱高増加に貢献いたしました。

 

 顧客政策におけるテクノロジーの活用につきましては、パルコ公式スマートフォンアプリ『POCKET PARCO』を11月に大幅リニューアルし、パルコ店舗情報だけでなくパルコの運営する劇場公演やギャラリーなどのコラムを追加したほか、アプリを起点としたパルコ店舗来店やオンラインストアでの購入を促す一気通貫したコマース(販売)の流れを構築し、ショッピングの利便性を強化いたしました。これを機に、パルコの公式通販サイト『カエルパルコ』を『PARCO ONLINE STORE』に名称変更し、パルコ実店舗に出店していないオンライン限定ショップを展開することで、実店舗とは異なった魅力を提案する取り組みを開始いたしました。

 

 インバウンド施策につきましては、海外でのパルコブランド認知拡大に向け、『シブカル祭。』を5月に香港にて開催いたしました。また、人気外国人インフルエンサーを活用したSNS情報発信施策や『Alipay(アリペイ)』など決済手段を活用した施策を実施し、モバイル決済や海外発行クレジットカード等取扱高(※4)は前期比115.2%と伸長いたしました。

 

(※4) モバイル決済や海外発行クレジットカード等取扱高は、既存店の取扱高を比較するため、2017年8月に閉店した大津パルコ、2017年11月に開業したパルコヤ上野の値を含みません。

 

 国内開発につきましては、3月に原宿ゼロゲートの開業、8月に京都ゼロゲートの全館オープン、9月にはゼロゲート業態10店舗目となる三宮ゼロゲートを開業するなど事業拠点拡大を推進いたしました。また、2019年3月にオープンしたリノベーション型開発の錦糸町パルコを先駆けとし、2019年度の開業に向けて、株式会社サンエーとの共同事業によるサンエー浦添西海岸 PARCO CITY、川崎ゼロゲート(仮称)、再開発事業としての新生渋谷パルコの4つの物件について多様な開発手法のもと着実に事業を推進いたしました。

 

 新規事業につきましては、クラウドファンディング事業『BOOSTER(ブースター)』にて、購入型クラウドファンディング国内最大手の株式会社CAMPFIRE(キャンプファイヤー)と業務提携及び出資契約を締結、案件開発・宣伝における共同運営を開始し、インキュベーション機能のさらなる強化に向け事業規模の拡大を推進いたしました。

 

 海外事業につきましては、当社グループの持つコンテンツやノウハウを活かし、タイ・バンコクにて『名探偵コナンカフェ イン バンコク』を現地の飲食企業との連携により展開したほか、ベトナム・ホーチミンにおける複合商業施設開発のコンサルティング業務を推進いたしました。

 

 そのほか、将来に向けた先行的取り組みとして株式会社Psychic VR Lab、株式会社ロフトワークとの共同プロジェクトによる、VR(※5)コンテンツアワード『NEWVIEW AWARDS 2018』を開催し、ファッション・アート分野におけるVR技術活用方法の開拓や、次世代クリエイターの発掘・支援活動を推進いたしました。

 

(※5) VRとはVirtual Realityの略であり、コンピューターによって作られた仮想的な環境をあたかも現実のように体感できる技術であります。

 

<専門店事業>

 専門店事業の営業収益は197億54百万円(前期比93.1%)、営業損失は25百万円(前期営業利益75百万円)となりました。

 株式会社ヌーヴ・エイにつきましては、前期に対して店舗数が減ったことや、インバウンドに関わる環境や年末年始の需要などが変化したことにより営業収益・営業利益ともに前期実績を下回りました。

 

<総合空間事業>

 総合空間事業の営業収益は218億82百万円(前期比102.3%)、営業利益は6億62百万円(前期比101.4%)となりました。

 株式会社パルコスペースシステムズにつきましては、外部クライアントや、パルコテナントからの受注増により営業収益・営業利益ともに前期実績を上回りました。

 

<その他の事業>

 その他の事業の営業収益は63億27百万円(前期比102.8%)、営業損失は2億97百万円(前期営業利益53百万円)となりました。

 株式会社パルコのエンタテインメント事業につきましては、映像事業の新たな拠点となるミニシアター『シネクイント』『アップリンク吉祥寺パルコ』をオープンしたほか、演劇事業で三谷幸喜脚本・演出による外部公演『江戸は燃えているか』や、ももいろクローバーZ出演の『ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?』などが好評を博したことで、事業全体では営業収益は前期実績を上回りました。営業利益は新拠点のオープン経費などがあり新たな取り組みによる原価増を吸収できず前期実績を下回りました。

 株式会社パルコデジタルマーケティングにつきましては、商業施設と専門店のデジタル活用サービスを軸にクライアント開拓を強化し、営業収益・営業利益ともに前期実績を上回りました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は86億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ37億73百万円減少いたしました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、45億29百万円の収入(前連結会計年度は213億86百万円の収入)となりました。これは主に税引前利益50億49百万円に非資金項目となる減価償却費及び償却費の調整や、渋谷パルコの再開発事業に伴う棚卸資産の増加による支出などによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、139億9百万円の支出(前連結会計年度は115億52百万円の支出)となりました。これは主に渋谷パルコの再開発事業に伴う有形固定資産の取得による支出などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、56億10百万円の収入(前連結会計年度は78億97百万円の支出)となりました。これは主に有利子負債による資金調達額の増加などによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

(ⅰ)営業収益実績

 当連結会計年度における営業収益実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年3月1日

至 2019年2月28日)

(百万円)

前期比(%)

ショッピングセンター事業

51,117

99.5

専門店事業

19,754

93.1

総合空間事業

21,882

102.3

その他の事業

6,327

102.8

99,082

99.0

調整額

△9,113

107.2

合計

89,969

98.2

 (注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 調整額は、セグメント間取引消去であります。

 

(ⅱ)パルコテナント取扱高実績

 当連結会計年度におけるパルコテナント取扱高(注)実績をアイテムごとに示すと、次のとおりであります。

アイテムの名称

当連結会計年度

(自 2018年3月1日

至 2019年2月28日)

(百万円)

前期比(%)

衣料品

89,459

94.0

身回品

43,724

100.5

雑貨

39,445

97.2

食品

18,109

109.5

飲食

20,423

104.3

その他

35,436

104.1

合計

246,600

98.9

 (注) パルコテナント取扱高は、パルコ店舗におけるテナント売上高であります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績の分析

(ⅰ)営業収益

<ショッピングセンター事業>におきましては、パルコ既存店の衣料品苦戦により営業収益が減少し、また<専門店事業>において既存店苦戦や拠点減等に伴う売上減により減収、<総合空間事業>におきましては、外部クライアントや、パルコテナントからの受注増により営業収益が増加したことにより、当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ16億51百万円減少(前期比1.8%減)して899億69百万円となりました。

 

(ⅱ)営業原価、販売費及び一般管理費

営業原価は前連結会計年度に比べ4億96百万円減少(前期比0.8%減)して618億61百万円となりました。

販売費及び一般管理費は、本部人件費や委託費等の先行経費の増加により前連結会計年度に比べ4億5百万円増加(前期比2.1%増)して193億84百万円となりました。

 

(ⅲ)営業利益

当連結会計年度の営業利益は、宇都宮パルコ・熊本パルコの営業終了に伴う損失や、その他の店舗の減損損失などをその他の費用として計上したことなどから前連結会計年度に比べ62億87百万円減少(前期比53.7%減)して54億25百万円となりました。

 

(ⅳ)親会社の所有者に帰属する当期利益

当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ44億38百万円減少(前期比56.8%減)して33億70百万円となりました。主な利益減少要因は、営業利益の減少によるものであります。

 

③ 当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末における資産合計は2,753億69百万円となり、前連結会計年度末に比べ135億34百万円増加いたしました。これは主に 渋谷パルコの再開発事業に伴う棚卸資産の増加及び有形固定資産の増加などによるものであります。

当連結会計年度末における 負債合計は1,484億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ129億36百万円増加いたしました。これは主に非流動負債の借入金の増加などによるものであります。

当連結会計年度末における資本合計は1,269億8百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億97百万円増加いたしました。

 

 ④ 資本の財源及び資金の流動性の分析

(ⅰ)キャッシュ・フローの状況

(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。

 

キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2018年2月期

2019年2月期

親会社所有者帰属持分比率

48.2

46.1

時価ベースの親会社所有者帰属持分比率

58.0

39.0

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

2.5

13.6

インタレスト・カバレッジ・レシオ

51.4

8.4

(注)1 各指標の算出方法は以下のとおりであります。

親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産

・時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産

・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

3 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

4 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

5 有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

(ⅱ)資金需要

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループの販売費及び一般管理費、商品・材料等の購入費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、借地借家料・人件費・宣伝費等であります。また、設備資金需要につきましては、店舗の改装・設備の更新・新規開発等があります。

 

(ⅲ)資金調達

当社グループは、調達コストとリスク分散の観点から、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努め、また、グループ各社における余剰資金の運用を図り、資金効率の向上と金融収支の改善に努めております。

 

(ⅳ)重要な資本的支出の予定及びその資金の調達源

「第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画]」に記載のとおりであります。

 

⑤ 翌連結会計年度の見通し

「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](4)対処すべき課題」に記載のとおりであります。

⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因

「2[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。

⑦ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)目標とする経営指標」、達成状況は「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績の分析」に記載のとおりであります。

⑧ 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。

 

(収益の表示方法)

日本基準では、当社グループが当事者として行った取引額および当社グループが代理人として関与した取引額を総額で売上高として表示しておりますが、IFRSでは、代理人として関与したと判断される取引については純額で収益を表示しております。この結果、IFRSでは日本基準に比べて、当連結会計年度の営業収益および営業原価がそれぞれ720百万円減少しております。

 

(減損に関する事項)

日本基準では、減損の兆候がある場合に、減損の認識の判定(割引前将来キャッシュ・フローと帳簿価格の比較)を行った後、減損損失の測定(回収可能価格と帳簿価格の比較)を行います。一方でIFRSでは減損の兆候がある場合、固定資産の回収可能価額が見積られ、回収可能価額が帳簿価額よりも小さい場合、資産又は資金生成単位グループの減損損失を測定いたします。

これらの結果、IFRSでは日本基準に比べて、当連結会計年度の減損損失が1,301百万円増加しております。

 

(表示組替)

日本基準では、営業外収益、営業外費用、特別利益及び特別損失に表示していた項目を、IFRSでは金融収益又は金融費用、その他の営業収益及びその他の営業費用等に表示しております。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得