業績

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

(1) 経営成績

当連結会計年度における全国の新車販売台数は、世界的な半導体不足や新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンなどの影響により車両供給不足が継続し、前年割れの実績となりました。

四半期ごとの新車販売台数の前年同期比は下表の通りであります。(登録日基準)

 

第1四半期

(4月~6月)

第2四半期

(7月~9月)

第3四半期

(10月~12月)

第4四半期

(1月~3月)

通期

(4月~3月)

全国

123.8%

85.2%

80.8%

83.7%

90.5%

都内

134.8%

90.8%

78.3%

86.2%

93.7%

当社グループ

119.4%

87.5%

90.1%

84.4%

92.3%

 

当社グループではこのような状況の中、お客様のニーズに合わせた提案型営業による付加価値向上の取り組みに加え、引き続き新車販売での受注台数の確保、中古車事業・整備事業における拡販および販売費・一般管理費の削減に取り組んでまいりました。

この結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は138,378百万円前年同期比2,064百万円減1.5%減)、営業利益は4,407百万円前年同期比961百万円増27.9%増)、経常利益は4,188百万円前年同期比1,087百万円増35.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,100百万円前年同期比461百万円増28.2%増)となりました。

 

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

① 自動車関連事業

新車販売では車両供給が不足する中、カーオブザイヤー三冠を受賞したノート・ノート オーラのe-POWER車や電気自動車のリーフを中心に受注台数と収益の確保に取り組み増益となりました。また、中古車販売におきましても下取車の減少等により販売台数減となりましたが、中古車市況の好調もあり増益となりました。さらに日産販売会社3社の統合による生産性向上および販売費・一般管理費の削減効果も加わり売上高は131,533百万円前年同期比1,761百万円減1.3%減)、セグメント利益(営業利益)は4,748百万円前年同期比981百万円増26.1%増)となりました。

② 情報システム関連事業

ハードウェア、導入支援サービスなどの売上高は減少したものの、マネージドサービス事業が堅調に推移するとともにアプリケーション開発が伸長した結果、売上高は6,486百万円前年同期比337百万円減4.9%減)、セグメント利益(営業利益)は423百万円前年同期比59百万円増16.3%増)となりました。

③ その他

その他の事業である不動産事業につきましては、賃貸契約の増加および賃料改定などにより売上高は358百万円前年同期比35百万円増10.8%増)、セグメント利益(営業利益)は144百万円前年同期比14百万円増11.3%増)となりました。

 

販売及び仕入の実績は次のとおりであります。

① 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売台数(台)

金額(百万円)

前年同期比(%)

自動車関連事業

 

 

 

 新 車

24.165

65,475

101.0

 中古車

32,224

27,896

94.2

 その他

38,161

98.3

131,533

98.7

情報システム関連事業

6,486

95.1

報告セグメント計

138,020

98.5

その他

358

110.8

合計

138,378

98.5

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

② 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。

なお、仕入実績については、事業の性質上「自動車関連事業」の新車および中古車について示しております。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

自動車関連事業

 

 

 新 車

49,289

95.8

 中古車

20,571

91.6

合計

69,861

94.5

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2) 財政状態
① 資産

当連結会計年度末における総資産は94,759百万円となり、前連結会計年度末に比べ127百万円減少しております。主な内容は、現金及び預金が5,227百万円、商品が1,211百万円、退職給付に係る資産が819百万円増加し、受取手形及び売掛金が2,616百万円、その他流動資産が410百万円、有形固定資産が3,616百万円、投資有価証券が246百万円、繰延税金資産が203百万円、その他投資資産が211百万円減少しております。

② 負債

当連結会計年度末における負債は46,446百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,418百万円減少しております。主な内容は、契約負債が6,431百万円増加し、買掛金が654百万円、短期借入金が3,000百万円、その他流動負債が1,067百万円、長期借入金が2,200百万円、長短リース債務が361百万円、退職給付に係る負債が564百万円減少しております。

③ 純資産

当連結会計年度末における純資産は48,312百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,290百万円増加しております。主な内容は、配当金の支払および収益認識会計基準等の適用による減少がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が1,386百万円増加し、非支配株主持分が151百万円減少しております。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は22,305百万円前年同期比5,227百万円増30.6%増)となりました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動による資金の増加は11,460百万円前年同期比92百万円の収入増)であります。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益が3,829百万円、減価償却費が3,072百万円、売上債権の減少が2,521百万円、契約負債の増加が6,431百万円であり、主な資金の減少は、退職給付に係る資産負債の減少が1,085百万円、棚卸資産の増加が642百万円、仕入債務の減少が466百万円、その他営業活動による支出が1,631百万円、法人税等の支払額が1,118百万円であります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動による資金の減少は2,749百万円前年同期比3,899百万円の支出減)であります。主な資金の増加は、投資有価証券の売却による収入が102百万円であり、主な資金の減少は、有形固定資産の取得による支出が2,269百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出が410百万円、その他投資活動による支出が170百万円であります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動による資金の減少は3,484百万円前年同期は4,209百万円の収入)であります。主な資金の減少は、1年内を含む長短借入金の返済・収入の差引による支出が2,701百万円、リース債務の返済による支出が357百万円、配当金の支払による支出が265百万円、その他財務活動による支出が121百万円であります。

 

当社グループの資本の財源につきましては、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにおいて11,460百万円の資金の増加があり、十分な投資余力を有しております。

資金の流動性につきましては、経常運転資金にも十分対応できる程度の資金を有しております。また、資金の流動性に一部支障をきたす事象が発生した場合にも、金融機関との間で締結している当座貸越契約およびコミットメントライン契約を利用することで一定の流動性を維持できると判断しております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

 

(5) 新型コロナウイルス感染症の影響について

新型コロナウイルス感染症が翌連結会計年度の経営成績等へ及ぼす影響については、収束時期を見通すことは困難な状況にあるものの、当社グループではお客さまと従業員の安全確保のための徹底した衛生管理が定着しており、当社グループへの事業活動および経営成績等への影響は限定的であると考えております。

新車販売につきましては、日産自動車の進める先進技術の取り組み「ニッサンインテリジェントモビリティ」のもと、今後、新型車投入によりラインナップが充実する電動車(電気自動車・e-POWER搭載車)等を最大限に活用し、「お客さまのニーズに合わせた提案型営業による付加価値販売」の継続と販売効率の向上により、マーケットシェアおよび収益の拡大を目指してまいります。

これらを踏まえ、翌連結会計年度においては平常時と同水準に回復していく仮定のもと、繰延税金資産の回収可能性や固定資産の減損会計等の会計上の見積りを行っております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については依然として不確定要素が多いため、その状況によっては今後の経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

その他、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご覧ください。

 

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