1.経営の基本方針
当行は、地域金融機関として地域経済活性化への貢献を第一義としており、「社会的公共性を重んじ健全経営をすすめる」「お客様に親しまれ、喜ばれ役にたつ銀行をつくる」「人間関係を尊重し働きがいある職場をつくる」という経営理念のもと、地域経済やお客さまとの深度あるリレーションを基にした、地域のお客さまの更なる発展のための付加価値の高い金融サービスを通して、安定的な収益の確保と強固な財務基盤を確立し、企業価値の向上を図ります。
また、株主の皆さまやお取引先の皆さまに対する適時適切な情報開示や企業説明会を通じて、当行の経営内容に対する理解を深めていただくとともに、適切な経営管理のもと、法令等遵守、お客さま保護の徹底及びリスク管理態勢の強化を図り、自己責任原則に基づいた経営を行っております。
2.中長期的な経営戦略
2020年4月より、第27次中期経営計画「 ZENSHIN~架け橋を築く~ 」をスタートさせました。
地域金融機関として、地域における中小企業や個人のお客さまに対し、行員一人ひとりが、お客さまに寄り添い、お客さまのことを知り、お客さまに喜ばれ役にたつことは何かを考え、着実に実践していくことで、地域経済の活性化につなげてまいります。経営理念を具現化するべく、100周年に向けたありたい姿を新たに定義したうえで、基本方針として「お客さま本位の追求」、「人財活力の最大化」、「経営基盤の強化」の3つを掲げ、実行してまいります。
「お客さま本位の追求」
コンサルティング人員の拡充と高度化の実現により、お客さまとの関係性をより一層強化し、真に役にたつ提案を実施していくことで、金融仲介機能を発揮してまいります。また、デジタライゼーションへの対応を進めていくことで、非対面チャネルの機能を強化し、お客さまの利便性向上につとめてまいります。
「人財活力の最大化」
実践に向けた研修制度の充実や人事制度の見直しにより、当行で働く従業員一人ひとりの成長とやる気の最大化を図ってまいります。また、従業員エンゲージメントの向上、ダイバーシティの進展により活力ある組織の実現に努めてまいります。
「経営基盤の強化」
アライアンス戦略による外部機関との連携を拡充するとともに、ローコスト運営を実践していくことで、顧客利便性の向上と経営の効率化を図ってまいります。また、持続可能な社会の実現のために、地方創生への積極的な参画を継続し、経営管理の徹底を図るなかで強固な経営基盤を確立してまいります。
3.目標とする経営指標
第27次中期経営計画「ZENSHIN~架け橋を築く~」では、2023年3月期に達成すべき指標を以下の通りに定めております。
[コア業務純益30億円以上]
第27次中期経営計画は、100周年に向けた収益力の土台固めの期間と位置付け、各種施策の展開によるトップライン収益増強と、経営効率化による経費削減を推し進めてまいります。
[中小企業等向け貸出残高1兆円以上]
中小企業等向け貸出は、当行のコア業務であり、今後もリスクに見合った適正なリターンを確保しつつ、県内の中小企業等に対し積極的な資金供給を行い、収益力の強化を図ってまいります。
[連結自己資本比率8%以上]
地域金融機関として、引き続き中小企業等に対する資金供給を積極的に行い、リスク・アセットを積み上げながらも、自己資本比率8%台を堅持し、健全性を確保してまいります。
4.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当行は、地域金融機関として、お客さまとのリレーションを深め、最適な金融サービスを提供することで、地域における存在感を高めてまいりました。しかしながら、金融経済環境は、人口減少や少子高齢化の進展、長期化するマイナス金利政策などにより、従前から厳しい状況にあり、これに加えて、新型コロナウイルス感染症の蔓延やウクライナ情勢を含む地政学リスクの増大などにより、変動性・不確実性は高まっております。
このような認識のもと、当行は、地域の皆さまと持続的な成長を実現するため、変化する時代の流れに応じ、「変えていく力」と、お客さまに寄り添い、お客さまを知り、喜ばれ役にたつことを考え実践するという「変わらない思い」を持ち、第27次中期経営計画で掲げた基本方針に基づき、サステナビリティ経営を実践しております。
今後も多様化・高度化するお客さまのニーズを汲み上げ、商品・サービスとして具現化することで提供する金融サービスの質を高めつつ、当行の収益基盤の強化を図ってまいります。また、金融機関としての社会的責任を十分に認識し、強固なコンプライアンス態勢を構築するとともに、企業価値向上に向けたガバナンスの強化を図ることで、ステークホルダーの皆さまの信頼と期待にお応えしてまいります。
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